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大人もハマるキャラクター「ちいかわ・おぱんちゅうさぎ」なぜ人気?つらい共感と3兆円市場の正体

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かわいいだけじゃない新時代キャラクターの魅力とは

今、大人もハマるキャラクターが急増しています。人気の理由は「かわいい」だけではなく、うまくいかない日常や不安に寄りそう“つらい共感”にあります。SNSから広がったキャラは、現実に近い世界観で多くの人の心をつかみ、今ではキャラクター市場3兆円とも言われる大きな流れを生みました。このページでは「クローズアップ現代(大人もハマるキャラクター鍵は“かわいい”より“つらい”!?)(2026年4月8日)」の内容を分かりやすくまとめています。

この記事でわかること
・なぜ今、大人がキャラクターにハマるのか
・ちいかわなどに共通する“つらい世界観”の正体
・かわいいより共感が重要になった理由
・キャラクター市場が3兆円に広がった背景
・海外展開が難しい理由とこれからの可能性

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大人もハマるキャラクターが急増している理由

最近は、子どもだけでなく大人がキャラクターに強くひかれる流れがはっきり広がっています。背景には、単に見た目がかわいいからではなく、毎日のしんどさや不安をやわらげてくれる存在としてキャラクターが受け止められていることがあります。実際、国内のキャラクタービジネス市場は2025年度に2兆8,492億円と予測されていて、ほぼ3兆円規模です。さらに、日本銀行の資料でも、年齢や所得を問わず推し活需要が広がり、グッズ消費が伸びていることが示されています。

いまの大人は、仕事、学校、家事、人間関係などで、ずっと気を張り続けやすい時代を生きています。そんな中で、キャラクターは「正しく生きなきゃ」「強くなきゃ」と言われる世界から少しだけ離れられる、小さな逃げ場になります。しかも今の人気キャラは、昔ながらの“明るくて元気で夢いっぱい”だけではありません。少し弱い、ちょっと報われない、でも何とか今日も生きている。そういう姿が、見ている人の心に入りやすいのです。これは、タイトルにもなっていた『クローズアップ現代 大人もハマるキャラクター鍵は“かわいい”より“つらい”!?』という問いが、多くの人に刺さった理由でもあります。

昔から日本にはハローキティリラックマのように、世代をこえて愛されるキャラクター文化がありました。いまもサンリオは女性の好きなキャラクターIPで上位に入るほど強い存在です。そのうえで近年は、SNSから生まれ、短い投稿や漫画で広がる新しいキャラクターが一気に伸びています。つまり今は、昔ながらの王道のかわいさに加えて、SNS時代の“共感される物語”を持つキャラが伸びる時代になったと言えます。

ちいかわ・おぱんちゅうさぎに共通する“つらい世界観”

ちいかわの公式情報では、主人公は「ちょっぴり泣き虫だけど優しい性格」で、草むしりや討伐などをして生活しています。つまり、ただの“かわいい生き物”ではなく、働いたり、怖い目にあったりしながら暮らしている存在です。見た目はやわらかいのに、世界の仕組みは意外と厳しい。このギャップが大きな特徴です。

おぱんちゅうさぎも同じです。公式紹介では、「なかなか恵まれない。今にも泣きそうだが、ひたむきに健気に生きていく」と説明されています。明るくて元気いっぱいというより、どこか不憫で、見ていると「大丈夫かな」と心配になり、同時に応援したくなるキャラクターです。SNSに投稿されたイラスト、短編漫画、ショート動画が人気を集めたのも、この“かわいそうだけどけなげ”という空気が、多くの人の感情に触れたからです。

この2つに共通するのは、つらい世界観があることです。ただし、本当に重くて見ていられない苦しさではありません。少し失敗する、報われない、うまくいかない、理不尽な目にあう。そうした“日常サイズのしんどさ”が描かれています。だから読者は、自分の生活と重ねやすいのです。「仕事に追われる」「頑張っても報われない」「まわりの目が気になる」といった気持ちは、特別な人だけのものではありません。そのため、キャラクターの物語が自分の気持ちを代わりに言ってくれているように感じやすいのです。これは、ただ癒やされるだけのキャラクターとは少し違う、新しい支持のされ方です。

大事なのは、つらさそのものが人気なのではないことです。つらいのに終わらず、その中で小さな笑いや、やさしさや、友だちとのつながりがあるから、人は安心して見られます。暗さだけなら苦しくなってしまいますが、そこにかわいい見た目やテンポのよさが重なることで、「わかる」「でもちょっと笑える」「明日も何とかなるかも」と感じられるのです。ここに今のキャラクターの強さがあります。

なぜ「かわいい」より「共感」が重要なのか

昔の人気キャラクターにも、もちろん感情移入できる魅力はありました。ただ、今はSNSの時代なので、見た瞬間に「これ自分みたい」と思えるかどうかがとても大切です。SNSでは長い説明より、ひと目でわかる感情のほうが広がりやすいからです。悲しい、恥ずかしい、やるせない、でもがんばる。そうした気持ちが短い投稿で伝わると、見る人はすぐ自分の経験につなげられます。共感が先にあり、そのあとで「このキャラが好き」が育っていくのです。

