“めまい”と向き合うなら知っておきたいこと
めまいは、日常のどんな場面でも突然起きる身近な不調です。ふっと視界が揺れたり、足元が不安定に感じたり、世界が回るように感じたり――その感覚は人によって違います。しかし、その裏には耳・血圧・脳・神経・自律神経など、体のさまざまなシステムが影響し合っています。
「疲れているだけ」「寝不足だから」と軽く扱われがちな症状ですが、長く続くめまいには体の深いところからのサインが隠れていることもあります。2025年の今、健康意識が高まる中で“めまいの深さ”を知ることは、日々の安心につながる大きな知恵になります。
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めまいの背景にある耳のトラブル
めまいの原因として最も多いのが、耳の奥にあるバランスの器官の異常です。耳の中には、体の傾きや回転を感じ取る非常に繊細な仕組みがあり、ここにトラブルが起きると、体が静止していても“動いているように錯覚”してしまいます。
代表的なのが『良性発作性頭位めまい症(BPPV)』です。耳の中にある小さな粒(耳石)がずれることで起こるもので、寝返り、起き上がり、上を見るなどのわずかな動作でも、短時間の強い回転性めまいが起こります。症状の時間は短くても、何度も繰り返すため生活の質を大きく下げてしまいます。
さらに、耳の炎症が原因になるめまいもあります。前庭神経炎や内耳のむくみは、突然の強いめまいと吐き気を伴い、体を動かすことが難しくなるケースもあります。また『メニエール病』は、内耳のリンパ液が増えることで、めまい・耳鳴り・耳の詰まり・難聴が繰り返され、心身のストレスも大きくなる病気です。
耳からくるめまい(末梢性めまい)は命に関わることは少ないものの、日常生活に与える影響が非常に大きく、早めの対処が大切です。
血圧や血流の変化が引き起こすめまい
めまいは、耳だけではなく“血のめぐり”によって起きることもあります。
たとえば、椅子から立ち上がったときに急にふらっとする「立ちくらみ」。これは血圧が急に下がり、脳への血流が一瞬減ることで起こります。脱水や疲労、長時間同じ姿勢でいることでも同じようなめまいが起こります。
また、不整脈や心臓の動きが弱い場合、十分な血液が脳に届かないことで“意識が遠のくようなめまい”が起きることもあります。貧血によって酸素がまわりにくくなることも、ふわっとした感覚を生みます。
このタイプのめまいは、回るというよりも「意識が落ちそう」「立っていられない」という感覚が強く、耳鳴りや動きによる誘発は少ない傾向があります。
脳や神経が原因となるめまいは要注意
めまいの中には、脳や神経の異常が原因となる“中枢性のめまい”もあります。頻度としては少ないものの、見逃してはいけない重要なサインになります。
たとえば、脳梗塞や小脳の障害などは、次のような症状を伴うことがあります。
・手足のしびれ
・片側の顔が動かしづらい
・ものが二重に見える
・ろれつが回らない
・まっすぐ歩けない、立てない
このような症状が加わった場合、耳のトラブルとは異なり“すぐに医療機関へ向かうべき危険な状態”である可能性があります。普段感じるふらつきとは明らかに違うため、直感的に「これはおかしい」と気づけることも多いです。
ストレスや生活習慣、自律神経の乱れも関係する
めまいは体のどこかの器官だけではなく、心と体のバランスが崩れたときにも起こります。
強いストレスや長時間の緊張状態は、自律神経の乱れを生みやすく、血流・呼吸・内耳の働きにも影響します。睡眠不足や食生活の乱れ、ホルモンバランスの変化など、生活習慣が背景にあるケースも少なくありません。
このタイプは「ふわふわ揺れるような感覚」が長く続きやすいのが特徴です。
めまいを見逃さないためのポイント
めまいを軽く扱わず、体からのサインとして正しく受け止めるためには次の点が大切です。
・めまいが何度も繰り返される
・数日以上続く
・耳鳴り、難聴、頭痛が同時に起きる
・立ち上がるときだけ毎回ふらつく
・しびれや視覚の異常を伴う
このような場合は、耳鼻科・内科・脳神経内科のいずれかで原因を調べることが必要です。
めまいの種類や感じ方の違いを知っておくことで、体の変化に気づきやすくなり、病気を見逃さずに済む可能性が高まります。
まとめ
めまいは、耳・血圧・脳・神経・自律神経など、多くの要素が関わる複雑な症状です。身近に感じる不調であっても、長く続く場合は体の奥に隠れた問題を知らせるサインかもしれません。
今回紹介した内容は、12月4日放送予定の「総合診療医ドクターG NEXT(6)『めまいが治まらない』」とも深くつながっています。まだ放送前のため詳細はわかりませんが、放送後に診断の流れや症例のポイントを記事に反映し、より実践的な内容に更新します。
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