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NHK【午後LIVE ニュースーン】人力車日本一決定戦!浅草の母・吉田汐織と白川郷の孤高の車夫・川田晋也が挑む“車輪の絆”とは|2025年10月22日

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日本初の人力車全国大会に密着!浅草と白川郷から挑む車夫たちの物語

観光地で見かける人力車。昔ながらの風情を残しながら、観光客にその土地の魅力を伝える存在として愛されています。浅草や京都、鎌倉などの人気スポットでは、観光客の笑顔とともに車夫たちの掛け声が響きます。そんな人力車の世界に、新たな歴史が刻まれました。2025年10月22日放送の『午後LIVE ニュースーン』では、日本初となる「人力車の全国大会」に密着。全国各地で活躍する車夫たちが一堂に会し、体力・技術・気配りを競い合いました。この記事では、浅草で活躍する吉田汐織さん、白川郷で唯一人力車を引く川田晋也さんの挑戦を中心に、その熱戦の舞台裏をたっぷり紹介します。

白川郷からの挑戦 ― 合掌造りの里で磨かれた脚力と誇り

岐阜県の世界遺産・白川郷。合掌造りの家々が立ち並ぶ静かな山里で、観光客にその魅力を伝えているのが川田晋也さんです。白川郷で人力車を引くのは川田さんただ一人。観光客を乗せ、合掌造りの建物や集落の成り立ちを説明しながら40分ほどのコースを走ります。中でも名物なのが「心臓破りの坂」と呼ばれる約30メートルの急勾配。この坂を一気に駆け上がることで、脚力と持久力を日々鍛えているそうです。

川田さんは、「この白川郷をもっと多くの人に知ってもらいたい」という思いで大会出場を決意。白川郷から会場の東京・中野区までは、車でおよそ8時間の長旅でした。大会前には家族も応援に駆けつけ、地元の人々からの温かいエールを受けての挑戦です。

予選は100メートルの短距離競走。全国から集まった55人の車夫たちが、日頃の鍛錬をぶつけ合いました。川田さんは47歳という年齢ながら、若手にも引けを取らない力強い走りを見せましたが、惜しくも決勝進出ならず。それでも「勝敗よりも、全国の車夫と交流できたことが何よりの収穫だった。走り方や接客の工夫など、多くを学べた」と語り、笑顔を見せました。まさに“地域の顔”としての誇りを胸に挑んだ姿勢は、多くの人の心を打ちました。

浅草からの挑戦 ― 母として、女性として走り抜けた車夫

東京・浅草。雷門をくぐると、観光客の笑い声とともに、人力車の車輪の音が響きます。ここで日々観光客を案内しているのが、女性車夫の吉田汐織さん。20代の男性車夫が多い中で、30歳の彼女は女性ならではの視点と優しい語り口で人気を集めています。

吉田さんが人力車を始めたきっかけは、「自分の力で誰かを笑顔にしたい」という思いからでした。浅草では細い路地や曲がり角が多く、スピードだけでなく、小回りのテクニックとお客さんへの気配りが求められます。日差しの強い日や雨の日も、観光客の快適さを第一に考える仕事です。そんな現場で鍛えられた集中力と技術を武器に、吉田さんは大会への出場を決めました。

そしてもう一つ、彼女の背中を押したのが5歳の娘・さんの存在です。「ママの仕事、かっこいいって思ってもらいたい」と語る吉田さん。日々の練習の合間に娘と過ごす時間を大切にしながら、母として、そして女性として挑む大会は、まさに彼女にとって“人生を懸けた舞台”でした。

熱戦!日本初の人力車全国大会の舞台裏

大会が開かれたのは、東京・中野区。全国から集まった車夫たちが、それぞれの技と情熱をぶつけ合いました。男子部門には、元ラグビー日本代表の児玉健太郎さん、野球で全国大会出場経験のある小林歩夢さんらスポーツ経験者も参戦。平均年齢は31歳でしたが、最年長の川田さん(47歳)も堂々とした走りを見せました。

