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NHK【午後LIVEニュースーン】濃厚vs香り!兵庫・室津と大分・大入島“生ガキ頂上決戦”の真実|2025年10月21日

午後LIVEニュースーン
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濃厚か?香りか?兵庫vs九州“生ガキ頂上決戦”の舞台裏

「冬になると生ガキが恋しくなる」「でも、どこの産地の牡蠣が一番おいしいの?」——そんな疑問を抱く人は多いのではないでしょうか。実は日本各地で養殖されている牡蠣には、地域ごとに全く異なる個性があります。海の流れや水温、育て方、さらには生産者の工夫によって、味・香り・食感が驚くほど変わるのです。

今回の【午後LIVE ニュースーン】(2025年10月21日放送)では、まさにその“地域ごとの個性”に光を当てた特集が放送されました。テーマは『絶品・生ガキ勝負!兵庫VS九州』。全国の牡蠣好きが注目する『全国牡蠣-1グランプリ』を舞台に、兵庫県と大分県の生産者たちが誇るかきの魅力が紹介されました。

「甘みの兵庫」か「香りの九州」か——日本の海が生んだ2つの極上の味を、産地・養殖法・生産者の情熱から深掘りしていきましょう。

全国が注目!『全国牡蠣-1グランプリ』とは

ここ数年、牡蠣業界で注目を集めているイベントが『全国牡蠣-1グランプリ』です。牡蠣の生食部門・加熱部門など、複数のカテゴリーに分かれて全国各地の生産者が競い合う大会で、消費者・料理人・専門家の審査によって“本当においしい牡蠣”が決まります。

第1回大会(2024年)は、兵庫県の生産者たちが上位を独占。播磨灘の恵まれた環境と養殖技術の高さが全国に知られるきっかけとなりました。
そして2025年、迎えた第2回大会では、九州勢が大躍進。特に佐賀県や大分県から出品された牡蠣が評価され、“兵庫vs九州”という構図が誕生しました。
番組ではこの対決を通じて、単なる味比べではなく、「地域の海の違い」「生産者の努力」「新しい養殖技術」といった視点から、牡蠣づくりの奥深さを紹介していました。

甘みで勝負!兵庫・室津の生ガキ

兵庫県たつの市・室津は、古くから“かきのふるさと”と呼ばれる名産地。ここで養殖を営むのが、地元で知られる梶本さん兄弟です。彼らが手がける牡蠣は、濃厚な甘みとクリーミーな舌ざわりが特徴。口に含むと海の香りが広がり、あと味は驚くほど上品です。

このおいしさの秘密は、シングルシード養殖法にあります。通常の養殖は“垂下式”と呼ばれる方法で、複数の種ガキをロープに吊るして育てますが、シングルシードは一粒ずつ独立させて育てる方式。兵庫県はこの方法を全国に先駆けて10年前から導入し、国内のかき養殖の最先端を走ってきました。

牡蠣同士がぶつかり合わず、ストレスが少ない環境で育つため、形が均一で身入りがよくなる。さらに、梶本さんたちは潮の流れや水温を細かく計測し、最も栄養を吸収できる時期を見極めて収穫しています。
この丁寧な管理によって、7か月〜1年という短期間で、驚くほど身の詰まった牡蠣が育つのです。

室津の海が面する播磨灘は、山から流れ出るミネラルが豊富で、栄養のもととなるプランクトンが多い海域。そのため牡蠣の甘みが強く、濃厚でありながらクセが少ない味わいになります。
スタジオで試食したキャスターは「まるでバターのようなコク」「上品な甘さが広がる」と感想を述べ、出演者全員がうなずいていました。兵庫の牡蠣が全国的に高く評価される理由が、この一口で納得できます。

香りと食感で勝負!大分・大入島の生ガキ

九州代表として登場したのは、大分県佐伯市の大入島(おおにゅうじま)。ここで牡蠣養殖に挑むのが宮本さんです。もともとは素潜り漁師だった宮本さんが、6年前から牡蠣づくりを始めたのは、「自分の手で島の海をもっと豊かにしたい」という思いからでした。

大入島でもシングルシード方式を採用していますが、宮本さんはさらにひと工夫。一定期間ごとに牡蠣を海から引き上げ、“天日干し”を行います。太陽と潮風を受けさせることで、牡蠣にほどよいストレスを与え、身を締め、味を濃縮させるのです。

この独自の育て方によって、大入島の牡蠣は「香りの高さ」「歯ごたえの良さ」で知られるようになりました。スタジオで試食した出演者は「香りが豊かで、噛むほどにうまみが広がる」「兵庫よりしっかりした食感」とコメント。
味の系統は異なるものの、どちらも“海を食べている”ような満足感があるという印象でした。

さらに番組では、大入島の若い世代の動きにも注目。宮本さんの養殖法に感化され、県外から移住してくる若者も増えているそうです。地元高校との連携も始まり、海洋教育の一環として牡蠣養殖を学ぶ学生も登場。牡蠣を通して、島の地域再生が進んでいる姿が印象的でした。

味を決めるのは“海の環境”と“人の知恵”

兵庫と大分、どちらの牡蠣も“シングルシード養殖”という共通点を持ちながら、まったく異なる個性を見せます。
それは、育つ海の環境の違いが大きいのです。

兵庫・播磨灘は、川から流れ込むミネラルが豊富で、牡蠣に甘みと丸みを与えます。潮の流れが穏やかで、ストレスが少ないため、ふっくらした食感に仕上がります。
一方、大分・大入島は潮の流れが速く、海水が澄んでいるため、牡蠣にハリが出ます。海の中で鍛えられるように育ち、弾力のある歯ごたえと力強い香りが特徴になります。

つまり、兵庫は“まろやかなミルキー系”、大分は“キレのある旨み系”。どちらも海の性格をそのまま味に映したような、個性あふれる一品なのです。

スタジオの感想と、味の決め手は?

スタジオでは、兵庫と大分それぞれの生ガキを試食し、出演者たちが率直な感想を述べました。
兵庫・室津の牡蠣については「甘みが上品で、後味がすっきり」「レモンを絞るだけで完成された味」とコメント。
大分・大入島の牡蠣は「食感がしっかりして香りが強い」「海の深さを感じる味」と評されました。

最終的にどちらが勝ったのか?——番組では明言されませんでした。なぜなら、「牡蠣は人それぞれの好みで選ぶもの」という結論にたどり着いたからです。
甘みの兵庫、香りとコクの大分。どちらも“日本の海の誇り”であり、“日本一”を名乗るにふさわしい味でした。

まとめ:生ガキは“海を食べる”贅沢

この記事のポイントは以下の3つです。
・兵庫・室津の牡蠣は、播磨灘の栄養豊富な海とシングルシード養殖が生んだ、甘く上品な味わい。
・大分・大入島の牡蠣は、天日干しで鍛えられた身の締まりと豊かな香りが魅力。
・どちらの牡蠣も、生産者の情熱と海の個性が作り出した“自然と人の合作”。

生ガキを味わうということは、海そのものを味わうということ。兵庫のやさしい甘みも、大分の力強い旨みも、どちらも日本の海の物語を語っています。
機会があれば、ぜひ両方の産地を訪ねて、その違いを自分の舌で確かめてみてください。あなたが感じた“おいしい”が、きっと新しい発見になります。


出典:NHK総合『午後LIVE ニュースーン』(2025年10月21日放送)
https://www.nhk.jp/p/ts/L9VJ7NJK9M/


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