心おどる花のある暮らし “自然を生ける”の魅力とは
花を部屋に置くと、空気がふっと変わる瞬間があります。香りや色が生活に寄りそい、気持ちが落ち着いたり元気になったりします。今回の番組では、池坊専宗さんが伝える「自然を生ける」というテーマを通して、花と向き合う新しい視点が紹介されます。
Eテレ【心おどる 花のある暮らし（3）】和と洋でモダンに｜洋の器に和の花を合わせる“和洋ミックス”実例まとめ｜2025年11月18日
自然の姿を見つめることで見えてくる花の表情
今回のテーマ「自然を生ける」は、単に花を飾るのではなく、植物そのものが持つ姿を読み取り、そのまま活かすという考え方です。
池坊専宗さんが京都・鴨川を歩くシーンでは、川辺に生える植物の“クセ”や“伸びる方向”“風を含んだ動き”などが丁寧に観察されます。
たとえば、鴨川沿いにある細長い草が風で同じ方向に揺れている様子。
これを花いけに置き換えると、長い枝ものを一本だけスッと流すことで同じ“風の流れ”を作品の中に宿すことができます。
また、鴨川には季節によって色づく葉、実をつける低木、しなった枝、まっすぐ伸びる草など、表情の違う植物がたくさんあります。
番組では、それらが“自然にそうなっている理由”を読み取りながら、その姿を部屋の中でどう再現するかを紹介する流れになっています。
自然の植物の姿には、整えすぎていない美しさがあります。
番組はその“ありのままの魅力”を花いけに反映させる方法を見せてくれます。
暮らしの中で花をもっと身近に感じるコツ
今回のシリーズ全体を通して語られているのは、「特別な道具や花でなくても、暮らしは豊かになる」ということです。
そして最終回となる今回は、その考え方がより深く示される内容になっています。
花の選び方、枝の向きの見方、葉の重なりの自然なバランスなど、普段気に留めないポイントが“魅力を引き出す鍵”となります。
例えば次のような工夫が紹介されます。
・枝が自然に伸びる方向を尊重して配置する
・色づきや葉の偏りをそのまま取り入れて個性に変える
・花と枝ものの“空間”をあえて残すことで自然らしさを出す
・直線と曲線を混ぜて植物の自然な動きを再現する
こうした工夫によって、たとえ一輪だけでも、部屋の中に自然の空気がスッと入り込むような雰囲気が生まれます。
また、今回の放送には榊原郁恵さん、小堺翔太さん、佐々木久美さんが登場します。
それぞれが花との向き合い方や感じた魅力を語る構成になる予定ですが、放送前のためコメント内容は記載できません。放送後に反映します。
“自然を生ける”が今の暮らしに響く理由
整いすぎた部屋には、どこか“人工的なリズム”があります。
そこに自然のままの枝や、自由に伸びる葉が入ることで、空間に呼吸が生まれます。
番組のテーマは、花いけの技術よりも「自然を見る視点」を育てる部分にあります。
川辺の植物たちがどんな環境で育ち、なぜその形になったのか——そうした背景を理解することで、花との距離がぐっと縮まります。
暮らしの中に自然を迎えることは、ただ飾る以上の意味を持ちます。
忙しい日々の中で、植物の姿に心をゆだねる時間が生まれ、生活のリズムが少しやわらかくなるのです。
まとめ
・番組テーマは「自然を生ける」という視点
・池坊専宗さんが京都・鴨川で植物の姿を観察し、花いけのヒントを探る
・植物の自然な形や動きを生活の中に取り入れる方法が紹介される
・花材や道具に頼らず、自然の姿そのものを楽しむスタイル
この最終回でどんな作品が生まれ、どんな言葉が語られるのか、とても楽しみです。
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