ペンライトの秘密・かき氷のふわふわ・海のニオイとは?
8月1日(金)放送の「チコちゃんに叱られる!」では、夏らしい話題が盛りだくさんでした。コンサートで使われるペン型ライトのルーツや、家庭ではなかなか再現できない“ふわふわかき氷”の作り方、そして海辺で感じるあの独特なにおいの正体など、日常のなかにある「なぜ?」に迫ります。ゲストは俳優の高橋文哉さんとタレントの野呂佳代さん。放送後には、番組で紹介された内容を追記予定です。
ペン型ライトはなぜ振るようになったのか?
ライブやコンサート会場で観客が手にしているペンライトは、今では当たり前のような光景ですが、その始まりには意外なエピソードがあります。きっかけは1974年、西城秀樹さんが大阪スタジアムで開催したコンサートとされています。当時、客席が暗くて観客の顔が見えなかったため、西城さんが「懐中電灯を持ってきてください」と呼びかけたのです。観客は応援目的ではなく、明かりを灯すことでその場を一体に感じるために光を持参したのが始まりとされています。
その後、1980年代に入ると、ケミカルライト(サイリウム)が登場し、より軽くて明るく、カラフルな応援グッズとして広まりました。1990年代後半には、アイドルブームの流れもあり、グループやメンバーごとに公式ペンライトが販売されるようになります。ファンは応援したいメンバーのカラーにライトを切り替えることで、視覚的にも気持ちを表現できるようになりました。
さらに、こうしたライトの動きは「ヲタ芸」として進化し、音楽に合わせて光のリズムを作り出すような応援スタイルが生まれました。ライブ演出の一部としても取り入れられるようになり、観客とステージが一体となる空間づくりに欠かせない要素となったのです。
このように、ペンライトはただの応援道具ではなく、ライブを楽しむ文化そのものの象徴になったと言えます。
家庭のかき氷はシャリシャリなのに、お店のはなぜふわふわ?
暑い夏に食べるかき氷。家庭で作ると「ガリガリ」した氷になりますが、専門店で出されるかき氷はとろけるようなふわふわ食感です。この違いは、主に3つのポイントによって生まれています。
まずひとつめは、氷の質の違いです。家庭で使う冷凍庫の氷は、比較的短時間で作られ、内部に空気や不純物が多く含まれているため、削ると粗くて固い食感になります。一方、専門店では48時間以上かけてゆっくり凍らせた透明な純氷を使います。この氷は不純物が少なく、結晶が大きくて崩れにくいため、薄くスライスしやすいのです。
ふたつめのポイントは、氷の温度管理です。プロの店舗では、削る前に氷を少し室温に置いて表面を柔らかくしてから使用します。この状態だと、刃にやさしく当たり、より薄くて均一な氷片ができあがります。家庭で作ったばかりのキンキンに冷えた氷は固すぎて、ガリガリとした厚めの削り方になってしまいます。
みっつめは、専用のかき氷機の性能と技術力です。家庭用の小型機では、氷を細かく削ることが難しく、一定の厚さにすることも難しいです。しかし、専門店で使われている機械は、刃の角度や削る速度を細かく調整できるため、軽くて空気を含んだような食感のかき氷をつくることができます。さらに、職人の手によって繊細な削り加減が加わることで、まるで雪のようなやわらかさが生まれるのです。
この3つの条件が揃ってはじめて、あのふんわりとした高級かき氷が完成します。家庭でも氷を一度透明な状態にして冷蔵庫で少し戻し、薄く削る工夫をすれば、少しだけ近づくことはできそうです。
海のにおいの正体ってなに?
