記事内には、広告が含まれています。

元気になる本屋 ウィー東城店の強みとは 地方本屋が消えない理由と相談できる店が選ばれる背景

社会
メール購読のご案内

いつも「気になる生活ナビ」をご覧いただきありがとうございます。

スポンサーリンク

過疎の町で本屋が生き残る理由とは

広島県庄原市にあるウィー東城店は、ただの書店ではなく、地域の人たちの暮らしを支える特別な存在です。『Dearにっぽん「元気になる本屋 〜広島 過疎の町の“小さな約束”〜」(2026年4月19日)』でも取り上げられ注目されています 。

全国で本屋が減り続ける中で、なぜこの店は必要とされ続けているのでしょうか。そこには、地方 本屋の新しい役割ともいえるヒントがあります。

この記事でわかること
・ウィー東城店が「元気になる場所」と言われる理由
・過疎地でも本屋が生き残る仕組み
・本屋が「なんでも屋」になる意味
・地域にとって本屋が必要とされる本当の理由

【ドキュメント72時間】東京 眠らない書店で 24時間営業の本屋・山下書店大塚店 人生が交差する場所

ウィー東城店

ウィー東城店は、広島県庄原市東城町にある書店です。住所は広島県庄原市東城町川東1348-1、電話番号は08477-2-1188で、東城駅から歩いて行ける場所にあります。店の規模だけを見ると地方の身近な本屋さんですが、中身はかなり特別です。地域の人が日常のついでに立ち寄りやすい形になっています。

この店が注目されるのは、本を売る店でありながら、実際には地域の困りごとを受け止める窓口のような役割を持っているからです。店を継いだ佐藤友則さんは、地元の声を聞きながら形を少しずつ変え、書店を「必要とされる場所」に育ててきました。東城町の人口が大きく減る中でも、こうした積み重ねが店の土台になっています。

いま日本では書店の数そのものが大きく減っています。2014年に14,658店だった書店は2024年には10,417店まで減り、全国の約28%の自治体では新刊を扱う書店がない状態です。だからこそ、地方で残っている本屋が何を売って、何を守っているのかは、とても大きな意味を持ちます。ウィー東城店は、その答えを考えるうえでとてもわかりやすい存在です。

基本情報

基本情報を整理すると、ウィー東城店は年中無休に近い営業を続けている地域密着型の店です。公開情報では営業時間はおおむね10:00〜19:00、定休日は年中無休または元日のみ休みとして案内されており、細かな変動はありますが、「いつもの生活の中で頼れる店」であることが伝わります。駐車場もあり、車移動が中心になりやすい地域では使いやすさがとても大事です。

この“使いやすさ”は、都市部では見落とされがちですが、過疎地域ではとても重要です。店までの移動に時間がかかる地域では、営業時間や駐車場の有無が、そのまま「行ける店かどうか」に直結します。つまり基本情報はただのデータではなく、地域で生き残る条件そのものでもあります。

お店の特徴

いちばん大きな特徴は、「本屋+なんでも屋」の形に進化していることです。本だけで勝負するのではなく、文具、化粧品、雑貨、地域の産品、印刷サービスなどを組み合わせ、暮らしの中で必要になるものを少しずつ積み上げてきました。しかも外にはコインランドリー、周辺にはベーカリーもあり、店のまわり全体が生活の拠点のようになっています。

この形は、思いつきの寄せ集めではありません。もともとのルーツが“よろず屋”に近く、地域の人が「これがあったら助かる」と思うものを足していくうちに、今の形になりました。佐藤さん自身も、お客さんの声を聞いて応えることを長く続けてきたと語っています。つまりウィー東城店の強さは、最初から完成された計画ではなく、住民の声から店の機能を増やしたことにあります。

ここが普通の本屋と大きく違うところです。普通の書店は「本を買う目的」で行く店ですが、ウィー東城店は「ちょっと相談したい」「ついでに寄りたい」「誰かと話したい」という理由でも成立します。本を買わない日でも関係が続くので、店と地域のつながりが切れにくいのです。これはネット通販にはまねしにくい強みです。

実際、この店のあり方は全国の同業者が視察に来るほど注目されています。地方の人口が減り、雑誌の売上が落ち、来店頻度も下がる中で、書店が生き残るには「本以外を売る」のではなく、店に来る理由を増やす必要があります。ウィー東城店は、その実例として見られているのです。

メニュー・商品内容

飲食店ではないのでメニューはありませんが、商品内容はかなり幅広いです。もちろん中心にあるのは一般書籍、雑誌、児童書、文具です。ただしそれだけではなく、化粧品、地域の産品、CD、はがき印刷なども扱い、「本屋に来たら別の用事も済む」状態を作っています。

この品ぞろえには意味があります。過疎地では、お店の数が少ないぶん、1つの店に期待される役割が大きくなります。子どもには本や文具、高齢者には雑誌や生活の相談、地域の人には贈り物や印刷物など、年齢も目的も違う人たちを1か所で受け止める必要があります。だからウィー東城店では、商品そのものより「用事を引き受ける力」が大切になります。

さらに大きいのは、サービスが実質的な主役になっている点です。印刷、相談、会話、顔なじみとのやり取りまで含めて、この店ではそれ自体が価値になっています。2026年4月19日放送の『Dearにっぽん「元気になる本屋 〜広島 過疎の町の“小さな約束”〜」』が関心を集めたのも、まさにこのサービスが商品になっている本屋の姿が珍しく、しかも今の時代にとても大事だからです。

