プレミアムトーク 寛一郎
「名優の家に生まれたプレッシャーって、どんなものなんだろう？」そんな疑問を持ったことはありませんか？この日の『あさイチ』プレミアムトークのゲストは、今注目の俳優 寛一郎 さん。朝ドラ『ばけばけ』で夫・銀次郎役を演じ、繊細で人間味あふれる演技が話題です。父は 佐藤浩市 さん、祖父は 三國連太郎 さん。名優一家に生まれながらも、どこか飾らない自然体の姿勢が魅力の俳優です。番組では、そんな寛一郎さんが俳優として、そして一人の人間としてどんな思いを抱きながら生きているのかが丁寧に語られました。
『ばけばけ』で夫・銀次郎を演じる思いやりの人
今期の連続テレビ小説『ばけばけ』で、寛一郎さんが演じるのはヒロインの夫・銀次郎。誠実で少し不器用だけれど、誰よりも家族を思う人物です。共演の 高石あかり さんは、「寛一郎さんは銀次郎そのもの。思いやりを持って相手を包み込んでくれる」と語り、その人柄がそのまま役に投影されていると話しました。
番組では、印象に残ったシーンとして“別れの場面”が紹介されました。高石さんは、「あの瞬間、使命感のようなものがあふれていて、涙が自然に出てしまった」とコメント。寛一郎さんも「役の感情が自分と重なって、相手の心情が伝わってくる瞬間があった」と語り、お芝居を超えた心のつながりを感じたといいます。
華丸 さんは「八嶋智人さんが“高石さんは受けの演技が上手い”って言ってた」と話し、共演者同士の信頼関係が作品を支えていることが伝わるトークとなりました。
小日向文世が語る“罵倒シーンの裏にある優しさ”
義祖父役を演じる 小日向文世 さんもVTR出演。劇中で寛一郎さんを叱りつける厳しい役柄ですが、「本番中、寛一郎くんを見ると申し訳なくなってくる」と笑顔でコメント。俳優同士の信頼感が感じられるエピソードでした。
現場では、二人のテンポの良い掛け合いが評判に。寛一郎さんは「小日向さんが“こんな役やってたら嫌われちゃうよ”と冗談を言いながら、真剣に演じてくれていた」と話し、現場での人間味あふれる交流を振り返りました。
また撮影初日の映像も公開され、カメラチェック中に歩き方で遊んだり、スタッフに頼まれてもいないのにポーズを決めたりする姿が映し出され、思わずスタジオが笑いに包まれました。「関西の現場で、みんながすぐツッコんでくれるから楽しかった」と語る姿から、撮影を心から楽しんでいる様子が伝わってきました。
仲野太賀が語る「嘘をつけない男」
俳優仲間であり友人の 仲野太賀 さんも、寛一郎さんの素顔を明かしました。「彼は素直すぎてウソがつけない人。ごまかしたり、取り繕うことができないんです。だから一緒にいると気持ちがいい」。
しかしその率直さゆえに、「僕の出演作がつまらなかったら正直に言ってくる。こっちはちょっと傷つく（笑）」と笑いを交えて語りました。スタジオの笑いを誘いつつ、寛一郎さんの“まっすぐな人間性”が浮き彫りになりました。
幼少期の写真も紹介され、今とは違い「人懐っこくて明るい子どもだった」とのこと。父・佐藤浩市さんについては、「現場で見ると本当にかっこいい。強さの中にチャーミングさがある」と語り、俳優としても一人の男性としても尊敬している様子を見せました。
祖父・三國連太郎さんのことは、「小さい頃は俳優だと知らず、難しい話ばかりしていたから何を言ってるのか分からなかった」と苦笑。小学6年の卒業式では、父・佐藤浩市さんと祖父・三國連太郎さんが朗読劇を披露し、脚本を 三谷幸喜 さんが手がけたという豪華すぎる思い出も披露。「同級生にめちゃくちゃいじられて恥ずかしかった」と笑って語りました。
“俳優になりたくなかった”少年が選んだ覚悟
子どもの頃の寛一郎さんは「俳優だけには絶対なりたくない」と考えていたといいます。名優一家に生まれたからこそ、“比較される苦しさ”や“特別扱い”に抵抗を感じていたのかもしれません。
