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NHK【ドキュメント72時間】青森・下北半島 “ワケあり”横丁 戦後神社発祥の飲み屋街とむつ市200軒が灯す人情物語|2025年11月21日

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青森・下北半島 “ワケあり”横丁に流れる本音とぬくもり

青森県むつ市の中心にある横丁は、昼間は静かですが、夜になると小さな灯りが次々にともり、人々の素顔がこぼれ始めます。華やかな繁華街とは違い、飾らない“日常の本音”が流れる場所。ここには、一度足を踏み入れると忘れられない、人と人の距離の近さがあります。2025年の今も変わらず続く横丁の魅力と、そこに生きる人々のリアルな声を追った記録です。

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12月6日 むつ市の横丁が動き出す夕方の時間

12月6日、午後4時。取材は薄暗い光が落ち始める頃にスタートしました。横丁があるのは、青森県むつ市の中心部。戦後、神社の敷地から自然と広がったこの一角には、200軒を超える店がひしめき合っています。建物同士が肩を寄せ合うように並び、「ここだけ別世界」のような雰囲気を作っています。

開店準備をしていた60代の店主は、手を止めて「この辺はワケありの人が多いんです」と静かにこぼしました。言葉の奥には、長年この場所を見てきた人にしかわからない思いがあるようでした。

ひとりで店を切り盛りする女性の店にも密着しました。狭いカウンターに温かい灯りがともり、夜の始まりを告げるように忘年会で訪れた男性グループが賑やかに入ってきました。

その後、母親が営む店へ向かうという男性に同行しました。店は代々続いており、昔から通い続ける常連たちが今も支えています。店主の女性は3人の子を育て上げ、現在は孫もいるという人生の歩みを語ってくれました。その言葉からは、この横丁と共に積み重ねてきた時間の重みが伝わってきます。

夜が深まるむつの街に息づくさまざまな想い

東日本大震災後、横丁の客足は5分の1にまで落ち込んだといいます。それでも灯りを消さず続けてきた店主たちの姿は、むつの街の底力を物語っています。

夜10時を過ぎた頃、帰省中の女性3人に密着しました。地元に戻ったタイミングで、兄や友人と横丁に飲みに来たという女性は、息子の介護を続けてきた経験から、心が落ち込んでいた時期もあったと話してくれました。久しぶりの夜の外出に、気持ちが少し軽くなったという表情が印象的でした。

さらに深夜、すぐ近くの神社でお参りをしていた女性2人組に出会いました。「結婚できますように」。その短い願いに、横丁で過ごす夜へ寄せる“日常の祈り”のようなものを感じました。

12月7日 同級生たちが語る“むつで生きる理由”

翌日12月7日。前日に取材した店を再び訪れると、この日は学校の先生グループの予約が入っていました。訪れた女性たちは同級生で、40歳。看護師、教師、楽器店勤務など、皆それぞれの仕事を持ちながらも、共通して「むつのほうが暮らしやすい」と胸を張りました。都会で暮らした経験のある彼女たちが、戻ってきて感じた“ちょうどいい距離感”が、この街の魅力なのかもしれません。

その後、勢いよく店に入ってきた2人組にも密着しました。2人は保育士で、最近までお遊戯会の準備で大忙しだったとのこと。仕事終わりの疲れが残っていても、横丁へ向かう足取りは軽く、笑顔が広がっていました。

さらに店を2軒経営する敏腕ママにも話を聞けました。小さな横丁の中で2店舗を切り盛りするパワフルさが印象的で、店主同士の支え合いがあるからこそ続けてこられたのだと語ります。

中学生の娘を育てるバツイチの店主にも出会いました。母として、店主として毎日を懸命に生きる姿が横丁の空気を温かくしているようでした。

12月8日 日曜日でも集まる“仲間の夜”

12月8日、日曜日。休みの店が多い中、にぎわっている店がありました。そこでは飲食店オーナーたちが集まり、食材を持ち寄って酒を酌み交わしていました。「景気は良くないけど、励まし合って続けている」。そんな言葉に、むつの横丁を支える仲間意識の強さがにじみ出ていました。

取材はさらに、還暦野球チームの忘年会へ。職業も年齢もさまざまなメンバーが、野球という共通の楽しみでつながっています。中には女性の応援団長もおり、場を明るく盛り上げていました。横丁の夜は、仲間の輪がいくつも重なる場所でもあります。

この日も夜が更けるほどに人が集まり、むつの横丁は静かな熱気に包まれていきました。

12月9日 朝に感じる地域の温かさ

12月9日。横丁が静けさを取り戻した朝、近くのはんこ屋から鮭をおすそ分けされたという男性に話を聞けました。「助かるよ」と笑う姿に、この地域に根づく“支え合い”が日常の中に息づいていると感じます。

横丁は夜だけ賑わう場所ではなく、人と人の絆が自然と育まれる小さなコミュニティの中心でもあるのです。

まとめ

青森・下北半島の“ワケあり”横丁には、華やかさよりも人情の深さがあります。戦後から受け継がれてきた文化、店主たちの努力、そしてそこに集う人々の本音。むつ市の横丁は、悩みも喜びも受け止めてくれる “帰ってこれる場所”として今日も灯り続けていました。

ちなみに、、、戦後の神社敷地から生まれた「横丁文化」の歩み

青森県むつ市の中心にある 田名部神社 は、古くから地域の信仰を支えてきた存在です。この神社は、戦後の混乱期に“人々の暮らしを守る場所”としても重要な役割を果たしました。境内や周辺が現在の横丁へと発展した背景には、地域の人たちが助け合ってきた歴史が深く関わっています。

戦後、物資が不足し、食べるものもままならない状況が長く続きました。そんな中、田名部神社は土地を求める行商人たちに対し、境内の一部を安い家賃で貸し出しました。食料品を売る行商人、魚を扱う商人、野菜を持ち寄る人たちが屋台を出し、自然と“市(いち)”ができあがっていきました。神社の敷地は地域を支える生活の中心地となり、人の行き交いが絶えない場所になりました。

この市場は、その後も地域の経済と暮らしを支え続け、昭和の時代に入ると、魚屋、餅屋、駄菓子屋などの店が並ぶ小さな商店街に変化していきます。やがて時代の流れとともに、商店の空きスペースが夜の飲食店へと引き継がれ、スナックや居酒屋が増えていきました。

気づけば 田名部神社 の敷地内には30軒以上、周辺を含めると200軒もの店が密集する独特の横丁へと発展していました。戦後の苦しい時代を乗り越えた「助け合い」の文化が、横丁という形で受け継がれてきたのです。

むつ市は下北半島の中でも特に寒さが厳しい地域で、冬の夜は長く、気温も低くなります。その中で、温かな明かりのともる横丁は、自然と人が集まる場所となりました。仕事や家庭の悩みを抱えた人、久しぶりに帰省した人、仲間と励まし合いたい人など、さまざまな人生がこの横丁に集い、寄り添ってきました。

“神聖な場所”と“人々の営み”が隣り合って発展したむつ市の横丁は、日本でも珍しい歴史を持つ地域です。今もなお、地元の人たちにとって温かく迎えてくれる場所であり、世代を超えて受け継がれる文化となっています。

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