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NHK【ドキュメント20min.】戦争の魅惑 開高健からの手紙|ベトナム戦争の未公開資料が語る従軍取材の真相と手紙発見の背景|1月19日★

ドキュメント20min.
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戦場から届いた、ひとりの作家の問い

このページでは『ドキュメント20min. 戦争の魅惑 開高健からの手紙(1月19日)』の内容を分かりやすくまとめています。

開高健 は、ベトナム戦争の最前線で何を見つめ、何に迷い、何を問い続けていたのか。没後に見つかった手紙には、戦場の現実だけでなく、「平和のための戦争」という言葉への強い違和感が刻まれていました。

銃声と死が日常となった場所で、それでも人は生きる意味を探し続ける。戦争の残酷さと、なぜか抗えない「戦争の魅惑」。この番組は、ひとりの作家の肉声を通して、私たち自身の価値観を静かに揺さぶります。

開高健とベトナム戦争の現場

作家 開高健 は、昭和文学を代表する存在であり、戦争という極限状況を真正面から描いた数少ない作家のひとりです。南ベトナムの前線に従軍し、銃声と爆発が日常のように響く戦場で、人間がむき出しになる瞬間を目の前で見つめました。

1965年、同行した部隊がゲリラの集中攻撃を受け、生き残ったのはわずか17人という壊滅的な戦闘にも居合わせています。この極限の体験は、のちに『輝ける闇』などの作品で結晶化し、「人間は何に怯え、何にしがみつき、何に魅せられるのか」という深い問いを生涯追い続ける原点になりました。

番組は、戦場で書かれた手紙を通して、開高健が外側の世界ではなく“自分自身の内部”とどう向き合ったのかをあぶり出します。公的な文章ではけっして語られない、生身の思索が露わになります。

戦場から家族へ送られた未公開の手紙

今回の中心となるのは、没後36年を経て見つかった開高健の“未公開の手紙”です。家族や知人に向けて書かれたそれらの手紙には、戦場で押し殺してきた感情や揺れ動く思考が、生々しい輪郭を保ったまま残されていました。

手紙には、銃撃戦の合間に漂う静寂、仲間の死を目の当たりにした直後の虚無、そして言葉では説明しきれない怒りや恐怖までもが刻まれています。新聞記事では削られた“個人的な迷い”や“呟き”のような言葉が積み重なり、作家としてではなく、ひとりの人間としての開高健が浮かび上がります。

さらに、手紙には戦争だけでなく、現地の料理の話題や、わずかな休息時間に楽しんだ釣りの様子も記されています。死と隣り合わせの戦場で、食と釣りという“生を実感する行為”を手放さなかった姿は、人間としての感覚を失わないための最後の砦のように映ります。

戦争の魅惑と平和への問い

番組タイトルにもある「戦争の魅惑」は、この回の核心です。戦争は暴力であり破壊であり、決して魅惑的なものではありません。しかし、極限の状況が人間の本質をむき出しにする“抗いがたい力”を持っていることも、開高健は戦場で痛感しました。

番組では、「平和のための戦争とは?」という問いが真正面から突きつけられます。大義名分の陰で消えていく無数の命。書く者としてその現実を伝えなければならない使命感と、それがどのように受け取られ、何に利用されていくのかという葛藤。その板挟みに苦悩する姿が、手紙の一行一行から鮮明に伝わります。

「なぜ自分は戦場に惹かれるのか」「どこからが魅惑でどこからが残酷なのか」。開高健自身が逃げずに向き合い続けた問いが、ドラマチックに立ち上がってきます。

死と自由をめぐる自己問答

番組紹介に記された「自由になるための死とは?」という言葉は、開高健の戦場体験が極限まで追い詰めた問いです。

南ベトナム前線では、昨日隣にいた兵士が翌日には死体となって横たわっている──そんな日常が続きました。特に200人中17人しか生き残らなかった戦闘を体験したことで、「生き残ってしまった自分」をどう受け止めればいいのかという問題に否応なく向き合わされます。

手紙には、おそらく勇気とは何か、逃げることは臆病なのか、それとも生きるための選択なのかという根源的な問いが書かれていたはずです。そして「祖国のために死ぬ」という考え方がもつ危うさにも、開高健は静かに疑問を投げかけています。

番組は、未公開の手紙を手がかりに、死と自由の境目に立たされた作家がどのように答えを探し続けたのかを追いかけます。ここには、戦場を知った者にしか書けない重みがあります。

食と釣りににじむ生への執着

開高健の手紙には、戦場の緊迫感だけでなく、食や釣りへの深い情熱も記されています。

爆撃の音が遠くから響く中でも、現地の料理をどう味わったかを丁寧に書き留め、限られた食材で工夫して「うまいものを食べる」ことにこだわっていました。また、短い休息の合間に釣りへ向かう描写からは、生と自然に触れることで精神を保とうとする強い意志が伝わってきます。

極限の場所にあっても、食と釣りという日常の喜びを忘れなかったことは、「生きること」そのものへの執着にほかなりません。戦争と日常、生と死。その狭間で揺れる人間のリアルが、手紙を通じて鮮やかに立ち上がります。

現代の私たちへのメッセージ

「ドキュメント20min. 戦争の魅惑 開高健からの手紙」は、単なる作家の回顧ではありません。未公開の手紙が、今の私たちに鋭い問いを投げかける番組です。

世界では今も無数の紛争が続き、「自由」「平和」「正義」という言葉が武力行使の理由として安易に使われています。開高健の手紙から読み取れる葛藤は、その言葉の裏側で壊れていく生活や奪われる命を見ようとしない私たちへの警鐘でもあります。

戦場のスリルや衝撃に魅了されすぎる現代の情報環境にも、番組は静かに疑問を突きつけます。劇的な言葉に心を奪われる前に、その背後で苦しむ人間を想像する力を失っていないか──。

わずか20分のなかで、番組は“戦争をどう語るべきか”という深い問いを投げかけ、視聴者一人ひとりに向き合うべきテーマを提示します。開高健が戦場から送った声は、今も強く響き続けています。

まとめ

番組では、開高健 が戦場で向き合った現実と、未公開の手紙から立ち上がる深い思索が力強く描かれます。戦争の矛盾、生きることへの執着、人間の弱さと強さ。そのすべてが、手紙という個人的な言葉を通して鮮烈に迫ってきます。
内容は事前情報をもとにまとめているため、実際の放送内容と異なる場合があります。放送後に詳しい内容を追記します。

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