ここでいう共感は、「自分とまったく同じ」という意味ではありません。むしろ、自分の気持ちを少しだけ安全に外から見せてくれることが大事です。たとえば、自分がつらいときに「私はつらい」とそのまま言うのは難しいことがあります。でも、キャラクターが困っている姿を見ると、「ああ、こういう感じあるよね」と受け止めやすくなります。キャラクターは、心の通訳のような役割をしているのです。

だから今のヒットキャラは、かわいさだけで勝負していません。かわいさは入口ですが、長く愛されるためには、感情の置き場所になれることが重要です。見るだけで癒やされる、持っていると安心する、誰かに見せると「わかる」と返ってくる。こうした体験が重なると、そのキャラクターは単なる絵ではなく、生活の一部になります。日本の推し活調査でも、10代から40代ではグッズへの支出が高く、身近に置ける“モノ”として推しを持つ傾向が見えています。キャラクターは、感情を持ち歩ける形になっているのです。

比較するとわかりやすいのは、王道のキャラクターが持つ“安心のかわいさ”と、新時代キャラが持つ“気持ちに寄りそうかわいさ”の違いです。前者は長く広く愛されやすく、後者はとくに今の気分に深く刺さりやすい。どちらが上という話ではなく、時代の空気の中で後者の必要性が急に高まっているのです。忙しい大人ほど、自分を励ますより先に「わかってくれる存在」を求めることがあるので、共感型キャラクターは強いのです。

キャラクター市場3兆円のビジネス構造

キャラクターが人気になると、お金の流れはぬいぐるみやキーホルダーだけでは終わりません。基本になるのは商品化権版権で、企業がそのキャラクターを使って商品を作ったり、広告やイベントで使ったりすると、権利を持つ側に収益が入ります。矢野経済研究所は、2025年度の国内キャラクタービジネス市場を2兆8,492億円と予測しています。これは、キャラクターが“好きなもの”であると同時に、巨大なIPビジネスであることを示しています。

さらに市場が大きくなる理由は、キャラクターとの接点がとても多いからです。グッズ、文房具、アパレル、食品コラボ、カフェ、ポップアップショップ、ゲームセンター、SNSスタンプ、動画配信、イベントなど、日常のあちこちに入り込めます。最近は、企業が自社の知名度だけで伝えるより、人気IPの力を借りてメッセージを届けるケースも増えています。つまりキャラクターは、商品そのものでもあり、宣伝の入り口でもあり、来店や購買を後押しする装置でもあるのです。

この構造を支えているのが推し活です。推し活人口や市場規模の推計には幅がありますが、関連調査では市場が4兆円規模に達したという見方もあり、少額から中額まで幅広い参加がある一方で、10〜40代ではグッズ支出が特に強いことが示されています。つまり、一部の熱心なファンだけで支えているわけではなく、日常の中で少しずつ買う人がたくさんいることが、市場の厚みにつながっています。

ちいかわがわかりやすい例です。公式総合情報サイトや公式グッズショップが整備され、関連商品や情報が継続的に更新されることで、ファンが何度も戻ってこられる仕組みが作られています。人気キャラクターの強さは、単発ヒットではなく、“また会える場所”があることです。キャラクター経済とは、作品を好きになって終わりではなく、日常の買い物や外出、SNSでの会話まで巻き込んで広がる経済圏だと考えると理解しやすいです。

海外展開が難しい理由と新たな挑戦

日本のキャラクターは強いのに、海外で必ず同じようにヒットするわけではありません。大きな理由の一つは、文化の違いです。日本では「ちょっと不憫」「がんばっているのに報われない」といった空気が味わいとして伝わりやすいですが、国や地域が変わると、同じ表現がそのまま同じ意味で受け取られるとは限りません。言葉の細かなニュアンス、笑いの感覚、かわいさの基準、物語のテンポまで違うため、人気の芯を残しながら伝え方を変える必要があります。海外展開では、ローカライズや権利管理、宣伝体制への継続投資が必要だと指摘されています。

もう一つの壁は、人気が出たときの管理です。ちいかわは海外人気が高まる中で、並行輸入品や海賊版への対応が課題になり、中国の大手雑貨チェーンと組んで公式ポップアップを展開しました。上海の初回ポップアップでは大きな売上を記録し、列が膨らむほどの反響が出ています。つまり、海外展開は「人気があるから簡単」ではなく、人気があるほど公式ルート、物流、権利、現地パートナーの整備が重要になるのです。

おぱんちゅうさぎも新しい段階に入っています。伊藤忠商事は、2024年10月に日本と韓国を除くアジア地域での商品化権を取得し、さらに2025年には米国とカナダでの商品化権も取得したと発表しています。これは、SNS発のキャラクターが国内の流行で終わらず、海外のライセンス事業へ広がり始めていることを示します。ただし海外では、日本国内ほど文脈共有がないため、キャラクターの背景や魅力をどこまで伝えられるかが重要になります。見た目だけ輸出しても足りず、世界観ごと伝える工夫が必要です。

これからの挑戦は、日本らしさを消さずに、海外の人にも入りやすくすることです。かわいさだけなら世界に競合はたくさんいます。でも、日本発キャラクターの強みは、弱さ不安けなげさまで物語にしてしまう細やかさです。そこがうまく届けば、今後は「日本で流行ったキャラ」ではなく、「世界で共感されるキャラ」がもっと増えていくはずです。大人がキャラクターに夢中になる流れは、一時的なブームというより、感情の支えを求める時代が生んだ、大きな文化の変化として見るほうがわかりやすいでしょう。


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