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Eテレ【きょうの健康】放置してはいけない 不整脈「最新デバイスも活用 早期発見法」|検診だけではわからない“隠れ不整脈”とは?|2025年11月3日

きょうの健康

放置しないで!不整脈を早く見つけるためにできること

「最近、心臓がドキドキする気がする」「スマートウォッチの通知で“脈が乱れています”と出たけれど、どうすればいいの?」――そんな経験はありませんか?不整脈は一見すると身近でありふれた症状のように思えますが、実は放置してはいけない深刻なサインである場合もあります。特に、心房細動と呼ばれるタイプは自覚症状が少ないまま進行し、気づかないうちに脳梗塞や心不全を引き起こすおそれがあるのです。この記事では、2025年11月3日放送予定の『きょうの健康 放置してはいけない 不整脈「最新デバイスも活用 早期発見法」』の内容をもとに、誰でもできる「検脈(けんみゃく)」の方法や、最新デバイスを使った早期発見のポイントを詳しく紹介します。日々の小さなチェックが、あなたの命を守る大きな一歩になります。

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自分の体を守る第一歩「検脈」を習慣に

不整脈は、脈の打ち方に乱れが生じる状態を指します。正常な心臓の拍動は、規則正しいリズムで血液を送り出しますが、不整脈になるとそのリズムが崩れます。原因はさまざまで、加齢やストレス、睡眠不足、飲酒、喫煙、さらには持病の影響なども関係します。
なかでも注意したいのが、心房細動(しんぼうさいどう)です。これは心臓の上部(心房)が細かく震えてしまう状態で、脈がバラバラに乱れます。血流が滞り、血のかたまり(血栓)ができやすくなり、それが脳へ飛ぶと脳梗塞を起こします。このタイプは特に自覚症状がなく、「気づいたときには脳梗塞になっていた」というケースも少なくありません。

そこで重要になるのが、「検脈」です。検脈とは、自分の脈を指先で感じ取り、そのリズムや速さを確認する方法です。特別な器具は必要なく、誰でも自宅で行えます。

やり方はとてもシンプルです。
手のひらを上にして、もう一方の手の人差し指・中指・薬指の3本を、手首の親指側にある「橈骨動脈(とうこつどうみゃく)」に軽く当てます。トクトクという脈の拍動を感じたら、15秒間で数えてみましょう。その数を4倍にすると1分あたりの脈拍数になります。
一般的に、安静時の脈拍数は60〜100回/分が目安です。これを大きく上回ったり下回ったりする、あるいはリズムがバラバラに感じる場合は不整脈の可能性があります。

「脈が飛ぶ感じがする」「トクトクトク…と早いと思ったら急に止まる」など、いつもと違うリズムを感じたら、ためらわずに循環器内科で相談しましょう。定期的に検脈を行うことで、自分の“いつもの脈”を知ることができ、異常を早く発見できるようになります。特に60歳以上の方や、高血圧・糖尿病など生活習慣病を持つ方には、朝・昼・晩など1日2〜3回の検脈を習慣化することが推奨されています。

健康診断では見逃される?短時間測定の落とし穴

「毎年健康診断を受けているから大丈夫」と思っている方も多いかもしれません。ですが、実は健康診断で行われる心電図検査は、数秒〜数十秒という短い測定時間で終わります。その一瞬に不整脈が起きていなければ、「異常なし」と判定されてしまうこともあるのです。

特に心房細動や発作性不整脈のように“出たり消えたりするタイプ”は、この短時間の検査では発見が難しいのが現状です。そこで注目されているのが、長時間にわたって心電図を記録できるデバイスです。

最新デバイスで「見逃さない心電図記録」を

近年、医療現場だけでなく一般家庭でも使える不整脈検出デバイスが急速に普及しています。代表的なものは、貼付型心電計・携帯型心電計・心電図アプリを搭載したスマートウォッチです。

貼付型心電計は、胸や腕に小型パッチを貼るだけで、数時間〜数日間にわたって心電図を自動記録できます。睡眠中や仕事中など、いつもの生活の中で心拍リズムを監視できるため、発作性の不整脈も逃しにくいのが特徴です。

一方、スマートウォッチ型(Apple Watchなど)は、手首に装着しておくだけで心拍数や脈波、心電図(ECG)をリアルタイムに測定できるようになっています。さらに「不規則な心拍を検出すると通知する」機能を持つモデルもあり、突然の発作を自動で感知できるのが魅力です。

これらのデバイスは、自覚症状がない不整脈の早期発見に大きく貢献しています。実際に、スマートウォッチが発した通知をきっかけに医療機関を受診し、不整脈が判明した例も多く報告されています。

さらに、得られた心電図データを医師に見せることで、診察時の情報として活用できる点もメリットです。特に発作的な不整脈の場合、「発作の瞬間のデータがある」ことが診断の大きな助けになります。

注意したいポイントと安全な使い方

便利なデバイスとはいえ、いくつか注意点もあります。
まず、スマートウォッチは医療機器ではなく、あくまで異常を知らせる補助ツールであることを理解しておくことが大切です。診断を確定するものではなく、異常の兆候を察知するためのサポートと考えましょう。

また、機器ごとに精度や機能、計測方法が異なります。日本国内で厚生労働省の医療機器認証を受けている製品は限られており、一般向けモデルでは正確性に差があります。測定時には「腕を動かさない」「ベルトをしっかり締める」「計測中は落ち着いて座る」など、正しい使用法を守ることも重要です。

もし繰り返し不規則な心拍が検出される、または症状(息切れ、めまい、動悸)が出る場合は、医療機関で詳しい検査を受けることが必要です。特に持病のある方は、早めに循環器内科を受診しましょう。

まとめ

この記事のポイントは次の3つです。
・不整脈は自覚症状が少なく、放置すると脳梗塞や心不全を引き起こす可能性がある
・自宅でできる「検脈」を日常に取り入れることで、自分の体調の変化に早く気づける
・最新の貼付型心電計やスマートウォッチを活用すれば、長時間記録で見逃しを防げる

不整脈は“静かに進行するリスク”です。だからこそ、日常生活の中で自分の心臓と向き合う時間を持つことが大切です。手軽な検脈とデジタルデバイスの組み合わせが、あなたの命を守る最強のパートナーになります。

※放送内容と異なる場合があります。


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