Eテレ【おとな時間研究所】秩父古民家で自作露天風呂！住まいのサブスクで楽しみ倍増『二拠点生活』｜2025年9月19日

二拠点生活が人生を豊かにする理由とは？

都会の便利さも手放せないけれど、自然の中で過ごす時間にも憧れる――そんな気持ちを抱いたことはありませんか？近年、テレワークの広がりとともに注目されているのが「二拠点生活」です。この記事では、斎藤さん夫妻が実践する秩父での暮らしや、最新の『住まいのサブスク』サービスの仕組みを交えながら、二拠点生活の魅力と課題をわかりやすく解説します。読むことで、自分に合った新しい暮らし方を考えるきっかけになるはずです。

斎藤さん夫妻が実践する秩父での暮らし

ふるさととのつながり

斎藤裕子さん・雅史さんは、東京の自宅と秩父市荒川にある父方の実家を行き来しながら二拠点生活をしています。裕子さんにとって秩父は幼い頃から夏休みや冬休みに訪れてきた「ふるさと」であり、祖父母の家や先祖から受け継いだ土地が心のよりどころになっていました。数年前、その家と農地を正式に受け継いだことをきっかけに、古民家を少しずつ修繕しながら暮らしを始めたのです。

秩父での暮らしとDIYの工夫

コロナ禍でテレワークが一般的になり、夫婦が秩父で過ごす時間は大きく増えました。特にDIYが得意な雅史さんは、使われなくなっていた古い小屋を直し、自ら手を加えて生活空間として再生しています。さらに念願だった露天風呂も自作し、山の景色を眺めながらゆったり入れる贅沢な空間を完成させました。今後はサウナの設置も視野に入れており、自然と調和した住まいづくりを一歩ずつ進めています。

自然とともにある日常

秩父での暮らしでは、朝には鳥の声や澄んだ空気を感じ、季節ごとの花や山の色の変化を間近に味わえます。東京では味わえない自然のリズムが日常に取り入れられ、心と体のリフレッシュにつながっています。二人は、こうした生活を通じて「人生の楽しみが2倍3倍になった」と実感しており、毎週末の滞在が大きな楽しみになっています。

労力と向き合う工夫

一方で、二拠点生活には手間もあります。雑草の手入れ、水回りの管理、ごみの処理など、都会では考えなくてもよい作業が日常の一部になります。放置すれば家屋や土地の状態が悪くなるため、こまめな管理が欠かせません。それでも夫婦にとっては、その苦労も自然や土地とのつながりを深める大切な行為です。

メリットと負担のバランス

秩父での生活は、心身を癒やすと同時に労力を要するものですが、そのどちらも含めてかけがえのない時間になっています。管理の手間があるからこそ、自然に囲まれた暮らしのありがたさを一層強く感じることができ、都会と田舎の両方を持つ暮らしの豊かさにつながっているのです。

表：秩父での暮らしの特徴

このように、斎藤さん夫妻の二拠点生活は自然を楽しむだけでなく、労力や工夫を伴うからこそ充実感が増しているのです。

新しい暮らし方『住まいのサブスク』とは？

仕組みと特徴

近年注目されている『住まいのサブスク』は、月額料金を支払うことで全国各地の拠点を自由に利用できる定額制のサービスです。利用者は空き家や宿泊施設、別荘などを必要に応じて選び、まるでホテルのようにチェックインして暮らすことができます。多くの拠点には家具・家電・WiFiが整っており、着替えさえあればすぐに新しい生活を始められる手軽さが魅力です。契約にかかる敷金や礼金が不要な場合も多く、面倒な手続きなしに「住む場所」を自由に切り替えられる点も支持されています。

主なサービスの例

表に代表的なサービスを整理すると以下のようになります。

メリットと魅力

・低コストで二拠点生活を試せる：別荘や賃貸のように高額な初期投資が不要
・ライフスタイルに合わせやすい：自然の中、都市の中心など、目的に応じた拠点を選択可能
・柔軟な暮らし方ができる：旅行と生活の中間のようなスタイルで拠点を変えられる

デメリットと注意点

一方で、サービス利用にはいくつかの課題もあります。人気の拠点は予約が集中して取りにくいことがあり、計画的に利用する必要があります。また、プランによっては滞在日数や回数に制限が設けられている場合もあるため、契約内容をしっかり確認しておくことが大切です。さらに、移動や荷物の準備など、生活拠点を切り替える際の手間も考慮する必要があります。

