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住宅ローンが返せない理由と金利上昇で返済額が増える仕組みを解説 ペアローン離婚リスクもわかる|クローズアップ現代 2026年4月1日

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住宅ローン破綻リスクが急増している理由とは

最近、住宅ローンが返せなくなる人が増えています。背景には物価高や金利上昇、さらに離婚や介護など生活の変化があり、これまでの「普通の返済計画」が通用しなくなってきました。このページでは『クローズアップ現代 住宅ローンが返せない!? 増加する返済破綻リスク(2026年4月1日)』の内容を分かりやすくまとめています。

・住宅ローンが返せなくなる本当の原因
・金利上昇で返済額が増える仕組み
・ペアローンや離婚のリスク
・破綻に向かう流れと危険サイン
・住まいを守るための具体的な対策

NHK【ニュースなるほどゼミ】20代必見!ペアローンの落とし穴・50年ローンの危険性・共育(ともいく)の最新動向|2025年9月23日

住宅ローンが返せない人が増えている理由とは

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最近、住宅ローンが苦しくなる人が増えているのは、1つの原因だけではありません。いちばん大きいのは、毎日の生活にかかるお金が増えていることです。総務省の最新公表では、2026年2月の全国の消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合で前年同月比1.6%上昇していました。食べ物、日用品、光熱費などがじわじわ高くなると、同じ給料でも家計に残るお金は少なくなります。住宅ローンは何十年も続く支払いなので、毎月数千円から数万円の家計悪化でも、長く続くとかなり重く感じやすいのです。

そこに重なるのが、家族の事情や働き方の変化です。たとえば親の介護で仕事をやめたり、働く時間を減らしたりすると、収入は下がりやすくなります。経済産業省の資料では、介護離職者は毎年約10万人とされていて、仕事と介護の両立が大きな社会課題になっています。つまり、住宅ローン返済の苦しさは「お金の計算ミス」だけではなく、人生の途中で起こる出来事と深くつながっているということです。

さらに見落としにくいのが、金利の流れです。日本銀行は2024年3月に政策の大きな転換を行い、無担保コールレートの誘導目標を0~0.1%程度に設定しました。その後、2024年7月には0.25%程度、2025年1月には0.5%程度へ引き上げ、2025年12月には0.75%程度へ変更しています。政策金利が上がると、特に変動金利型の住宅ローンに影響が出やすくなります。住宅金融支援機構も、2024年3月のマイナス金利政策解除後、追加利上げによって政策金利が約0.75%まで上昇し、一部金融機関では変動金利の引上げや2026年4月の基準金利引上げを公表していると説明しています。こうした流れが、これまで「低金利だから大丈夫」と思っていた家庭にじわっと効いてきています。

この問題が注目されるのは、家を買った人が特別に無理をしたからではありません。普通に働き、普通に暮らしていた家庭でも、物価高介護離職金利上昇、家族の変化が重なると、一気に返済計画が苦しくなるからです。だからこそ、NHKの「クローズアップ現代 住宅ローンが返せない!? 増加する返済破綻リスク」のようなテーマが多くの人の不安と重なり、強い関心を集めたといえます。

物価高が家計を圧迫し返済が厳しくなる仕組み

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住宅ローンが苦しくなるとき、まず起きるのは「毎月の自由に使えるお金」が減ることです。たとえば給料が同じでも、食費、電気代、ガス代、日用品代が上がれば、ローン返済に回せる余裕は小さくなります。住宅ローンは毎月ほぼ固定で引き落とされるので、家計の中で後回しにしづらい支出です。そのため、物価上昇は家計全体を圧迫し、最後にローンの重さを目立たせます。

ここで大事なのは、物価高のこわさは「1回だけ高い」ことではない点です。毎月少しずつ高い状態が続くと、ボディーブローのように効いてきます。たとえば、食費が月1万円増え、光熱費や日用品でさらに数千円増えると、年間ではかなりの金額になります。住宅ローン返済は長期戦なので、こうした日常の値上がりが家計の安全余白をじわじわ削っていきます。

しかも、住宅ローンを組むときは、多くの人が「今の収入」と「今の支出」で考えます。ところが、現実には子どもの教育費、車の買い替え、親の介護、自分の病気など、あとから大きなお金が必要になることがあります。物価高は、そうした将来の支出まで押し上げるので、もともとぎりぎりの返済計画だった家庭ほど苦しくなりやすいのです。これは単なる節約不足ではなく、長期の家計設計そのものがむずかしくなっているという意味があります。

