記事内には、広告が含まれています。

NHK【総合診療医ドクターG NEXT(6)】なぜ“検査異常なし”なのに続く?PPPDの原因とストレス・不安の関係とは|2025年12月6日

総合診療医ドクターG
メール購読のご案内

いつも「気になるNHK」をご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、NHKの番組紹介や見どころ、新着情報などをいち早くお届けしています。

スポンサーリンク

めまいが治まらない50代女性に起きていた“見えない不調”とは?

このページでは『総合診療医ドクターG NEXT(2025年12月4日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。今回の症例は、検査では異常が見つからないのに、めまいが続き日常生活にも影響が出ている50代女性。再現ドラマを通して、身体・心・生活背景が複雑に絡む不調の正体が浮かび上がり、視覚刺激や姿勢、心理状態がどのように病気を形作っていくのかが描かれました。

あくびをした瞬間から始まった“揺れ”の生活

番組の再現ドラマでは、倉田美穂さん(50歳・仮名)が、就寝前に雑誌を読み終えた後、あくびをした瞬間に襲われためまいから物語が始まります。
回転する感じではなく、ふわっと足元が揺れるような感覚が2分ほど続き、翌朝には治まっていました。ところが、同じようなめまいが1か月の間に3度繰り返され、次第に「ただの疲れ」では片付けられない不調になっていきます。

倉田さんは、動悸・疲労感・顔や上半身のほてりなど複数の症状も抱えていました。
加味逍遙散を服用していたものの改善せず、買い物中に再びめまいが起こり、生活そのものに支障をきたし始めます。

この段階で、視聴者にも「原因は1つではないのでは?」という違和感が生まれる構成になっていました。

複数の病名が候補に…しかしすべて“違う”

スタジオではMCの藤井隆さん、松本明子さん、研修医3人がそれぞれ病名を予想。
貧血、心筋梗塞、脳梗塞、BPPV(良性発作性頭位めまい症)、甲状腺機能亢進症、鉄欠乏性貧血など、幅広い疾患が挙がりました。

それぞれの疾患の特徴も番組で丁寧に説明されました。
鉄欠乏性貧血…酸素不足でめまい・倦怠感・息切れ
甲状腺機能亢進症…代謝が上がりすぎて動悸・めまい
BPPV…頭を動かしたときに目が回るようなめまい
小脳梗塞…吐き気・ろれつの異常・命に関わるケースも
不整脈…脈の乱れで意識が遠のく、めまい

しかし、VTRで行われた検査ではすべて正常。
眼振なし、複視なし、聴力も問題なし。
脳神経の診察も異常なく、歩行検査でもふらつきは見られません。

いくつも候補が消え、病名は依然として見つからないまま。
ここが番組の大きな山場となりました。

強いめまいの“記憶”が鍵?見逃せない視覚のヒント

三澤医師が注目したのは、「4か月前に起きた強いめまい」です。
倉田さんは、その出来事をきっかけに「また起こるのでは」という不安を抱え、視覚による刺激への過剰反応が見られるようになっていました。

例えば、スーパーのように視覚刺激が多い場所で症状が悪化したこと。
静かに座っているときより、歩いたり周囲が動く環境で揺れを感じやすいこと。

これらは、視覚・姿勢・平衡感覚が過敏になっている特徴と重なります。
ここで「ただのめまいではない」という方向へ番組が一気に展開していきました。

不整脈も貧血も違う…残された1つの病名

追加検査で心電図は正常、甲状腺も正常、ヘモグロビン値も正常。
更年期障害、うつ病、ストレートネック、パーキンソン病も否定され、研修医たちは完全に行き詰まります。

この時点で残った病名は、なんと1つだけ。

三澤医師が告げた病名――
『PPPD(持続性知覚性姿勢誘発めまい)』

検査異常が見つからないのに症状が続く、現代で注目されているめまいの新しい分類です。

PPPDとは?“視覚・姿勢・心理”が絡み合う慢性めまい

PPPDは、
・強いめまい発作の後に発症
・視覚刺激に弱い
・ふわふわした揺れが続く
・ストレスで悪化
という特徴があります。

倉田さんは、生活背景にも負荷がありました。
夫との関係にストレスを抱えており、更年期の揺らぎも重なり、心身が不安定な状態だったと紹介されました。

こうした心理状況が、初回の強いめまいの記憶を強め、脳が“いつ起きるかわからない危険”として警戒し続けた結果、視覚や身体のバランス情報に過敏になり、慢性的なめまいを生むという仕組みです。

夫婦関係のストレスが症状を押し上げていたという事実

番組では、倉田さんのめまいが悪化した背景には、家庭内でのストレスがあると指摘されました。
夫の言動に対して負担を感じていたこと、心の中でストレスを抱え込みやすい性格だったこと。

これらが症状を重くし、倉田さん自身も「また揺れるのでは」という不安を抱えていたことが、症状の長期化につながっていました。

医師から説明を受け、夫が態度を改めたことで、倉田さんの気持ちに変化が生まれたことも紹介されています。

治療の鍵は“恐怖記憶をほぐすこと” 認知行動療法の役割

PPPDの治療には、薬だけでなく心理療法が用いられます。
その中心となるのが『認知行動療法(CBT)』です。

CBTでは、
・めまいの発作への恐怖
・「また起きるのでは」という警戒
・揺れに対する過敏な注意
これらを少しずつほぐし、実際の体の動きや視覚刺激にも徐々に慣らしていく方法を取ります。

