ポテチを途中でやめられる?お菓子の誘惑に負けない方法|2025年3月17日放送
お菓子の誘惑に負けずに食べ過ぎを防ぐ方法を知りたい人必見!2025年3月17日放送のNHK「あさイチ」では、お菓子をついつい食べ過ぎてしまう人のために、行動経済学・脳科学・味覚研究の視点から効果的な方法を紹介しました。ポテチやチョコ、スナック菓子を途中でやめるにはどうすればいいのか?肥満外来の医師や専門家の解説をもとに、お菓子の誘惑に打ち勝つコツをまとめました。
お菓子を食べ過ぎるとどうなる?健康リスクとは
お菓子の食べ過ぎは、肥満や生活習慣病のリスクを高めることが知られています。番組では、肥満外来の医師・浅原哲子さんが、お菓子を食べ続けることで起こる可能性のある病気について解説しました。特に、毎日お菓子を食べる習慣がある人は注意が必要です。
お菓子を食べ過ぎることで考えられる健康リスク
- 糖尿病:お菓子に含まれる砂糖を多く摂りすぎると、血糖値が急上昇します。血糖値の変動が激しいとインスリンが過剰に分泌され、やがてインスリンの働きが悪くなり、糖尿病を発症しやすくなります。
- 高血圧:スナック菓子やチョコレートには塩分が含まれていることが多く、過剰に摂取すると血圧が上がります。さらに、糖分も血管を硬くするため、血圧を上昇させる原因になります。
- 脳梗塞・冠動脈疾患:糖分や脂質を多く摂りすぎると、血管の内側に脂肪がたまりやすくなります。その結果、血液の流れが悪くなり、血管が詰まりやすくなります。これが脳梗塞や心筋梗塞につながることもあります。
- 睡眠時無呼吸症候群:肥満になると首やのどの周りにも脂肪がつきやすくなります。そのため、寝ている間に気道が狭くなり、呼吸が止まることがあります。これが続くと睡眠の質が悪くなり、日中の眠気や集中力の低下にもつながります。
- 非アルコール性脂肪肝疾患:アルコールを飲まない人でも、脂質や糖分を摂りすぎると肝臓に脂肪がたまります。脂肪肝が進行すると肝炎や肝硬変につながることもあり、放っておくと重大な病気を引き起こす可能性があります。
お菓子は手軽に食べられておいしいものですが、食べ過ぎるとこれだけ多くの健康リスクを抱えることになります。特に、お菓子のカロリーは意外と高く、気づかないうちに1日の必要エネルギーを大きく超えてしまうこともあります。
例えば、番組内で紹介された塚地武雅さんのケースでは、1日に846キロカロリーものお菓子を食べていることが判明しました。これは、彼の1日に必要なエネルギー(2650キロカロリー)の約3分の1に相当します。
- 例えば、ポテトチップス1袋(60g)は約330キロカロリー、チョコレートバー1本(50g)は約250キロカロリーです。
- これらを何気なく食べていると、1日のカロリー摂取量が簡単にオーバーしてしまいます。
- しかも、お菓子は栄養バランスが偏っているため、食事で必要な栄養素が不足しがちになります。
では、お菓子を控えるにはどうしたらいいのでしょうか?
