脚本家・内館牧子さんをしのんで
このページでは『あの日 あのとき あの番組 脚本家・内館牧子さんをしのんで(2026年2月22日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。
長く愛された脚本家・内館牧子さんの生涯を、名作「ひらり」の名場面や、東北大学相撲部での姿とともに振り返る特集です。
番組では、内館さんがどのように人を描き、どんな思いで相撲に向き合ったのかが、映像と語りで紐とかれていきます。
あの日 あのとき あの番組「脚本家・内館牧子さんをしのんで」とは?
2026年2月22日に放送されるNHK総合の番組「あの日 あのとき あの番組 脚本家・内館牧子さんをしのんで」では、2025年に77歳で亡くなった脚本家・内館牧子さんの生涯を、映像とともに振り返ります。
代表作の連続テレビ小説「ひらり」の名場面や、東北大学相撲部の監督として学生たちと向き合った姿など、内館さんの歩みを象徴する映像が次々と登場します。
スタジオには、ひらり役を演じた石田ひかりさんがゲストとして登場し、司会の森田美由紀アナウンサーとともに、映像を見ながら思い出を語ります。番組全体を通して、「脚本家として何を大切にしてきたのか」「なぜそんなにも相撲を愛したのか」が、やさしい語り口で伝わる構成になっています。
秋田生まれの脚本家・内館牧子さんのプロフィール
内館牧子さんは、1948年9月10日生まれ。秋田県秋田市出身で、のちに東京都で育ちました。
武蔵野美術大学を卒業後、大手重工業メーカーに入社し、約13年半にわたって会社員として働きます。その一方で、シナリオ講座に通いながら脚本の勉強を続け、40歳となる1988年に本格的に脚本家としてデビューしました。
代表作には、NHKの朝ドラ「ひらり」「私の青空」、大河ドラマ「毛利元就」などがあります。いずれの作品も、等身大の人間をユーモアと温かさをもって描き、視聴者の心に残るセリフやキャラクターを生み出してきました。
晩年は、小説家としても精力的に活動し、「終わった人」「すぐ死ぬんだから」など、老いを真正面から扱った作品が話題になりました。こうした経歴は、年齢を重ねても新しい挑戦を続けた人だったことを物語っています。
会社員生活から脚本家へ 遅咲きデビューまでの道のり
内館さんの大きな特徴は、「若い頃から脚本家として活躍していた人」ではない、という点です。社会人として長く働いたあとで、思い切って脚本の世界に飛び込んだ“遅咲き”の作家でした。
会社員時代、仕事のあとに通ったシナリオ講座で脚本の面白さに出会い、「書きたい」という気持ちが強くなっていきます。その情熱を支えたのは、「人間の心の動きにずっと興味があった」という本人の感覚だったとされています。
35歳で会社を退職し、本格的に脚本家を目指す道を選びました。一般的には不安も大きい年齢ですが、内館さんはそこで立ち止まらず、一歩を踏み出します。「人間50歳、60歳、70歳からでもやろうと思えば何でもできる」という本人の言葉どおり、年齢にとらわれない生き方を体現しているのが印象的です。
このような背景を知ると、彼女の作品の登場人物たちが「何歳からでも人生をやり直せる」と信じているように描かれる理由が、少し見えてきます。
朝の連続テレビ小説「ひらり」とは?相撲部屋を舞台にした名作ドラマ
番組の中心となっているのが、内館さんの代表作である連続テレビ小説「ひらり」です。1992年から1993年にかけて放送されたこのドラマは、東京・両国の相撲部屋を舞台に、大の相撲好きの若い女性・藪沢ひらりの成長を描いた作品です。
簿記の専門学校に通っていたひらりは、「相撲に関わる仕事がしたい」という夢を捨てきれず、相撲部屋で働く道を選びます。しかし、相撲界は“女人禁制”の伝統を持つ世界。夢を追いかけようとするひらりの前には、いくつもの壁が立ちはだかります。
ドラマでは、力士たちの暮らしや稽古の様子、部屋を支える人々の姿が、生活感たっぷりに描かれました。当時の日本は“若貴ブーム”で相撲人気が高まり、その追い風もあって「ひらり」は平均視聴率36%台、最高40%超という大ヒット作になりました。
このドラマが評価されたのは、相撲の迫力だけでなく、「自分の生き方を探す若い女性」の姿を、明るく、でも甘すぎないタッチで描いた点にあります。番組でも、この「ひらり」の名場面をたっぷりと紹介しながら、当時の空気を振り返ります。
主人公・ひらりと姉・みのり 対照的な姉妹が映し出した“生き方”
「ひらり」で忘れられないのが、主人公・ひらりと、その姉・みのりの関係です。ひらりは、相撲を愛し、自分の気持ちに正直に生きようとするタイプ。一方のみのりは、まじめに会社勤めをしながらも、結婚や仕事、恋愛に悩み続ける女性として描かれました。
番組では、「ひらりと並ぶ人気を集めた姉・みのり」にスポットを当て、内館さんがみのりに込めた思いも紹介すると告知されています。
仕事も恋も“正解”がわからない中で、みのりはしばしば自分を責めたり、後悔したりします。その姿は、当時の視聴者だけでなく、今の働く世代の人たちにも重なる部分が多く、「自分を見ているようで苦しいけれど、目が離せない」という声が多く寄せられました。
姉妹ふたりの対照的な生き方を描くことで、内館さんは「どちらの生き方も間違いではない」というメッセージを浮かび上がらせます。番組では、当時話題になった名シーンを見ながら、その狙いが丁寧に語られる予定です。
ひらり役・石田ひかりさんが語る 内館ドラマの魅力
この特集のもうひとつの大きな見どころが、ひらり役の俳優・石田ひかりさんのスタジオトークです。
石田さんは、当時まだ若いながらも、元気でまっすぐなひらり像を自然体で演じ、ドラマのイメージを決定づけました。番組では、当時の映像を見ながら、「台本を読んだときどう感じたのか」「現場で内館さんからどんな言葉をかけられたのか」といった思い出が語られると紹介されています。
内館さんの脚本は、セリフが長くてもリズムがよく、役者が口にすると自然な会話に聞こえることで知られていました。出演者のインタビューでも「内館さんの台本は、感情がすっと入ってくる」と語られることが多く、そのあたりの“職人技”についても触れられる可能性があります。これは、脚本家を目指す人にとっても貴重な話になりそうです。
東北大学相撲部の監督として見つめた土俵の世界
ドラマだけでなく、番組では内館さんが東北大学大学院で宗教学を学び、のちに東北大学相撲部の監督を務めた時代のドキュメンタリー映像も紹介されます。
内館さんは、大相撲を「神事としての側面も持つ文化」として捉え、土俵を宗教学的な視点から研究しました。その成果は「大相撲の宗教学的考察―土俵という聖域」という修士論文に結実し、東北大学大学院文学研究科で修士号を取得しています。
2005年からは東北大学相撲部監督となり、学生たちと汗を流しながら指導しました。現役院生監督として練習に立ち会い、ときに厳しく、ときにユーモラスな言葉で学生に接する姿は、ニュースや特集でもたびたび取り上げられています。
番組で流れるドキュメンタリーでは、学生たちとともに土俵をならし、真剣なまなざしで稽古を見つめる内館さんの姿が映し出されます。脚本家としてだけでなく、「相撲人」としての顔が立体的に伝わるパートです。
相撲を愛した脚本家 横綱審議委員としての歩み
内館さんは、ただの相撲ファンではありませんでした。2000年から2010年までの約10年間、女性として初めて日本相撲協会の横綱審議委員会委員を務めています。
横綱審議委員会とは、横綱の品格や取り口について意見を述べる役割を持つ組織です。内館さんは、問題行動を起こした横綱に対しても、はっきりと意見を述べることで知られ、その発言はたびたびニュースになりました。
一方で、そうした厳しさの裏には、「相撲は単なるスポーツではなく、日本の文化を背負った存在だ」という強い思いがありました。その視点は、「女はなぜ土俵にあがれないのか」といった著作にも表れており、相撲の歴史や宗教的背景を踏まえた議論を続けてきました。
番組では、こうした相撲界との深い関わりに触れながら、「なぜそこまで土俵を大切にしたのか」という内館さんの心の内側に近づいていきます。
内館牧子さんが作品に込めた人生哲学
この特集のテーマのひとつが、内館さんの「人生哲学」です。
内館さんの作品には、「年齢や立場にとらわれず、自分の心に正直に生きる」というメッセージが、繰り返し登場します。「ひらり」では夢に向かって走る若い女性を、「終わった人」や「すぐ死ぬんだから」では、定年後や老いを迎えた世代の等身大の姿を描きました。
そこには、「人間はいくつになっても、もう一度やり直せる」「自分の心をごまかさずに生きた方が、たとえ大変でも幸せだ」という、内館さん自身の信念が通っています。
番組の中で流れるインタビュー映像や関係者の証言を通して、その哲学がどのように作品へ落とし込まれていったのかが、少しずつ浮かび上がってきます。ドラマを見て育った世代にとっても、「あのとき感じたモヤモヤは、こういう思いから生まれたのか」と腑に落ちる時間になるはずです。
番組で流れる名場面・ドキュメンタリー映像の見どころ
この追悼特集の構成は、スタジオトークとアーカイブ映像の組み合わせです。
まずは、「ひらり」の名場面。ひらりが相撲部屋で奮闘するシーンや、姉・みのりの心の揺れが表に出る場面など、その時代を象徴するシーンが選ばれていると紹介されています。
さらに、東北大学相撲部の監督として学生と向き合うドキュメンタリー映像も、大きな見どころです。稽古場での真剣な表情、学生にかける言葉、試合を見守るまなざしなど、土俵を通して人を育てようとしていた姿が伝わってきます。
こうした映像をスタジオで見ながら、森田アナウンサーと石田ひかりさんが、その場その場で感じたことを言葉にしていきます。台本を超えた“生のリアクション”が聞けるのも、この番組ならではの楽しみです。
放送内容についての注意とまとめ
この記事は事前に判明している情報をもとに構成しているため、実際の放送内容と異なる場合があります。
内館牧子さんの歩みや代表作「ひらり」の魅力、相撲への深い思いを中心に紹介していますが、放送後に内容が確認でき次第、必要に応じて追記し、より正確で読みやすい形に整えていきます。
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