強いめまいの“記憶”と結びついた不安をほどき、脳が誤って構えてしまう緊張を和らげることで、日常で感じる揺れが軽くなっていきます。

番組では、こうした治療方針が倉田さんに適していること、そして適切なケアと家族の理解が回復の助けになると伝えていました。

まとめ

今回の『総合診療医ドクターG NEXT』では、
・検査では異常が見えない
・しかしめまいが続く
という“見えない不調”の正体を、丁寧に紐解いていました。

『PPPD』は、身体だけでなく、心理状態、生活背景、視覚刺激などが複雑に絡む病気です。
倉田さんのように、家族関係のストレスが影響する場合もあり、心と体の両面から向き合うことが回復の大きな一歩になります。

Eテレ【きょうの健康】年のせいじゃない!薬の副作用で起こるめまい・ふらつき・便秘とは?“薬が効きすぎる体”を守る新常識|2025年11月6日

PPPPDを悪化させやすい生活シーンを紹介します

しげゆき
しげゆき

ここでは、日常の中で気づかないうちにPPPDを強めてしまう場面を、より具体的に紹介します。普段の生活に重ねながら読めるように、実際に起こりやすい動きや環境をくわしくまとめました。

職場や通勤で起きる姿勢の変化が負担になる場面

立ちっぱなしの仕事や、こまめに歩く職場では、体が常に姿勢を調整しようとするため、ふらつきや揺れる感覚が強まりやすいです。頭や体を動かすたびにバランスを取ろうとする働きが続き、脳が疲れやすい状態になることが関係しています。
電車やバスでの通勤では、揺れに対応しようとする姿勢の変化が続き、立ったり座ったりを何度もする環境が負担になります。会議室の移動や立ち歩きが多い職場も、姿勢の調整が続くため不安定さが出やすいです。

スーパーやホームセンターで起こる視覚刺激の負担

スーパーの細かい陳列棚、光の強い照明、通路で動く多くの人やカートなどは、視覚への刺激が一度に押し寄せる場面です。周りの動きと自分の動きが重なることで、脳が処理する情報が急に増えてしまうため、ふらふらした感じが出やすくなります。
買い物中に立ち止まる、歩く、また立ち止まるといった動作の繰り返しも、姿勢の調整が続くため負担が大きくなります。特に荷物を持って動く場面では、体のバランスを取る力がさらに必要になり、不安定さが増すことがあります。

スマホやパソコン画面の視覚負荷

スマホをスクロールしたり、パソコンで細かい文字を読む作業は、視覚情報の変化が多く、PPPDの症状が出やすい場面です。画面の動きに合わせて目が素早く反応し続けることで、視覚への負担が増えるためです。
長時間の画面作業では目と姿勢の両方に負荷がかかり、集中しすぎて姿勢が固まることもあります。この姿勢の固定と視覚刺激が重なると、揺れる感じやぼんやり感が強まることがあります。

人混みや駅で重なる視覚と姿勢の刺激

駅や商業施設のように、たくさんの人が行き交う場所では、視界の中の動くものが一気に増えます。自分の動きと周りの動きが混ざり、脳が情報を処理しきれなくなることで、ふらつきや揺れの感覚が出やすくなります。
電車や車の移動中は、窓の外が動いたり、車体の揺れに体が反応したりと、感覚が揺さぶられる場面が続きます。さらに混雑した場所で立ちっぱなしになると、姿勢の維持に力が必要になり、不安定になることがあります。

疲労やストレスが重なると揺れが強まりやすい

PPPDでは、視覚や姿勢の負担に、心理的な緊張や疲労が重なることで症状が悪化しやすくなります。とくに、忙しい時期や睡眠不足のときは、体が揺れるかもしれないという不安が先に出てしまい、脳が過敏に反応しやすい状態になります。
人間関係のストレスや生活リズムの乱れが続くと、体が休みにくくなり、揺れているような感覚が取れにくくなることがあります。

なぜ日常の中で悪化しやすいのか

人のバランス感覚は、耳の前庭、目からの映像、体の感覚が組み合わさって保たれています。PPPDでは、この3つのバランスが崩れ、視覚に頼りすぎる状態になりやすいことが特徴です。
そのため、視覚情報が多いスーパーやスマホ、動きが多い通勤などで情報処理が追いつかず、揺れているような違和感が出やすくなります。姿勢の変化が加わると、目・耳・体の情報がさらにズレやすくなり、不安定さが続くことがあります。
そこに疲労やストレスが重なると、「また揺れるかもしれない」という不安が強まり、脳がより敏感に反応し、症状が長引く原因になります。

このように、普段の何気ない生活シーンにも、PPPDの症状を悪化させる要素が隠れています。気になる場面があれば、視覚や姿勢の負担を減らす工夫を意識しながら過ごすと安心につながります。


気になるNHKをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました