夏×祭り×絶景!歴史と風情を感じる名城の旅
2025年6月26日(木)19時30分からNHK総合で放送される『日本最強の城スペシャル』では、「夏×祭り×絶景」をテーマに、全国各地の魅力的な城を紹介します。夏の旅先にぴったりな城とお祭り、絶景の数々が紹介され、城を通して地域の文化や歴史にも触れられる内容です。放送後、詳しい情報が分かり次第、最新の内容を更新します。
夏の祭りと一体化した名城の魅力
徳島県の徳島城は、四国を代表する夏の風物詩「阿波おどり」と深い関わりを持つ城です。現在の徳島城跡周辺は、阿波おどり発祥の地とされ、踊りの舞台としても重要な場所となっています。2025年4月には「春の祭典『徳島城 阿波おどり』」が開かれ、旧城内の花見広場や蜂須賀家政像前の特設舞台でさまざまな演目が披露されました。出演したのは、県内の有名な連や保存連、さらに県外や学生の連などを合わせた約850人にものぼり、多彩な踊りを観客に届けました。
・会場では「流し踊り」がメインストリートを練り歩きながら披露された
・「輪踊り」は広場で観客と一体となって楽しむスタイルで展開された
・「舞台踊り」では華やかな衣装と演出で伝統美が際立った
イベントの最後には、鎧兜に身を包んだ武者たちが登場する「時代行列」も行われ、城下町の歴史と踊りの融合が演出されました。城と祭りがひとつになった風景は、まさに徳島ならではの文化体験です。
岐阜県の郡上八幡城もまた、夏の祭りと密接に関係する名城です。郡上八幡の城下町では、江戸時代から400年続く「郡上おどり」が毎年開催されており、日本三大盆踊りのひとつにも数えられています。この踊りの起源は、盂蘭盆会に行われていた念仏踊りとされ、城下町の寺社や広場を舞台に古くから続けられてきました。踊りは毎年7月中旬から9月上旬まで、30夜以上連続で開催され、特に8月13日から16日までは「徹夜踊り」が行われることで知られています。
・踊りは「観る踊り」ではなく「参加する踊り」が特徴
・地元の人も観光客も一緒に手を取り合って踊ることができる
・浴衣姿の踊り手たちが古い町並みに溶け込む風景が美しい
この期間中、町には年間30万人以上が訪れ、郡上八幡全体が一つの大きな踊りの舞台になります。郡上八幡城はその町の象徴として、祭りの背景に静かに佇みながら、人々の暮らしと伝統を見守る存在になっています。
徳島城と郡上八幡城は、どちらも単なる観光地ではなく、夏の祭りと歴史文化が融合した空間として、訪れる人々に深い感動を与える場所です。放送では、こうした城と祭りの関係がどのように紹介されるのか、注目が集まります。
絶景が広がる夏の名城たち
島根県にある津和野城は、標高約200メートルの山上に築かれた山城で、山頂からの景色が大きな魅力です。眼下には、赤瓦が連なる津和野の城下町が広がり、歴史的な街並みが一望できます。そして、そこを走り抜けるのが蒸気機関車「SLやまぐち号」です。夏の晴れた日には、白い蒸気をあげながら進む列車の姿が、まるで昭和の時代に戻ったような郷愁を誘います。
・列車はD51形やC57形などが使用されている
・夏の緑と赤瓦、蒸気の白が美しいコントラストを生む
・遠くの山並みと青空が、旅情と開放感を高めてくれる
津和野城跡へはリフトで上がることもでき、途中の展望台からもSLの走行シーンを見渡すことができます。風に揺れる草花や蝉の声が響く中での風景は、まさに“夏の絶景”というにふさわしい時間です。
佐賀県の佐賀城では、夏の朝にお堀に咲くハスの花が見どころとして知られています。お堀はかつての防衛施設でしたが、現在は市民の憩いの場となっており、朝の涼しい時間帯には、白や薄いピンクのハスが水面に浮かぶように咲き誇ります。
・見頃は早朝7時から9時頃まで
・水面に映る花と青空が幻想的な風景をつくり出す
・散歩や朝の観光にぴったりの静けさが魅力
周囲には佐賀城本丸歴史館や城内公園もあり、歴史と自然を一緒に楽しめる空間として人気があります。ハスの香りに包まれたお堀の周囲を歩くだけでも、心が洗われるような清らかな時間が過ごせます。
