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NHK 【明日をまもるナビ】蚊の脅威 身を守るには|“スーパー耐性蚊”と気候変動の危険な関係とは?|2025年8月3日放送

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「蚊の脅威 身を守るには」

2025年8月3日に放送された「明日をまもるナビ」では、夏に私たちの生活を脅かす“蚊”にスポットを当て、その生態や感染症、そして最新の対策方法まで、幅広い情報が紹介されました。番組では、科学的なデータとわかりやすい解説を通して、家族みんなで実践できる対策を学ぶ内容となっていました。

蚊はなぜ怖いのか?見えない脅威とその広がり

番組では、ネッタイシマカという蚊の存在から話が始まりました。この蚊は日本には今はいませんが、温暖化の影響で再び入ってくる可能性があるといいます。ネッタイシマカは、デング熱を媒介することでも知られており、非常に注意が必要です。

蚊はわずかな水たまりでも卵を産み、しかも一度乾いても水に戻ると復活する強さがあります。さらに一度の産卵で約80個もの卵を産むため、放っておくとすぐに増えてしまいます。

また、専門家が集めた美しい蚊の写真コレクションも紹介され、普段はあまり意識しない蚊の姿を観察する場面もありました。

蚊に刺されやすい人の特徴と予防の工夫

蚊は、人の吐く二酸化炭素や、体温、におい、さらに服の色など、いくつかの要素をもとに人を見つけます。体温が高い人や汗をかきやすい人、濃い色の服を着ている人が特に狙われやすく、夏場の外出時には注意が必要です。とくに黒い服は蚊にとって目印になりやすく、白や淡い色の服が安全とされています。

刺されにくくするための対策とポイント

対策内容 ポイント
白くてゆったりした服を着る 黒など濃い色は蚊が好むため避ける。また肌に密着しない服は、皮膚に届きにくくなる
汗をこまめにふく 汗のにおいは蚊を引き寄せる大きな要因。タオルやハンカチで定期的にふくと効果的
虫除けスプレーを使う 日焼け止めを塗るときは先に日焼け止めを塗り、その上から虫除けを使うのが正しい順序
炭酸やアルコールを控える 呼気中の二酸化炭素濃度が上がると、蚊に見つかりやすくなる。外出前の摂取には注意が必要

汗をかく夏場はとくに刺されやすくなります。なるべく風通しの良い場所で過ごしたり、帽子をかぶって直射日光を避けたりする工夫もあわせて行うと安心です。

ヌカカにも注意が必要

番組では、蚊に似た存在として「ヌカカ」という小さな虫にも触れられました。ヌカカは体がとても小さく、服の隙間から入り込んでくる特徴があります。そのため、蚊対策としてゆったりした服を選ぶ場合でも、袖口や足元などのすき間をしっかり閉じることが大切です。

特に森林や水辺などでは、ヌカカが大量に発生している場合もあり、肌が出ているとすぐに刺されてしまいます。刺された場所が赤く腫れたり強くかゆみが出たりすることもあるため、蚊と同様にヌカカへの対策もセットで考える必要があります。そのため、虫除けスプレーの使用や服の構造にも意識を向けることが求められます。

このように、刺されやすい条件を知ったうえで、日々の服装や行動に気をつければ、蚊やヌカカからの被害をかなり防ぐことができます。家族全員で意識して取り組むことが、夏の快適な暮らしにつながります。

世界で広がる“スーパー耐性蚊”の脅威

番組では、蚊による感染症が深刻化している東南アジアの実情が紹介されました。とくにインドネシアでは、2023年だけで約16万人がデング熱に感染したというデータが取り上げられ、事態の深刻さが強調されていました。

この背景には、「スーパー耐性蚊」と呼ばれる新たな脅威の存在があります。これは、一般的な殺虫剤がまったく効かなくなってしまった、極めて強い耐性を持つ蚊のことを指します。通常の薬剤では効果がなく、本来の約1000倍もの濃度を使わないと死なないほどの耐性を示すことが確認されています。

これにより、現地では殺虫剤の散布や虫除けスプレーなど、これまで効果があった対策が通用しなくなってきており、蚊の駆除や感染予防がより難しくなっています。とくに都市部や観光地では感染のリスクが高まっており、対策の見直しや新しい技術の開発が急がれています

一方で、日本では現在のところこのスーパー耐性蚊は確認されていません。ただし、温暖化や国際的な人やモノの移動によって、日本に侵入してくる可能性もゼロではなく、今からの備えが求められているという専門家の意見も紹介されました。

今後は、これまでのような殺虫剤に頼るだけではなく、化学成分を使わない虫除け製品や、蚊が寄りつかない衣類の開発など、多方面からの対策が必要になると考えられています。番組を通じて、ただ刺されない工夫だけでなく、社会全体で蚊の進化に対応する視点が重要だと感じさせられました。

最新の対策:日本発のクリームや服も登場

日本の大手日用品メーカーが開発した「虫除けクリーム」は、化学薬品を使わずに蚊を寄せつけないという新しい発想の製品です。このクリームにはシリコーンオイルが使われていて、肌に塗ると蚊がとまっても血を吸う前にすぐ逃げるようになります。実際にタイではすでに使われ始めていて、高温多湿な環境でも効果があると評価されています。

さらに、岐阜大学では蚊が寄りつかない特殊加工の服を研究・開発しています。この服には蚊が脚をつけても滑って逃げるような表面処理がされていて、洗濯にも強く、日常生活で使えるように設計されています。素材は肌触りも良くて、見た目も普段着として違和感がないデザインです。今後は夏の屋外活動だけでなく、アウトドアや旅行中にも活用できるアイテムとして期待されています。

このように、これまでのスプレーや網戸だけに頼らずに、身につけることで蚊を防ぐ方法が広がりつつあります。化学成分を避けたい方や、肌が敏感な人にとっても、こうした新しい選択肢はうれしいニュースです。生活に取り入れやすく、家族みんなで安心して使える対策として注目です。

まとめ:蚊の脅威にどう向き合うか

番組の最後には、専門家が「きょう紹介した対策を覚えて、すぐに生活に取り入れてほしい」と呼びかけていました。夏の暮らしを快適に、そして安全に過ごすためには、蚊という身近な存在にも目を向けることが大切です。

家の中や庭、ベランダの水たまりのチェック、服装や日常の行動に少し気を配ることで、大きなリスクを減らすことができます。家族で話し合って、すぐにでも始めたいですね。

あなたの家は大丈夫?水たまりチェックリスト

しげゆき
しげゆき

ここからは、私からの提案です。蚊の繁殖を防ぐには、目に見えない“わずかな水たまり”を見逃さないことがとても大切です。蚊はほんの1cc、つまりペットボトルのキャップ1杯ほどの水でも産卵し、気温が25~30度の夏場であれば、10日以内に成虫になることがあります。知らないうちに繁殖が始まり、気づいた時には何十匹もの蚊が家の周りを飛び回っていることもあります。特に屋外の放置された容器類や、水はけの悪い場所は“蚊の温床”になりやすく、週に一度の点検と水抜きがとても効果的です。

点検すべき場所とその対策方法

夏場に増える蚊の発生源は、意外にも自宅のすぐ近くに潜んでいます。とくに以下のような場所には注意が必要です。

場所 確認ポイント/アクション
鉢皿(植木鉢の受け皿) 水がたまっていないか毎週チェック。水抜きできない場合は砂利を敷くか、裏返して収納
雨どい・落とし口 落ち葉や泥で水の流れが止まっていないか確認。詰まりがあれば掃除して排水を確保
古タイヤ・タイヤ遊具 雨水が溜まりやすいため、使わないものは廃棄、または立てかけて水が入らないように管理
バケツ・ガーデニング用品・植木鉢 雨ざらしになっている容器類は裏返しにして収納、または蓋をして水が入らないように工夫
ペットボウル・バードバス 毎日または3〜4日ごとに水を入れ替えて洗浄。浅い石を敷いて水面の安定を防ぐ方法も有効
使わない容器・段ボール・塑料シートのくぼみ 雨の後にたまった水は必ず確認。放置せず、しっかり乾かしてから屋内または物置へ移動

蚊は静かな水面を好み、風で流れたり揺れたりする場所にはあまり産卵しません。だからこそ、雨が降ったあとなどは静かに水がたまりやすい場所が危険です。とくにベランダや庭の片隅、雨どいの曲がり角などは見落としがちですので、定期的にチェックしておくことが予防のカギになります。

このチェックは週に一度、または雨が降った直後に行うのが理想です。蚊の成虫が飛びはじめる前の段階で卵や幼虫を取り除ければ、刺されるリスクを大きく減らせます。家庭のちょっとした手間が、家族を蚊の被害から守るための確かな一歩になります。小さな水たまりが大きな脅威になる前に、今日からできることを始めてみましょう。


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