金利上昇で毎月の返済額はどれくらい増えるのか

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金利上昇が話題になるのは、「たった0.1%や0.2%でそんなに変わるの?」と思う人が多いからです。けれど住宅ローンは借入額が大きく、返済期間も長いので、小さな金利差でも総返済額に大きな差が出ます。日本銀行は2024年3月に0~0.1%程度、2024年7月に0.25%程度、2025年1月に0.5%程度、2025年12月に0.75%程度へと政策金利を引き上げてきました。こうした動きは、変動型住宅ローンの金利に影響しやすいです。

住宅金融支援機構は、2026年3月のフラット35の最頻金利を、融資率9割以下で年2.380%と公表しています。固定型の代表例でもすでにこの水準で、低金利時代より上がっています。また同機構は、変動金利型住宅ローンに影響する政策金利が約0.75%まで上昇しており、一部金融機関が変動金利の引上げや基準金利引上げを発表していると説明しています。つまり、固定も変動も「前より金利が低いまま」ではなくなってきているのです。

よくある誤解は、「返済額はすぐに大きく跳ね上がらないなら安心」という考え方です。変動金利型では、住宅金融支援機構の解説によると、一般に半年ごとに借入金利の見直しが行われ、毎月の返済額の見直しは5年ごと、しかも見直し後の返済額は変更前の1.25倍が限度とされるケースが多いとされています。けれど、これは魔法の安全装置ではありません。返済額の上がり方を一時的に抑えるだけで、利息負担が増えたり、場合によっては未払利息が発生したりすることがあります。見た目の月額が急増しなくても、中身ではじわじわ苦しくなることがあるのです。

だから、金利上昇の本当の怖さは「今月いきなり破綻する」ことより、「数年かけてじわじわ追い込まれる」ことです。家計の余裕が少ない家庭ほど、教育費や車検、入院、転職など別の出来事が重なった瞬間に、一気に危険になります。金利のニュースは難しく見えますが、要するに「将来の支払いが読みにくくなった」ということだと考えるとわかりやすいです。

退職金減少や介護離職で計画が崩れる背景

住宅ローンは、借りるときの年収だけでなく、「この先も働き続けられる」という前提で成り立っています。ところが現実には、その前提が崩れることがあります。とくに大きいのが介護離職です。経済産業省は、介護離職者が毎年約10万人いると示しており、仕事と介護の両立が難しい人が少なくありません。収入が減れば、当然、住宅ローン返済の土台も弱くなります。

もう1つ見逃せないのが、退職後のお金です。厚生労働省の関連資料では、退職給付水準は全般的に低下していると整理されています。つまり、「退職金で住宅ローンの残りをまとめて返そう」と考えていても、思ったほど受け取れない可能性があるのです。昔は成り立った返済の組み立てが、今はそのまま通用しない場合があります。

この2つに共通しているのは、「家計の大黒柱だけががんばれば何とかなる時代ではない」ということです。共働きで組んだ計画なら、どちらかの収入が下がるだけでも影響は大きいですし、親の介護が始まれば、時間もお金も想像以上に取られます。住宅ローン返済の失敗は、だらしなさではなく、社会の変化に家計が追いつけなくなることで起こる面があるのです。

見落とされがちなペアローンの落とし穴

最近よく使われるのがペアローンです。住宅金融支援機構によると、ペアローンは1つの物件に対し、夫婦、親子、パートナーなどがそれぞれ単独で借り入れを行い、2つのローンを合わせて利用する仕組みです。つまり、1本のローンを2人で払うというより、2人がそれぞれ自分のローンを持つ形に近いです。

この仕組みのよい点は、借りられる金額を増やしやすいことです。1人の年収だけでは届かない物件でも、2人の収入を前提に買える場合があります。けれど、ここが落とし穴でもあります。家を買うときは2人とも元気に働いていても、その後ずっと同じとは限りません。妊娠・出産、転職、病気、介護、時短勤務などで片方の収入が減ると、計画全体が苦しくなります。

しかも、ペアローンは「世帯年収なら払える」で組みやすいぶん、片方が抜けたときの弱さが大きいです。ふだんは問題なくても、どちらか1人の収入で家計と2本のローンを支えるのはかなり大変です。家を買う瞬間はうれしいので、将来の変化まで考えにくいのですが、長い返済では「いま借りられるか」より「何かあっても返し続けられるか」のほうが大事です。

離婚で返済が困難になるケース

離婚が住宅ローン問題で注目されるのは、感情の問題だけでなく、お金の問題がとても複雑だからです。厚生労働省の2024年人口動態統計月報年計(概数)では、離婚件数は18万5895組で前年より増加しています。離婚そのものが珍しいことではない以上、夫婦前提で組んだ住宅ローンが途中で苦しくなるケースも、決して特別ではありません。

ペアローンでは、2人がそれぞれ単独債務者です。だから離婚しても、自動的にローンの責任が消えるわけではありません。家にどちらが住むのか、名義をどうするのか、売るのか残すのか、相手が払わなくなったらどうするのかなど、考えることが一気に増えます。話し合いが難航すると、住まいの問題が生活再建をさらに苦しくします。

ここで大切なのは、「離婚したら売れば終わり」と簡単にはいかないことです。家の値段がローン残高より低いと、売っても借金が残ることがあります。逆に、家に住み続ける場合でも、ローン名義や返済責任が整理できないと、あとで大きなトラブルになりやすいです。離婚と住宅ローンが怖いのは、生活の立て直しが必要な時期に、いちばん大きな借金問題まで同時にのしかかるからです。

共働き前提のリスクと現実

共働きは家計を強くする面があります。ですが住宅ローンでは、共働き前提がそのまま弱点になることもあります。金融広報の解説でも、共働き世帯は収入が多い一方、家計全体の状況を把握しづらいなど、お金の落とし穴があるとされています。2人とも収入があると安心しやすいのですが、その安心感が「借りすぎ」につながることがあります。

たとえば、夫婦それぞれのボーナス、昇給、フルタイム勤務が何十年も続く前提で返済計画を作ると、少し予定がずれただけでも崩れやすくなります。子育てが始まって働き方が変わる、親の介護が始まる、転勤で仕事を辞める、病気で休職する。こうした出来事は珍しくありません。共働き前提の計画は、平常時には強く見えても、変化には意外ともろいのです。

本当に安全な計画かどうかを見るなら、「2人とも元気で順調」ではなく、「片方の収入が落ちても回るか」で考える必要があります。住宅ローンは家を買うための道具ですが、借りすぎると逆に家族の自由をしばってしまいます。住まいを守るためには、家計の強さを楽観しすぎないことが大切です。

住宅ローン破綻はどこから始まるのか

住宅ローン破綻という言葉を聞くと、いきなり家を失うようなイメージを持つかもしれません。けれど実際は、もっと手前から始まります。最初は「今月ちょっと苦しい」「ボーナスで埋めればいい」「来月から節約しよう」という小さな無理です。問題は、その小さな無理が何か月も続くことです。すると貯金が減り、急な出費に対応しにくくなり、ついに返済の遅れが出やすくなります。これは破綻が突然起きるのではなく、少しずつ進むことを意味します。

金融庁は、住宅ローン契約にあたり、利用者に対して金利変動リスクなどの十分な説明を行うことを監督上求めています。裏を返すと、それだけ住宅ローンは「わかりにくいのに、生活への影響は大きい」商品だということです。特に変動金利は、見た目の月額がすぐ増えなくても、将来の返済負担が重くなる可能性があります。だから、家計が苦しくなっているのに「まだ延滞していないから大丈夫」と考えるのは危険です。

国民生活センターADRの事例でも、延滞が重なったあとに金融機関との条件変更協議が進まず、一括弁済の催告に至った例が示されています。これは、返済の遅れが続くと「相談すれば何とかなる」段階から、「早く対応しないと厳しい」段階に変わることを教えてくれます。つまり破綻の始まりは、家を失う直前ではなく、家計の赤信号を見て見ぬふりしたときなのです。

月1万円の増加が危険ラインになる理由

月1万円と聞くと、「それくらいなら何とかなる」と思う人もいます。けれど、住宅ローンではこの1万円がかなり重いことがあります。なぜなら、ローンの返済は1回だけではなく、何年も続くからです。もし月1万円増えた状態が10年続けば、それだけで120万円です。教育費、車、医療費、介護費用と重なれば、家計への圧力は小さくありません。これは「金額の大小」より「長く続く固定負担」が問題だということです。

また、家計には見えない境目があります。ふだん赤字でなくても、貯金ができなくなると、次の出費で一気に苦しくなります。月1万円増えることで、毎月の黒字が消え、ボーナス頼みになり、やがてボーナスでも追いつかなくなる。こんな流れは珍しくありません。だから月1万円の増加は、数字以上に「家計の安全余白を消す」という意味で危険です。

