俳優・寛一郎、三世代俳優としての素顔と挑戦に迫る
2025年10月31日放送のNHK総合『午後LIVE ニュースーン』では、今話題の朝ドラ『ばけばけ』に出演中の俳優・寛一郎さんが登場。祖父・三國連太郎、父・佐藤浩市という日本映画界を代表する名俳優の血を引く彼が、俳優としての原点や家族への思い、そして作品への向き合い方を率直に語りました。この記事では、番組で語られたエピソードを中心に、寛一郎さんという俳優の人間味と進化を深掘りしていきます。
朝ドラ『ばけばけ』で見せた“やわらかさと芯の強さ”
寛一郎さんが出演中の連続テレビ小説『ばけばけ』では、ヒロインの夫・銀二郎役を熱演しています。彼はこの役について「やわらかくてシャイだけど、内に意志の強さがある」と語り、脚本を読んだ段階からキャラクターの芯をしっかりと感じ取っていたそうです。彼の演技は、柔らかい語り口の中に確かな存在感があり、視聴者の間でも「銀二郎が優しい」「寛一郎の静かな演技が心に残る」と話題になっています。
共演する小日向文世さんとの撮影エピソードでは、「小日向さんの木刀は軽くて、僕のは本物で重かったんです」と笑いながら語り、現場での裏話を披露。ベテラン俳優との共演の中でも、緊張感と遊び心を持って現場に臨んでいる様子が伝わってきます。
俳優としての原点、そして“素人であり続ける”信念
寛一郎さんが俳優を志した理由には、幼少期の体験がありました。父・佐藤浩市さんの撮影現場を訪れたことがきっかけで、「一番近くで見ていた職業が役者だった」と語ります。とはいえ、父や祖父と同じ道を選ぶことへの葛藤もあったそうで、「比べられることは分かっていたが、それでもやってみたいと思った」と率直に話しました。
父との関係については「仕事の話はするけれど、反応は薄い」と笑う場面もあり、親子ならではの距離感が感じられます。二人はすでに親子共演を2度経験しており、親子の絆とプロとしての緊張感が同居する関係性が垣間見えました。
さらに印象的だったのが、「この人よくわからないけど、いい俳優さんだよね」と言われたいという言葉。彼は“スター”になることを目的とせず、「素人であり続けること」を信条にしているのです。「スターになると演じることができなくなる」と語り、作品そのものを見てもらいたいという謙虚な姿勢が印象的でした。
大河ドラマでの飛躍と、29歳の等身大の休日
寛一郎さんは2017年、20歳で映画デビュー。2022年には大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で公暁役を演じ、その後も『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』などで存在感を発揮してきました。着実にキャリアを重ねる中で、「休みの日は寝て起きてまた寝る」というマイペースな一面も明かしました。「あまり集団行動は得意じゃない」と語る彼の素顔には、静かな時間を大切にする俳優としての感性が表れています。
三世代がつないだ“俳優の血”と新たな時代の息吹
祖父・三國連太郎さん、父・佐藤浩市さん、そして寛一郎さん。三世代にわたる俳優一家は、日本の映画・ドラマ史においても特別な存在です。しかし、寛一郎さんはその系譜に甘んじることなく、自らの感性と現代的な視点で新しい俳優像を築いています。
彼の言葉の中には、どんな作品でも「役を通じて観る人の心に届くものを残したい」という真摯な想いが感じられました。華やかな家系の中で生まれながらも、彼は地に足をつけ、誠実に“俳優”という仕事と向き合い続けています。
まとめ
この記事のポイントは次の3つです。
・朝ドラ『ばけばけ』での演技は、静かな強さと優しさが魅力
・父・佐藤浩市との関係には“距離と尊敬”が同居している
・“素人であり続ける”という信念が、寛一郎の俳優としての核になっている
これからも寛一郎さんは、作品ごとに新しい表情を見せてくれるはずです。三世代の歴史を背負いながらも、時代の風を感じる次世代俳優として、彼の歩みからますます目が離せません。
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