海辺に立つと感じる、あの独特な磯の香り。実はその正体は、海水のにおいではなく、植物プランクトンがつくり出す「ジメチルスルフィド(DMS)」という成分だとわかっています。
このDMSは、海水中の植物プランクトンが塩分濃度を調節するために生み出す「DMSP(ジメチルスルホニオプロピオン酸)」という物質が、死んだり分解されたりする過程でDMSへと変化し、大気中に放出されることでにおいを感じるようになります。
DMSはキャベツのような青臭い香りやのりのような香りを持ち、人間の鼻には敏感に感じ取られます。そのため、わずかな量でも強く「海っぽい香り」がするのです。
このにおいの強さや質は、海域や季節、プランクトンの種類によって変化します。夏場や栄養が豊富な海ではDMSの放出量も増えるため、特に強くにおいを感じることがあります。また、地域によって海のにおいが少しずつ違うのは、このような生物的な活動の違いによるものなのです。
このDMSは、大気中に上昇したあと、雲の形成にも関係しているとされ、気候にも影響を与える物質として研究が進められています。単に潮の香りとして片づけるのではなく、自然と科学のつながりが生むにおいだと考えると、より興味が湧いてきます。
今回の放送では、このように誰もが一度は疑問に思ったことのあるテーマにスポットが当てられます。放送後には、実際の実験映像や現地ロケの様子、専門家による説明などを反映した追記を行う予定です。ぜひ、番組とあわせてこの記事もチェックしてみてください。
【放送情報】
番組名:チコちゃんに叱られる!
放送日:2025年8月1日(金)19:57〜20:42(NHK総合)
出演者:岡村隆史、高橋文哉、野呂佳代
【参考ソース一覧】
・The Japanese Food Lab(かき氷の氷の性質)
・Eater DC(かき氷の温度管理)
・Science Portal(DMSの発生メカニズム)
・Fanlore(ペンライト文化の由来)
・ももいろクローバーZ WIKI(ペンライト応援文化)
・Wikipedia:ジメチルスルフィド (DMS)
家庭で“ふわふわ”を目指すために便利な道具たち

ここからは、私からの提案です。かき氷がふわふわになるには、氷の質や削り方だけでなく、使う道具もとても大事です。家庭でもプロのような仕上がりを目指すためには、氷を均一に削れるかき氷機と、透明で割れにくい氷をつくるトレーがあると便利です。ここでは、家庭でも手軽に使えるアイテムを紹介します。
電動かき氷機と手動タイプのちがい
かき氷機には大きく分けて「電動タイプ」と「手動タイプ」があります。電動タイプはボタンひとつで氷を削ってくれるので、力がいらずに均一な仕上がりになりやすいのが特徴です。特にドウシシャの電動機種「DCSP‑20」は、刃の角度を調整することで氷の細かさを変えることができるため、好みのふわふわ感に近づけやすくなっています。
一方、手動タイプは価格が手ごろで、コンパクトなため収納にも便利です。ドウシシャの「IS‑FY‑20」は、回す力加減で削り具合が変わるため、自分の好みに合わせて調整できるのが魅力です。少し手間はかかりますが、手動でも十分ふんわりとした氷を作ることができます。
製品名 | 特徴 | 価格帯 | 電動・手動 |
---|---|---|---|
ドウシシャ DCSP‑20 | 刃の調整で細かさ自在 | 約5,000〜6,000円 | 電動 |
ドウシシャ IS‑FY‑20 | 手軽で省スペース | 約3,000〜4,000円 | 手動 |
氷の質を変える専用トレーもおすすめ
ふわふわのかき氷を目指すうえで、氷そのものの質も重要です。家庭の冷凍庫で作った氷は白く濁りがちで、空気や不純物を多く含んでいます。これにより、削ったときに砕けやすくなり、ガリガリした仕上がりになってしまいます。
そこでおすすめなのが、「透明まる氷トレー」です。ドウシシャの「DCI‑19」は、氷を上からゆっくり凍らせる構造になっており、空気を逃がしながら透明で硬い氷を作ることができます。これにより、プロ仕様の純氷に近い氷を家庭でも再現できるのです。氷がしっかりしていると、削ったときに薄く、やわらかく仕上がりやすくなります。
製品名 | 特徴 | 使用目的 |
---|---|---|
ドウシシャ DCI‑19 | 空気の混入を抑えた透明氷が作れる | ふわふわ氷の素材づくりに最適 |
購入時のポイントと使い方のコツ
電動タイプを選ぶ場合は、氷の種類に対応しているかどうかを事前にチェックすることが大切です。市販のロックアイスが使えるモデルもありますが、多くの家庭用かき氷機は「専用サイズの製氷カップ」で作った氷しか使えない場合があります。
また、氷を削る前に冷蔵庫で10〜15分ほど常温に近づける「温度戻し」を行うと、よりスムーズに削ることができて、ふわふわ感がアップします。こうしたちょっとした工夫が、家庭でもお店のような食感に近づけるポイントです。
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