終戦80年ドラマ『シミュレーション〜昭和16年夏の敗戦〜』池松壮亮が語る制作の舞台裏
2025年8月2日放送の「土スタ」(NHK総合)では、終戦80年の節目に放送されるNHKスペシャルドラマ『シミュレーション〜昭和16年夏の敗戦〜』が特集されました。ゲストには主演の池松壮亮さんが登場し、作品の見どころや撮影の裏側について語りました。戦争という重いテーマに真正面から向き合った今回のドラマは、若きエリートたちが“もし戦争を始めたらどうなるか”を冷静に分析する姿を描きます。番組では出演者たちのリアルな声や、撮影現場でのエピソードが紹介され、視聴者に作品の深さを伝えました。
映像デビュー作からNHKスペシャル主演まで
池松壮亮さんがNHKに初出演したのは、ドラマ『うきは〜少年たちの夏〜』でした。そこから20年以上を経て、今回は終戦80年を記念するNHKスペシャルドラマ『シミュレーション』の主演を務めています。舞台となるのは、実在した総力戦研究所。対米戦の見通しを極秘でシミュレーションするために作られた機関で、ドラマでは池松さん演じる宇治田洋一が、若き研究員として戦争の現実を見つめます。原作は猪瀬直樹さんの『昭和16年夏の敗戦』で、石井裕也監督が脚本・演出・編集のすべてを手がけています。
豪華キャスト陣が集結した現場の空気
今回のドラマでは、宇治田と共に戦争の影を見つめる仲間たちを演じる俳優陣にも注目が集まります。樺島茂雄役の仲野太賀さんは、自身の親族が総力戦研究所の創設メンバーだったことを明かしました。また、現場では“魔のお立ち台”と呼ばれる重圧のかかるシーンにも挑戦したと語っています。中村蒼さん演じる高城源一は、冷静沈着な役柄で、石井監督からは「スマートに進める人物像を」と指示されていたそうです。ヘアスタイルも役作りの一部で、全員テクノカットにしていたという裏話もありました。
佐藤浩市が演じる葛藤の東條英機
東條英機を演じた佐藤浩市さんは、歴史上の人物としての重さと向き合いながら、葛藤する一面を大事に演じたと振り返りました。開戦の意味、日本の未来、そして家族を守りたいという宇治田の心情を、ドラマを通して視聴者に感じてほしいと語っています。宇治田の家族とのシーンは、まるで別の作品のようにあたたかい雰囲気で撮影されていたというエピソードも紹介されました。
土スタ恒例の振り返りトークも
「土スタイムズ」のコーナーでは、池松さんが現在撮影中の大河ドラマ『豊臣兄弟!』の話題も登場。主演の仲野太賀さんとは過去に『15歳の志願兵』で共演しており、そのときに池松さんから初対面でハグされたという思い出も語られました。また、中村蒼さんとは同じ福岡出身・同い年で、地元でのエピソードも披露。池松さんはジュノンボーイコンテストで中村さんの存在が話題になったこともあり、当時の記憶を振り返っていました。
少年時代の絵、音楽への思いも紹介
番組では池松さんが子どもの頃に描いた絵も初公開され、芸術的な一面が垣間見えました。また、エレファントカシマシのファンであることも明かされ、信念を貫く姿勢に惹かれていると語っていました。おすすめの映画には『教皇選挙』を挙げ、社会を見つめる視点を持つ作品として紹介しました。
NHKの“戦争と平和”を考えるラインナップも紹介
放送の終盤では、NHKが戦争と平和について考えるきっかけを届ける番組が多く紹介されました。『ETV特集』『クローズアップ現代』『戦艦大和 パイロットたちの終戦』など、多角的に歴史と向き合う内容がラインナップされています。池松さんも、子ども向け番組への関心を示しており、将来的に出演する可能性について「興味はある」と話していました。
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