甘いチョコの裏で起きている世界規模の事件とは
「このページでは『所さん!事件ですよ(2025年12月25日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。」
クリスマスSPとして放送される今回の「所さん!事件ですよ」は、身近なお菓子であるチョコレートを入り口に、世界経済や食の現場で起きている大きな変化に迫る内容です。最近やたらと目にする『準チョコ』という表示、銅よりも高くなったといわれるカカオ価格、日本最大のカカオ輸入国ガーナで起きている異変、そしてチョコを愛してやまない国々の食文化まで。さらに、バレンタインに向けて半年以上かけて新商品を生み出すパティシエたちの現場も紹介されます。
準チョコが急増する理由と成分表示のナゾ
最近、チョコレート菓子のパッケージ裏を見ると、『準チョコレート』という表示が増えています。これは味が劣るという意味ではなく、日本の表示ルールでカカオ分の割合などによって区分された名称です。一般的な『チョコレート』はカカオ分が高い規格ですが、『準チョコ』はそれよりカカオ分が少なく、その分、植物油脂などを使って作られます。
番組では、この『準チョコ』がなぜ増えているのかを調査。その背景には、原材料であるカカオの価格が急騰し、従来と同じ配合では価格を保てなくなっている現実があります。メーカーは値上げだけでなく、規格を見直しながら味や食感を調整し、私たちの手に届く価格を守ろうとしています。成分表示の小さな文字から、世界の事情が見えてくる構成です。
銅より高くなったカカオ価格と世界を揺るがすカカオショック
番組が大きく取り上げるのが『カカオショック』です。世界のカカオ価格はここ数年で急激に上昇し、タイミングによっては銅よりも高い水準に達したといわれています。背景にあるのは、主要生産地である西アフリカでの生産不振です。
異常気象による雨不足や長雨、病害虫の被害、生産者の高齢化などが重なり、カカオの収穫量が減少しました。一方で、世界全体ではチョコレートの需要が落ちていないため、需給のバランスが崩れ、価格が一気に跳ね上がったのです。このカカオショックは、チョコレートの値上げや内容量の変化として、私たちの身近な商品にも影響を与えています。
日本最大の輸入国ガーナで起きているカカオ高騰の真実
日本が多くのカカオを輸入している国がガーナです。番組では、このガーナの現地取材を通して、カカオ高騰の裏側を伝えます。カカオ価格が上がっていると聞くと、農家の暮らしも楽になっているように感じますが、実際はそう単純ではありません。
収穫量そのものが減っていることに加え、国際価格が上がっても農家の手取りが大きく増えない仕組みがあり、生産現場は厳しい状況に置かれています。その結果、安定した供給が難しくなり、世界市場の不安定さにつながっています。遠い国の畑で起きている問題が、日本のチョコレート売り場に直結していることが実感できる内容です。
アメリカとインドに見るチョコレート偏愛文化
カカオ消費大国として紹介されるのがアメリカとインドです。アメリカではチョコレートは日常的なお菓子として深く根付いており、ミルクチョコレートから高カカオのプレミアム商品まで、幅広く楽しまれています。新商品が次々と登場し、消費量も高い水準を保っています。
一方、インドではここ数年でチョコレート人気が急上昇しました。都市部を中心に若い世代がチョコを楽しむ文化が広がり、これまであまりなかったプレミアム志向の商品も増えています。こうした国々の強いチョコ愛が、世界的なカカオ需要を押し上げている現実も番組で紹介されます。
バレンタインを支えるパティシエたちの半年間
番組後半では、バレンタイン商戦の舞台裏に光が当てられます。夏の暑い時期から、パティシエたちは半年以上かけて新しいチョコレート商品の試作を繰り返します。気温や湿度によって状態が変わるチョコレートを相手に、味、口どけ、見た目のすべてを調整する作業は簡単ではありません。
ゲストとして登場するパティシエの小山進さんをはじめ、現場でチョコと向き合う人たちの試行錯誤が描かれます。バレンタインに並ぶ一粒一粒のチョコの裏には、長い時間と積み重ねがあることが伝わってきます。
まとめ
「所さん!事件ですよ」クリスマスSPは、『準チョコ』という身近な表示から始まり、『カカオショック』という世界規模の問題、ガーナの生産現場、アメリカやインドの偏愛文化、そして日本のパティシエたちの努力までを一本の線でつないでいきます。甘いチョコレートを安心して楽しめる未来のために、今何が起きているのかを知るきっかけになる放送です。
※この記事は放送前の情報をもとに構成しています。放送後、内容が判明し次第、記事を修正・追記します。
NHK 【午後LIVEニュースーン】金の高騰でガーナに違法採掘急増!チョコレート価格51%値上げの裏側とは|2025年9月10日放送
バレンタイン前に感じるチョコレートの変化
ここ数年、バレンタイン前にスーパーやコンビニでチョコレート売り場を眺めていると、「去年と同じ感覚では選べなくなってきた」と感じる場面が増えています。価格表示を見て立ち止まったり、箱を手に取って重さを確かめたりすることが、以前より自然な行動になりました。華やかな特設コーナーの裏で、チョコレートそのものが静かに変わってきていることを、買い物の中で実感します。
価格が少しずつ上がっている実感
まず強く感じるのが、チョコレートの価格が全体的に上がっていることです。以前は気軽に買えていた定番商品でも、気づくと数十円から百円ほど高くなっていることがあります。特にバレンタイン前は限定パッケージや季節商品が多く並びますが、その分、価格設定も一段高く感じられます。値札を見比べながら「今年は少し控えめにしよう」と考える人が増えているのも、自然な流れだと感じます。
内容量が減ったと感じる瞬間
もう一つの変化は、内容量が以前より少なくなったように感じる商品が増えたことです。箱の大きさはそれほど変わらないのに、中を開けると一粒一粒が少し小さかったり、個数が減っていたりします。値段は大きく変わっていなくても、実際に食べる量としては控えめになっている印象を受けます。こうした変化は急ではなく、毎年少しずつ進んでいるため、買い物を重ねる中でじわじわと気づくものです。
原材料の影響を身近に感じるようになった
こうした価格や内容量の変化を意識するようになると、原材料の事情が身近に感じられるようになります。カカオの価格高騰という言葉をニュースで聞いた後に売り場を見ると、「だからこの値段なのか」と納得する場面が増えました。以前はあまり気にしなかった成分表示や重さ表示を確認しながら選ぶようになり、チョコレートが決して当たり前に安定して作られているものではないと実感します。バレンタイン前の売り場は、甘さと同時に、今の時代の変化を映し出している場所だと感じます。
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