ほくほく派、復活の兆し!さつまいもブームの新潮流
さつまいもが好きなあなた、最近「ねっとり系ばかりで昔ながらのホクホク系が減ったな」と感じたことはありませんか?実はここ数年、そんなホクホク派に嬉しい動きが広がっています。
この記事では、午後LIVEニュースーン(2025年11月4日放送)で紹介された「進化するホクホク系さつまいも」の魅力と、料理研究家鈴木絢子さん直伝の3つの絶品レシピを紹介します。ホクホク感と甘さのバランスを追求した新しい品種の登場や、簡単に作れる家庭料理のコツを知れば、きっと今すぐさつまいもを食べたくなるはずです。
ホクホク派の逆襲!新品種“栗かぐや”と“ゆきこまち”誕生までの道のり
2019年、ねっとり系の『べにはるか』がホクホク系の『ベニアズマ』を上回り、スーパーの売り場も一気に“ねっとり化”が進みました。焼きいもブームの波に乗り、甘くてクリーミーなタイプが主流となったのです。
しかしその一方で、「やっぱり昔ながらのホクホク感が恋しい!」という声も増加。そんな声に応えるように登場したのが、新世代ホクホク系の代表格“栗かぐや”と“ゆきこまち”です。
東京・中央区にあるさつまいも専門店では、昨年から新品種“栗かぐや”を販売開始。このさつまいもは、名前の通り栗のような香ばしさとホクホク感が特徴で、従来のホクホク系にない上品な甘みが魅力。開発者の榎本さんは、甘さの質にこだわり「ホクホクでもちゃんと甘い芋を作りたい」という思いから8年もの歳月をかけて誕生させました。
さらに、千葉県香取市ではこの“栗かぐや”を取り入れる農家が急増。土壌改良を重ね、甘みと粉質のバランスを最適化する研究が続けられています。
一方、茨城県龍ヶ崎市では、新たに品種登録された“ゆきこまち”を栽培中。こちらは雪のように白く、上品な舌ざわりと軽やかなホクホク食感が特徴です。関東地方を中心に徐々に流通を拡大しており、オンライン販売でも購入可能。まだ生産量は少ないものの、SNSでも「懐かしい味がする」「子どもの頃の焼きいもを思い出す」と話題を集めています。
こうした背景には、農林水産省によるさつまいも品種の多様化支援もあります。市場の需要に合わせ、糖度や食感、調理適性の異なる品種を開発する動きが全国に広がっているのです。まさに、ホクホク派が再び主役に返り咲こうとしている時代の到来といえます。
ホクホクさつまいもをもっと楽しむ!鈴木絢子さんの簡単アレンジ3選
番組で注目を集めたのは、さつまいも料理研究家・鈴木絢子さんが提案する「ホクホク系をもっとおいしく食べる」ためのレシピでした。
鈴木さんは、さつまいもを28年間、ほぼ毎日食べ続けている“さつまいも生活者”。健康を崩していた20代の頃、母親にすすめられて食べ始めたところ、体調がみるみる改善したといいます。それ以来、肌の調子や腸の働きも整い、今では「1日1本」が日課になっているそうです。
そんな鈴木さんが提案するホクホク系アレンジは、どれも家庭で簡単に作れるものばかり。油を使わず、素材そのものの甘みを引き出す調理法がポイントです。
揚げない大学いも
ホクホク派にうれしい、油を使わないヘルシー大学いも。ベニアズマやなると金時が特におすすめです。
香ばしい焼き色とバターの香り、アーモンドの食感がアクセントになり、スイーツにもおかずにもなる万能レシピです。
材料
・さつまいも 1本
・ハチミツ 大さじ2
・アーモンド 適量
・バター 大さじ1
作り方
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皮ごと2cm幅にカットする。
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フライパンにバターを入れ、中火〜強火で表面を焼く。
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こんがり色づいたら少量の水を加え、フタをして5〜8分蒸し焼きに。
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柔らかくなったら皿に盛り、ハチミツとアーモンドをまぶして完成。
香ばしくホクホクした食感に、はちみつの優しい甘さがぴったり。冷めてもおいしいのでお弁当にも最適です。
さつまいものヤンニョムチキン風
韓国風の甘辛味とさつまいもの相性は抜群。ホクホク感がしっかり残るベニアズマを使うと、鶏肉とのバランスが絶妙になります。
材料
・さつまいも 1本
・鶏もも肉 150g
・たまねぎ 1/2個
・ごま油 大さじ1
合わせ調味料
しょうゆ、みりん、ハチミツ、ケチャップ、コチュジャン、にんにく(チューブ) 各大さじ1
作り方
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さつまいもを2〜3cm角に、たまねぎをくし形に、鶏肉を一口大に切る。
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ごま油を熱したフライパンで炒め、軽く火が通ったらフタをして5〜8分蒸し焼き。
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竹串が通るようになったら、合わせ調味料を加えて炒め合わせる。
ピリッと甘辛いタレとホクホクのさつまいもが、食卓を一気に華やかにしてくれます。
さつまいものカクテキ
ご飯にも合う、新感覚のさつまいもキムチ。電子レンジだけで簡単に作れます。食物繊維と乳酸菌が一緒にとれる、腸活レシピです。
材料
・さつまいも 1本
・キムチのもと 大さじ6
・ごま 少々
作り方
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2cm角にカットしたさつまいもを電子レンジで約5分加熱。
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チャック付き袋に入れ、キムチのもとを加えて軽く揉み、冷蔵庫で30分寝かす。
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ごまをふりかけて完成。
辛みと甘みのバランスが良く、箸休めにもぴったり。手作りの「キムチのもと」(コチュジャン・にんにく・しょうが・オイスターソース・ハチミツ)でも代用可能です。
ホクホク系さつまいもの栄養と健康効果
ホクホク系のさつまいもは、実は栄養の宝庫。ビタミンC・ビタミンE・カリウム・食物繊維が豊富で、皮ごと食べることで腸の調子を整える効果が期待できます。
さらに、さつまいもに含まれる成分ヤラピンは、胃の粘膜を守る働きがあり、ストレス性胃炎の予防にも効果的といわれています。
また、さつまいもに含まれるでんぷん質はゆっくり消化されるため、血糖値の上昇が緩やか。ダイエット中のエネルギー補給にもおすすめです。
特にホクホク系は、加熱するとでんぷんがほどよく崩れ、食べ応えがありながらも軽い口当たり。焼きいも・天ぷら・サラダなど、幅広い料理に合う万能食材です。
最近では、クイックスイートのように電子レンジ調理でもおいしく仕上がる品種も登場。手軽さと栄養を両立した現代向きの食材として注目されています。
まとめ
この記事のポイント
・新品種“栗かぐや”と“ゆきこまち”が、ホクホク系ブームを再び盛り上げている
・料理研究家鈴木絢子さんが、28年の経験から生み出したホクホク系レシピを紹介
・さつまいもは腸活、美肌、疲労回復に効果的な栄養食材
さつまいもは、ただの秋の味覚ではなく「一年中おいしく食べられる健康食」です。
ホクホク派もねっとり派も、今こそ新しい品種と調理法で、自分の“理想のさつまいも”を見つけてみてください。
きっとあなたの食卓に、ほっこり笑顔が広がります。
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