競技は2部構成。予選は100メートル短距離走、決勝では巨大な障害物を避けながらタイムを競います。コースにはスロープや柱が設置され、単なる体力勝負ではなく瞬発力・バランス感覚・判断力が問われる内容でした。

女子部門はエキシビションとして行われ、全国6人の女性車夫が出場。吉田汐織さんは最終走者として登場しました。ここまでの最速記録は36秒379。吉田さんは全力でコースを駆け抜け、タイムは36秒319。なんと0.06秒差で優勝を果たしました。会場は大きな拍手と歓声に包まれ、吉田さんは涙をこらえながらゴール。娘の唯さんも見守る中での快挙でした。

女性車夫の新たな未来 ― 「ママもかっこいい」と言える社会へ

優勝後のインタビューで吉田さんは、「この大会をきっかけに、女性でも人力車を引けることを知ってもらいたい。いつか娘と一緒に引けたら最高です」と語りました。浅草では観光シーズンになると1日20〜30キロ歩く日もあるといい、体力的にも決して楽な仕事ではありません。それでも「お客さんの笑顔に救われる」と話す彼女の姿からは、観光業の新しい形と誇りが感じられました。

一方で、川田さんは「大会で知り合った仲間たちから刺激を受けた。これからも白川郷の魅力を自分の走りで伝えたい」とコメント。結果以上に、人とのつながりや学びを得たことに価値を見出していました。地域を愛し、仕事に誇りを持つ姿勢はまさに“現代の町人魂”とも言えるでしょう。

まとめ ― 人力車がつなぐ、人と街と未来

この記事のポイントは以下の3つです。
・日本初の人力車全国大会が東京・中野区で開催
・白川郷の川田晋也さん、浅草の吉田汐織さんがそれぞれの想いで出場
・吉田さんが女性初の優勝を果たし、車夫の世界に新風を吹き込んだ

人力車は単なる乗り物ではなく、「人と人をつなぐ文化」です。観光客の笑顔の裏には、車夫たちの努力と誇り、そして街への深い愛情があります。大会を通じて浮かび上がったのは、地域に根ざしながら全国をつなぐ“車輪の絆”。これからも彼らの挑戦は、観光業を超えて日本の新しい文化として広がっていくことでしょう。

出典:NHK総合『午後LIVE ニュースーン』(2025年10月22日放送)

人力車が観光地を支える“地域再生”の視点

観光地で見かける人力車は、単なる移動手段ではなく、その土地の「語り部」としての役割を果たしています。浅草、京都、鎌倉、白川郷など、歴史と風情を残す地域では、人力車が地域の魅力を伝える貴重な存在です。車夫たちはただ観光客を運ぶだけでなく、街並みの由来や文化の背景、地元の人々の暮らしまで案内し、観光体験を“物語”として届けています。

とくに地方創生の観点から見ると、人力車は地域経済の循環を生み出す重要な要素です。観光客が人力車を利用することで、地元の飲食店や宿泊施設の利用にもつながり、地域全体の消費が活性化します。さらに、車夫自身が地域の魅力を発信する“アンバサダー”としての役割を担うことで、SNSや口コミによる情報拡散効果も期待できます。

例えば白川郷のような山間地では、人力車が地域の歴史を紹介する“動く文化遺産”として機能しています。観光バスや徒歩では気づきにくい合掌造りの細部や、住民の暮らしの工夫を間近に伝えられるのが魅力です。観光客が「また来たい」と感じる体験を提供することが、地域の持続的な観光にもつながっています。

また、浅草のような都市型観光地でも、人力車は“顔の見える観光”を支える存在です。車夫が直接声をかけ、笑顔で案内することで、観光客との距離が近くなります。この温かいコミュニケーションが、リピーターを生み、街全体のブランド価値を高めています。

さらに、女性車夫や若手車夫の登場は、伝統産業としての人力車に新しい風を吹き込んでいます。若者の就業機会を生み出し、地域に新たな雇用と誇りをもたらしている点でも、人力車は“地域再生の担い手”といえます。観光の中心に人の力と物語を置くことこそ、これからの地方創生の鍵になっていくでしょう。


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