岩手県の盛岡城も、夏に訪れたい名城のひとつです。城跡公園として整備された敷地には、堅牢な石垣が今も残されており、その上からは市街地とともに名峰・岩手山を望むことができます。緑が深くなる夏の時期は、木々の間から見える山の姿がより際立ち、訪れる人々の目を引きます。
・岩手山は標高2,038メートルの活火山で、盛岡のシンボル的存在
・石垣と山の風景が、自然と人工の調和を感じさせる
・城内には「望岳亭」や「マリオス展望室」などのビュースポットも点在
夏には木陰が涼しく、公園を歩きながら歴史と自然を同時に体験できるのが盛岡城の魅力です。青空の下にそびえる岩手山と、しっかりと組まれた石垣の重厚感が、静かな感動を与えてくれます。
これらの城は、それぞれに異なる絶景を持ち、夏だからこそ楽しめる風景を提供してくれます。訪れる人の記憶に残る、特別な一瞬が広がる名城ばかりです。放送では、これらの絶景がどのように映し出されるかにも注目が集まります。
出城という城の隠された構造
番組では、落語家で城好きとして知られる春風亭昇太さんが、「出城(でじろ)」と呼ばれる構造に注目し、その役割や仕組みを解説する場面が予定されています。出城とは、本城の外部に築かれた小規模ながら独立した防衛施設であり、戦国時代の城郭戦略において非常に重要な役割を担っていました。
本城のすぐ近くや国境付近に配置されることが多く、敵の接近をいち早く察知して迎撃したり、本城への進軍を遅らせたりするなど、防御線の前線拠点として機能していました。単なる見張り台や物見櫓とは異なり、堀や石垣、曲輪(くるわ)などを備えた本格的な城の体裁を持つものが多く見られました。
・出城には兵士が常駐し、独自の防衛体制を築いていた
・本城からの支援が届く距離にあり、連携して防衛を行っていた
・戦略的に重要な街道や峠、河川付近に建てられることが多かった
出城の有名な例として挙げられるのが、豊臣秀頼の時代に大坂城の南側に築かれた「真田丸」です。この出城は、大坂城の南正面という唯一の弱点を補強するために、真田信繁(幸村)が設計・築城したとされ、防衛力の高さから多くの兵を跳ね返した逸話も残っています。
また、出城は他の出城と連携するネットワークを形成することもありました。こうした連携は「支城網」と呼ばれ、ひとつの大きな城がいくつもの支城・出城を持つことで、領地全体をカバーする防衛網が築かれていました。
・出城は単独ではなく、支城・本城と一体で守備体制をとっていた
・複数の出城が敵の進路を制限し、防御範囲を広げていた
・必要に応じて連絡路や狼煙などの通信手段で連携していた
さらに、出城の中には防御だけでなく、攻撃の拠点として使われた構造もあります。それが「向城(むかいじろ)」や「付城(つけじろ)」と呼ばれるものです。これらは敵城の近くに建てられ、包囲戦の前線基地や監視拠点として使われました。敵の補給路を断ったり、圧力をかけたりするための重要な役割を果たしました。
出城は、見た目こそ小規模ですが、その戦略的価値は本城と同等、あるいはそれ以上に高い場合もありました。番組では、こうした知られざる城の構造と役割を、イラストや模型、専門家の解説を交えてわかりやすく伝えてくれることが期待されます。歴史に興味のある視聴者にとって、見逃せない内容となりそうです。
まとめ
今回の『日本最強の城スペシャル』では、夏に行きたくなる名城と地域の祭り、絶景が融合した魅力的なスポットが数多く紹介されます。徳島城や郡上八幡城での踊り、津和野城や盛岡城の風景、そして佐賀城のお堀に咲く花々は、どれもその場所でしか味わえない特別な体験です。また、城の防御を支える「出城」の構造についても、戦国時代の知恵と戦略を学べる興味深い内容が期待されます。
放送後、詳しい内容がわかり次第、最新の情報を追記します。興味を持たれた方は、ぜひ番組をご覧になり、実際に名城を訪れてその魅力を体感してみてください。
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