『住まいのサブスク』は、二拠点生活や多拠点生活を気軽に体験できる新しい暮らし方の入り口として、今後ますます利用が広がっていきそうです。

二拠点生活がもたらすメリット

環境の違いが生むリフレッシュ効果

二拠点生活の大きな魅力は、都会と自然など異なる環境を行き来することによって気分が切り替わり、日常に新鮮な刺激が生まれる点です。都会の利便性を享受しながらも、週末には山や海に囲まれた環境で過ごすことで、心が軽くなり新しい発想も生まれやすくなります。

心身のリセットと幸福度の向上

自然の中で過ごす時間は、心と体を落ち着かせる効果があります。都市の喧騒から離れ、静かな場所で休日を過ごすことで、ストレスが和らぎ幸福度が高まるという実感を得やすくなります。仕事や日常の疲れを定期的にリセットできるのは二拠点生活ならではの強みです。

地域との交流で広がる価値観

もう一つの拠点を持つことで、地域の人や文化に触れる機会が自然と増えます。地元の祭りや特産品、暮らし方に触れることで、自分の視野が広がり、新しい価値観を受け入れるきっかけにもなります。都会にいるだけでは出会えない人や体験が待っているのです。

移住の「お試し」としての役割

いきなり田舎に移住するのはハードルが高いですが、二拠点生活なら**「お試し移住」**として実践できます。自分に合った生活リズムや地域との関わり方を少しずつ見極めることができ、将来の定住を検討する上でも安心です。

災害リスクの分散

拠点が複数あることで、災害時の避難先やリスク分散にもつながります。一方の地域が被災しても、もう一方の拠点を利用できる可能性があり、安全面での安心材料になるのも二拠点生活の利点です。

このように二拠点生活は、日常にリフレッシュをもたらし、幸福度を高め、将来の移住へのステップやリスク分散の役割まで担ってくれる暮らし方といえます。

二拠点生活の課題と注意点

コスト面の負担

二拠点生活では、家賃や光熱費、移動費といった費用がどうしてもかさみます。拠点が2つ以上になることで固定費が増えるのは避けられず、さらに週末ごとに移動する場合は交通費も大きな出費となります。長く続けるためには、収支のバランスをしっかり考えておくことが重要です。

移動や荷物管理の手間

拠点を行き来する生活は、移動時間や荷物の準備に負担がかかります。忘れ物をしたり、頻繁な移動で疲れがたまったりすると、せっかくの二拠点生活がストレスになってしまうこともあります。生活リズムが乱れやすい点には注意が必要です。

建物や環境の維持管理

地方にある古民家や空き家は、湿気や虫害で劣化が進みやすい特徴があります。長く快適に暮らすためには、定期的な掃除や修繕、水回りの点検が欠かせません。放置すると状態が悪化するため、計画的に管理する姿勢が求められます。

利便性の低下

都市に比べて、地方拠点では医療機関や買い物施設、交通手段が少なく不便さを感じることがあります。特に日常的に必要なサービスや緊急時の対応を考えると、生活の安心感が薄れる場合もあります。

制度や手続きの制約

住民票や税金の手続きは一つの自治体にしか置けないため、複数拠点を持つ場合には制度上の制約があります。補助金や行政サービスの利用条件も地域ごとに異なるため、利用できる支援に差が出る点は注意しておきたいところです。

二拠点生活は魅力的な一方で、費用や手間、制度面の壁など、現実的な課題も多く存在します。続けるためにはメリットとデメリットを見極め、自分のライフスタイルに合わせた無理のない計画を立てることが欠かせません。

まとめ

この記事のポイントは以下の3つです。

1. 二拠点生活は心身のリフレッシュや新しい出会いをもたらし、生活満足度を高める

2. 『住まいのサブスク』を利用すれば、低コストで気軽に多拠点生活を体験できる

3. 一方でコストや移動の負担、管理の大変さなど課題もあるため、ライフスタイルに合った計画が重要

二拠点生活は、人生の楽しみを「倍増」させる新しい暮らし方です。まずは週末から、あるいはサブスクを活用して気軽に試してみるのも良い選択肢でしょう。

出典：
NHK公式番組ページ「おとな時間研究所 楽しみ倍増！二拠点生活」
https://www.nhk.jp/