しかし、大人になるにつれて“自分の言葉で何かを伝えたい”という気持ちが芽生え、俳優の道を選びました。覚悟を決めて父に伝えると、佐藤浩市 さんは「そうか」と一言だけ。寛一郎さんは「一瞬、そっけないと思ったけど、後で父も祖父から同じ返事をもらっていたと知って、受け継がれているんだと感じた」と話し、世代を超えた静かな“俳優の儀式”のようなやり取りを振り返りました。
番組では視聴者からの質問も寄せられ、「しじみとあさり、どちらが好きですか？」というユニークな質問に「迷わずあさり」と答える場面も。真剣なトークの中にも、彼の自然体で明るい人柄がにじみ出ていました。
歯を黄色く塗る役作りと“映画俳優”としての信念
SNSでも注目された話題が「『ばけばけ』での寛一郎さんの歯が黄色い」という疑問。これは“貧しさをリアルに表現するため”のメイクで、実際に少しずつ色を塗り足して変化させているとのこと。小さな部分までこだわるその姿勢に、仲野太賀さんも「血以上に覚悟がすごい。背負い方がかっこいい」と称賛しました。
寛一郎さん自身も「日に日に顔が濃くなってる気がする」と笑いを誘い、共演者から“あずき洗いに似てる”と言われたエピソードでは、小日向文世 さんが「それは俺だろ！」と返したという微笑ましい裏話も披露されました。
日常の中にあるリラックス時間
プライベートでは、役作りのために“増量”中だという寛一郎さん。自宅にトレーニングルームを設け、専用器具で筋力を鍛えているそうです。さらにスイーツ好きで、サウナにも通い、リラックスする時間を大切にしているとのこと。
ゲームも大好きで、特に eスポーツ大会を観戦するのが趣味。「自分でもプレイするけど、プロの戦い方を見るのが面白い」と話し、俳優としての集中力にも通じる部分があるようでした。
特選エンタ：おばけに学ぶ“怖さと愛しさ”
番組の後半「特選エンタ」では、『ばけばけ』にちなんで“おばけ”をテーマにした書籍特集が放送されました。
紹介されたのは4冊。
・『小泉八雲の妖怪図鑑』（監修：小泉凡／小泉八雲記念館）
・『ときめく妖怪図鑑』（著：アマヤギ堂／絵：門賀美央子）
・『いるの いないの』（文：京極夏彦／絵：町田尚子／編集：東雅夫）
・『おばけのこ』（作：テルヒ・エーケボム／訳：稲垣美晴）
どの本も“怖いだけじゃない妖怪”の魅力を描いており、小泉八雲が愛した日本の怪異文化を現代に伝えています。番組では、妖怪が“心の鏡”として人間の感情を映す存在だと紹介され、視聴者からも共感の声が寄せられました。
秋バラの季節、香りを楽しむ時間
続く「みんなグリーンだよ」では、秋バラの美しさを紹介。秋のバラは気温が下がることで香りがより深まり、1日中楽しめるのが特徴。
カルトナージュやルナリィなど、香り豊かな品種が登場しました。育て方のコツとして、①日当たりと風通しのよい場所で育てる、②土が乾いたらたっぷり水を与える、③花は早めに切る、という3つが紹介されました。
また、バラの花びらを乾燥させて作る『ローズティー』のレシピも紹介。ロサ・カニナ（ローズヒップ）や緑茶を加えると香りがより豊かになるとのこと。季節を感じる優雅な時間の提案でした。
まとめ
この記事のポイントは次の3つです。
・寛一郎さんが語った“俳優としての覚悟”と“三世代の家族愛”
・『ばけばけ』で見せるリアルな演技と、共演者との信頼関係
・妖怪や秋バラに見る“日本の情緒”と“日常を楽しむ心”
血筋に頼らず、誠実に自分の表現を追い求める寛一郎さん。彼のまっすぐな眼差しと温かな人間味は、世代を越えて多くの人の心を動かしています。これからも、彼の挑戦は続いていきます。
出典：NHK『あさイチ』公式サイト（https://www.nhk.jp/p/asaichi/）
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