料金感

本の価格は基本的に定価販売で、ここだけ特別に安いわけではありません。つまりウィー東城店の魅力は、値段の安さではなく、店に行く意味の大きさにあります。ネットのほうが価格や在庫の面で有利なこともある中で、わざわざこの店へ行く人がいるのは、価格以外の価値があるからです。

とくに印象的なのは、相談ごとに細かく料金を取り立てる形ではなく、まずは相手の困りごとを受け止める姿勢が見えることです。もちろん商売ですから利益は必要ですが、ここでは信頼を積み上げることが先になっています。すぐにお金にならないことでも対応するから、「困ったらあそこへ」という気持ちが育ちます。結果として、その信頼が店を長く支える力になります。

これは地方商店の大事な考え方でもあります。1回ごとの売上だけを追うと、小さな町では苦しくなりやすいです。でも「この店があるから安心」と思ってもらえれば、暮らしの中で何度も選ばれるようになります。ウィー東城店の料金感は、数字の安さよりも関係の深さで語るほうが実態に近いです。

口コミ

公開されている感想では、「地域と共にある本屋」「感動した」といった声が見られます。こうした評価は、品ぞろえの多さだけでは生まれません。人は本当に困ったとき、場所より先に“人”を思い出します。ウィー東城店が高く評価されるのは、店の中に相談しやすい空気があるからです。

口コミの本質は、「すごい商品がある」ではなく「ここに行けば何とかなるかもしれない」です。これはとても強い評価です。特に地方では、買い物の場と人間関係の場が重なりやすく、スタッフの対応がそのまま店の価値になります。だからウィー東城店では、接客の丁寧さや親しみやすさが、そのまま再来店の理由になります。

また、こうした口コミは店の外にも広がります。大きな広告を出さなくても、「あの店は助かるよ」という地域の会話が、いちばん強い宣伝になります。人口が少ない地域ほど、この口コミの力は大きいです。つまりウィー東城店の評価は、単なる人気ではなく、地域の信頼の蓄積だといえます。

内装・雰囲気

店内は、いわゆる静まり返った書店というより、暮らしに近い空気を持つ空間です。書棚の中に雑貨や化粧品が並び、生活の気配が自然に混ざっています。本だけをきれいに並べた専門空間とは違い、「ここに来れば何か見つかる」と感じやすい店づくりです。

この雰囲気が大切なのは、書店に慣れていない人でも入りやすいからです。最近は1か月に本を読まない人が62.6%という調査もあり、本そのものに強い関心がない人も増えています。そういう時代に、本だけを前面に出すと、書店は好きな人だけの場所になりやすいです。けれど生活雑貨や会話のある店なら、読書家でなくても入り口を持てます。

さらに、周辺にコインランドリーやベーカリーがあることで、空間全体が「用事のついでに寄れる場所」になっています。パンを買う、洗濯を待つ、その流れで本を見る。こうした小さな動線が、書店への心理的な距離をぐっと縮めます。本屋に行く理由を生活の中へ埋め込んでいることが、この店の雰囲気の強さです。

この店がすごい理由

ウィー東城店がすごいのは、過疎地で本屋を続けていること自体ではありません。本当にすごいのは、書店を地域のインフラに近い存在まで育てたことです。道路や病院のような大きな設備ではなくても、暮らしの不安を受け止める場所があるだけで、町の安心感は大きく変わります。

東城を含む地域では人口減少と高齢化が進み、庄原市全体でも高齢化率は45.2%、東城地区でも人口は3,492人という状況です。人が減る町では、店が減るだけでなく、「相談する場所」「立ち寄る場所」「偶然人に会う場所」も減っていきます。書店がなくなるのは、本を買う場所がなくなるだけではなく、町のつながりの接点がひとつ消えることでもあります。

だからウィー東城店の存在は、本の売上だけでは測れません。ここは、子どもが本と出会う場所であり、高齢者が安心して相談できる場所であり、地域の情報が集まる場所でもあります。国の書店活性化の議論でも、書店は文化や知の基盤であり、地域の創作や情報流通を支える存在だとされています。ウィー東城店は、その考えを机の上ではなく実際の町の中で形にしているのです。

また、この店は「地方ビジネスの成功例」といっても、都会向けの派手な成功とは少し違います。急成長よりも、地域の役に立つ形を長く続けることに価値があります。人口が減っても売上が大きく落ちていないという話は、そのやり方が一時的な話題づくりではなく、生活に入り込んだ商いになっていることを示しています。

つまり、ウィー東城店が教えてくれるのは「本屋は本だけ売る場所ではない」ということです。むしろこれからの時代は、何を売るかよりも、町の中でどんな役割を引き受けるかが大切なのかもしれません。地方で店が生き残る条件を知りたい人にとっても、この店はとても学ぶところが多いです。

まとめ

ウィー東城店は、ただの地方書店ではありません。本屋、相談所、交流の場、暮らしの拠点が重なった、かなり珍しい存在です。人口が減り、読書離れが進み、書店が次々となくなる時代に、この店は「それでも町に本屋が必要な理由」を目に見える形で示しています。

この店が守ろうとしているのは、本そのものだけではありません。人と人がつながること、困ったときに頼れること、町の中に居場所があること。そうした小さな安心を守っているからこそ、赤字の話が出ても「なくなっては困る」と思われるのです。そこに、ウィー東城店のいちばん大きな価値があります。

もしこのテーマをひとことで表すなら、**「本屋が町を支えている」**です。大げさに聞こえるかもしれませんが、ウィー東城店を見ていると、それはきれいごとではなく現実の話だとわかります。地方で店が続く意味、書店が残る意味、そして人が元気になる場所とは何かを考えるうえで、とても深いヒントをくれる店です。


気になる生活ナビをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました