2月に視聴率が下がると言われる理由とは
2月になると「視聴率が伸びにくい」とよく言われます。
寒さで外出が減る時期なのに、数字は思ったほど上がりません。
その背景には、広告業界で使われる二八(ニッパチ)という考え方や、HUTの季節性、年末年始との落差など、いくつかの要因が重なっています。
2月は本当に視聴率が下がると言われているのか
「2月は視聴率が下がる月だ」と、テレビ好きのあいだや業界の人の会話で耳にすることがあります。
ただ、はっきりと「2月は他の月より必ず視聴率が低い」と示した公的なデータやレポートは、少なくとも一般に公開されている範囲では見つかりませんでした。
一方で、広告やマーケティングの世界では、二八(ニッパチ)という言葉が昔から使われています。これは「2月と8月は、商売にとって売上が落ち込みやすい月」という意味です。
テレビのデータ分析を行う会社のブログでも、寒い2月とお盆のある8月は「消費の閑散期」で、テレビCMを含めた広告出稿も他の月より減る傾向があると説明されています。
つまり、
・2月は売上も広告出稿も弱くなりやすい
・その結果、テレビ局側から見ても「数字をつくりにくい月」に感じやすい
という構図は、データと業界の実感の両方から見えてきます。
「2月は視聴率が落ちると言われている」という表現なら、こうした背景を根拠にしながら、ブログでも無理なく使えるニュアンスだと考えられます。
広告業界のキーワード「二八(ニッパチ)」とは何か
二八(ニッパチ)は、広告や小売の世界でよく出てくる言葉です。
もともとは「2月と8月はお客さんが少なくて売上が落ちやすい」という商売人の経験則から生まれたと言われています。実際、広告分析会社のコラムでも、8月はお盆があり、2月は寒さもあって外出や消費が盛り上がりにくく、広告出稿が減る月として意識されてきたと解説されています。
広告が減るということは、テレビ局にとっては“稼ぎどき”ではない時期、ということでもあります。
だからこそ、2月や8月には特別な編成を組んだり、スペシャル番組を出したりして、「ニッパチでも数字を取る」ことが重要なテーマになります。ブログで番組を追いかけていると、
・やたら攻めた企画の特番
・深夜帯に突然入ってくる大型企画
が、この時期に集中していることもあり、「あ、ここで勝負してきたな」と感じる瞬間があります。
こうした二八の話は、視聴率そのもののグラフではありませんが、「2月はビジネス的に厳しい」「数字を取りにくいと言われがち」という空気感を説明するには、とても使いやすい材料です。
HUT(総世帯視聴率)から見えるテレビ視聴の季節性
ここで一度、HUT(総世帯視聴率)という指標を整理しておきます。HUTは「テレビをつけて番組をリアルタイムで見ている世帯の割合」のことで、特定の番組ではなく、テレビ全体をどれくらいの家庭が見ているかを示す数字です。
このHUTには、はっきりとした季節性があります。ビデオリサーチが公開しているデータや解説でも、
・平日と休日でHUTの形が変わる
・時間帯によってテレビがよくつく時間、ほとんどつかない時間が分かれる
といった“生活のリズム”がグラフに表れています。
さらに別の分析では、「夏場はHUTが低くなる」など、季節ごとの変動があることも指摘されています。これは、日本の生活スタイルを考えると納得しやすいです。暑い季節は外出やレジャーが増え、家でテレビをつける時間が減りやすいからです。
ここから言えるのは、
・視聴率は、年間を通じてずっと同じ条件ではない
・そもそも「テレビをつけている世帯の割合(HUT)」自体が季節で上下している
ということです。
2月だけが特別に低いというデータは見つかりませんが、「月によって視聴の土台が違う」という理解は、番組の数字を見るうえでとても大事な前提になります。
年末年始の“お祭り視聴”と1〜2月の平常モード
もうひとつ、2月を考えるうえで外せないのが、年末年始との関係です。
ビデオリサーチの発表では、2020〜2021年の年末年始における三が日(1月1〜3日)の総世帯視聴率(HUT)が、過去10年間で最高値だったと報告されています。
記事の中では、
・12月30日〜1月3日は、前年同日より3〜4ポイントもHUTが高かった
・1月1〜3日は3日連続で過去10年の最高値
・新年になった瞬間、全国でおよそ半数の人がテレビの前にいた
というデータが出ています。
これは、いわば「お祭り視聴」の状態です。家族で集まり、特番を見て、朝から晩までテレビがついている。テレビ局もこのタイミングに最大限の力を注ぎ込みます。
当然、その後には“平常モード”への戻りがあります。発表資料でも、三が日が明けると、HUTは普段のウィークデイ並みの水準に戻っていったと説明されています。
ブロガー目線で言うと、
・12月末〜1月頭は、視聴の母数そのものが膨らむ「特別な期間」
・そこから1〜2月にかけては、どうしても数字が落ち着いて見える
という“見え方のマジック”があります。
この落差のせいで、「1月後半〜2月は視聴率が落ちた」と感じやすい、という側面もあるのではないでしょうか。
長期的なテレビ離れと2月が厳しく感じられる理由
もうひとつ押さえておきたいのが、テレビ離れという長期トレンドです。
あるテレビ局の決算説明資料では、地上波のHUTやPUT(総個人視聴率)が中長期的に低下傾向にあることがはっきり書かれています。その理由として、動画配信サービスの普及や、スマートフォン・タブレットでの視聴増加が挙げられています。
別の分析記事でも、地上波テレビ全体の視聴時間は、2000年代以降、長い目で見ると減少傾向にあることが指摘されています。
つまり、
・昔と比べると、「そもそもテレビを見る人のボリューム」がじわじわ減っている
・ネット動画や配信サービスという強力なライバルが増えた
という土壌の上に、さきほどの**二八(ニッパチ)**や、年末年始ピークとの落差が重なっているわけです。
その結果として、現場やファンの感覚として、
・「最近どの月も数字が取りにくいけれど、特に2月や8月は厳しく感じる」
という印象が生まれている可能性は十分ありそうです。
ここで大事なのは、「2月だけが特別ダメな月」と決めつけるのではなく、
・長期的なテレビ離れ
・広告や消費のニッパチ
・年末年始とのギャップ
この三つが重なって、2月という時期をどう見せているのか、という視点です。
ブロガー・テレビファンは2月の数字をどう捉えるべきか
では、番組を追いかけるブロガーや、数字を気にするテレビファンは、2月の視聴率をどう受け止めればいいのでしょうか。
まず言えるのは、
・「2月は他のどの月よりも視聴率が低い」と言い切るのは、データ的にはやりすぎ
・一方で、「2月はニッパチで広告も消費も落ち込む」「年末年始ほどのHUTは望めない」という背景は、きちんと根拠がある
ということです。
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