しかも変動金利型では、返済額の見直しがゆっくり来るため、危険に気づきにくい面があります。今すぐ苦しくなくても、利息が増えて元金が減りにくくなると、あとから効いてきます。小さい変化を軽く見ないことが、破綻を防ぐ第一歩です。

返済遅延から競売までの流れ

返済が遅れると、すぐに家がなくなるわけではありません。まずは督促や連絡があり、支払い状況の確認が行われます。その段階で金融機関と相談し、返済条件の見直しにつながることもあります。金融庁も、住宅ローンについて顧客の状況やニーズに応じた返済猶予など条件変更への迅速かつ柔軟な対応を金融機関に求めています。だから、本当に大切なのは早めに動くことです。

ただし、延滞が重なると話は厳しくなります。国民生活センターADRの事例では、延滞回数が重なったことで一括弁済の催告に至ったケースが出ています。そこまで進むと、家計の立て直しはさらに難しくなります。つまり、返済遅延は「ちょっと遅れただけ」で終わるとは限らず、段階を追って重くなっていきます。

さらに、家を手放す場面でも違いがあります。法務省のサービサー業務状況の概要では、担保不動産の回収手法として、任意売却が8.1%、競売が4.4%と示されています。数字自体は古い資料ですが、任意売却と競売が別の道として扱われている点は大事です。一般に、競売まで進む前に任意売却を検討できる余地があることを意味しています。競売は裁判所の手続に乗るため、時間も気持ちも大きく削られやすいです。だから「延滞してから考える」では遅く、赤字が続く段階で相談するほうが現実的です。

住宅ローン破綻を防ぐためにできる対策

破綻を防ぐいちばんのコツは、がまんしすぎないことです。家計が苦しくなると、「もっと節約しよう」「自分たちで何とかしよう」と考えがちです。もちろん節約は大事ですが、住宅ローンは金額が大きいので、支出の見直しだけでは限界があります。大切なのは、家計の問題を「生活費の問題」だけでなく、「借り方と返し方の問題」として見ることです。

そのためには、今のローンの金利タイプ、残高、残り年数、月返済額、ボーナス返済の有無を整理することが必要です。特に変動型なら、将来どれくらい上がると苦しいかを試算しておくと、危険が見えやすくなります。金融庁も、適用金利が将来上昇した場合の返済額の目安を、合理的な前提に基づいて示すことを求めています。つまり、将来の負担を見える化することは特別なことではなく、とても大切な基本動作です。

また、「家を守る=絶対に今の形のまま住み続ける」だけではありません。条件変更、借り換え、売却、住み替えなど、いくつかの道があります。大事なのは、追い詰められてから1つしか選べなくなる前に、選択肢があるうちに動くことです。早い相談は、失敗ではなく防災に近い行動です。

早めに相談すべき理由

相談が早いほどよいのは、金融機関にも調整できる時間があるからです。金融庁は、住宅ローンについて丁寧な相談対応や、顧客の状況に応じた返済猶予などの条件変更に柔軟に対応するよう求めています。これは「苦しくなったら相談してよい」というだけでなく、「苦しくなる前に相談したほうがよい」という意味でもあります。延滞前なら説明しやすく、家計改善の計画も立てやすいです。

逆に、相談が遅いと選べる方法が減ります。国民生活センターADRの事例でも、延滞が重なったあとでは条件変更まで進めず、一括弁済の催告に至っています。これは、相談したかどうかより、「いつ相談したか」が大きいことを示しています。赤字が続いている、貯金が減り続けている、ボーナスで穴埋めしている。このどれかが当てはまるなら、まだ払えていても早めに動く意味があります。

借り換えや条件変更の選択肢

住宅ローンが苦しいときの代表的な方法の1つが借り換えです。住宅金融支援機構の季報では、2025年度秋号で「住宅ローンの借換えにおける変化の兆し ~金利上昇リスク回避目的が増加~」と取り上げられています。これは、最近の借り換えが単に金利を下げるためだけでなく、将来の上昇リスクを避けるためにも使われていることを示しています。

また、条件変更という考え方もあります。返済猶予、元本返済の見直し、期間の再設定など、金融機関と話し合える余地がある場合があります。金融庁の資料でも、住宅ローンや個人ローンについて返済猶予などの条件変更に迅速かつ柔軟に対応するよう要請しています。もちろん必ず希望通りになるわけではありませんが、何も言わずに延滞を重ねるより、ずっと現実的です。

ただし、借り換えや条件変更には手数料、審査、総返済額の増減など注意点もあります。目先の月額だけで判断すると、返済期間が長くなって、最後には多く払うこともあります。だから「月々が下がるか」だけでなく、「全部でいくら払うか」「安心して続けられるか」を一緒に見ることが大切です。これは難しそうに見えて、家計の未来を守るための大事な視点です。

生活防衛と支出見直しのポイント

支出の見直しでまず大事なのは、住宅ローン以外の固定費を点検することです。通信費、保険料、車の維持費、サブスク、教育費のかけ方などは、見直すと毎月の余白を作りやすい部分です。住宅ローンの危機は、ローンだけが悪者なのではなく、家計全体のバランスが崩れた結果として起きます。だから、生活費の整理は地味でも効果があります。

次に大切なのは、ボーナス頼みの家計を減らすことです。ボーナスは景気や会社の業績で変わるので、そこを前提にしすぎると危うくなります。毎月の基本収入だけでどこまで回るかを確かめると、本当の安全ラインが見えます。これができると、月1万円の増加がどれだけ痛いかもはっきりします。

そして、家計簿を細かくつけることよりも、「危険サイン」を見逃さないことが大切です。たとえば、貯金を取り崩す月が増えた、カードの分割やリボが増えた、税金や保険料の支払いがきつい、修理代が出せない。こうしたサインが見えたら、住宅ローンも安全ではありません。家計はつながっているので、別のところの苦しさが、いずれ住宅ローンにも表れます。

住まいを守るために今できること

住まいを守るために必要なのは、「気合い」より「見える化」です。今のローン残高、月返済額、金利タイプ、貯金額、毎月の黒字か赤字か。この4つか5つを紙に書くだけでも、現状がかなりわかります。数字が見えないと、人は不安だけが大きくなって動けなくなります。逆に数字が見えると、相談も対策も進めやすくなります。

また、家を守る方法は1つではありません。今の家に住み続ける、条件変更をする、固定型へ借り換える、家計を縮めて守る、場合によっては売却して生活を立て直す。どれが正解かは家庭で違います。大事なのは、「今の形にしがみつくこと」ではなく、「家族の生活を守ること」を中心に考えることです。家は大切ですが、家計が壊れてしまっては意味がありません。

今後の金利動向と向き合い方

これからの住宅ローンで大切なのは、金利はもうずっと低いままではないかもしれないと考えることです。住宅金融支援機構は、2024年3月の政策転換以降、追加利上げによって変動金利型住宅ローンに影響する政策金利が約0.75%まで上昇したと整理しています。さらに一部金融機関では、2026年4月に基準金利を引き上げると公表しています。つまり、「金利のある世界」を前提に家計を考える必要が出てきています。

ただし、必要以上に怖がるだけでもよくありません。大切なのは、「上がるか下がるかを当てる」ことではなく、「上がっても耐えられるか」を見ることです。金利予想は専門家でも外します。けれど、家計に余裕を持たせる、変動金利の仕組みを理解する、上昇時の試算をしておくことは、自分でできます。未来をぴったり当てることはできなくても、困りにくい準備はできるのです。

無理のない返済計画の考え方

無理のない返済計画とは、「今払える」ではなく、「何かあっても続けられる」計画です。住宅ローンは数十年の約束なので、その間に物価、金利、仕事、家族の形は変わります。だから、最初からぎりぎりで組むほど危険です。住宅ローン破綻を防ぐコツは、借りられる上限ではなく、安心して返せる下限で考えることにあります。

特に、変動金利型を選ぶなら、金利が上がった場合の月返済額を試算すること、共働きなら片方の収入が減った場合でも続けられるかを見ること、退職後まで返済が続くなら退職金頼みになりすぎていないか確かめることが重要です。厚生労働省関連資料では退職給付水準の低下も示されているので、昔ながらの「最後は退職金で何とかする」は通用しにくくなっています。

家は、暮らしの土台です。でも、返済のために毎日が苦しくなるなら、本末転倒です。だからこそ、これからの住宅ローンは「いくら借りられるか」より、「どんな変化があっても暮らしを守れるか」を基準に考えることが大切です。その視点を持てるだけでも、住宅ローンとの付き合い方はかなり変わります。


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