大切なのは、食べる量をコントロールすることです。袋のまま食べずにお皿に取り分ける、目に見えない場所にしまう、食事で栄養バランスを整えるなど、工夫次第で食べ過ぎを防ぐことができます。無意識のうちにお菓子に手を伸ばしてしまう人は、まずは環境を変えることから始めてみるのがおすすめです。
お菓子の誘惑に打ち勝つ方法 ~行動経済学の視点から~
お菓子をつい食べてしまうのは、意志が弱いからではなく、環境や習慣が大きく影響しているとされています。行動経済学の視点から、お菓子を食べ過ぎないための工夫を紹介します。小さな仕掛けを作るだけで、お菓子への誘惑をぐっと減らせることがわかっています。
利き手の親指に「Diet」と書かれた絆創膏を貼る
お菓子を食べるときに手を使います。そのとき、「Diet」と書かれた絆創膏が目に入ると「やめよう」と意識しやすくなるのです。
- 成功率50%とされており、簡単に試せる方法です。
- 特に、無意識にお菓子を食べてしまう人には効果的です。
- ただし、慣れてしまうと効果が薄れるため、定期的に違う言葉に変えるのもおすすめです。(例:「STOP」「考えて!」など)
お菓子を目の届かない場所に置く
目に入ると食べたくなるのは自然な反応です。そのため、見えない場所にしまうだけで食べる頻度を減らせます。
- 成功率70%とされ、最も手軽で効果的な方法の一つです。
- たとえば、キッチンの棚の奥や、ふだん使わない引き出しに入れるだけでも違います。
- 「開けるのが面倒」「探すのが大変」と思うだけで、自然と食べるのをやめやすくなります。
「自分用」と「他人用」に分ける
自分のものだと思うと、つい手が伸びてしまいます。しかし、「これは家族のもの」「お客さん用」と考えるだけで、食べるのをためらうことができます。
- 実際に、「自分のお菓子」と「家族のお菓子」に分けた人の方が、お菓子の消費量が減るという研究結果もあります。
- 「これは子ども用」「職場で配るもの」とラベルを貼るのも効果的です。
- 「もったいないから食べちゃおう」と思わないように、賞味期限を管理することも大切です。
目の写真を貼る
人は「誰かに見られている」と感じると、不適切な行動を控える傾向があります。
- これを利用し、お菓子の近くに「誰かの目」の写真を貼ることで、食べ過ぎを防ぐことができます。
- 特に、好きな芸能人や家族の写真を使うと効果的です。「この人に見られている」と思うだけで、お菓子を取る手が止まることがあります。
- 冷蔵庫の扉やお菓子の棚の前に貼るのも良い方法です。
このように、行動経済学を活用した方法は、意志の力ではなく、環境を変えることで食べ過ぎを防ぐ工夫です。まずは手軽にできることから試してみると、お菓子の誘惑に勝ちやすくなります。
脳科学の視点から ~五感を意識して食べ過ぎを防ぐ~
脳科学者・枝川義邦さんは、お菓子を食べ過ぎないためには五感(視覚・嗅覚・味覚・触覚・聴覚)を意識することが大切だと解説しました。食べ方を工夫することで、少量でも満足感を得られるようになります。
少量を皿に盛り、袋を閉じて遠ざける
お菓子の袋を開けたままにしておくと、つい次々と食べてしまいます。目の前にあると脳が「もっと食べたい」と指示を出してしまうため、視界から消すことがポイントです。
- 袋のまま食べると、どれくらい食べたか意識しにくいため、あらかじめ皿に取り分けると食べる量をコントロールしやすくなります。
- 袋を閉じることで「もう終わり」という気持ちが生まれやすいため、食べ過ぎを防げます。
- 遠ざけるだけでなく、「面倒な場所」に片付けるのも効果的です。(例:高い棚の奥にしまう、チャック付きの袋に入れるなど)
「最後の1枚」のつもりで食べる
ポテトチップスやスナック菓子は、「あと1枚だけ」と思いながら食べると、結局やめられなくなることがよくあります。そこで、意識的に「最後の1枚」ルールを取り入れると、食べる量を抑えやすくなります。
- ポテチを食べる場合、残り2枚になったら「これは最後の1枚」と思って食べるのがポイントです。
- そして、もう1枚をすぐに食べることで「食べ終わった」という満足感が生まれやすくなります。
- 「最後の1枚」と意識することで、味や食感をしっかり楽しむことができるため、少量でも満足しやすくなります。
五感を使うことで満足感を高める
ただ食べるだけではなく、五感を意識すると少ない量でも満足しやすくなると言われています。
- 視覚:お皿に美しく盛りつけると、見た目の満足感がアップする。
- 嗅覚:香りをしっかり感じることで、食べる前から満足度が高まる。
- 味覚:よく噛んで味をしっかり感じると、食べ過ぎを防げる。
- 触覚:ゆっくりと手でつまみ、食感を楽しむことで満足度が上がる。
- 聴覚:ポテチの「パリッ」とした音を意識すると、より食感を楽しめる。
このように、脳科学を活用してお菓子の食べ方を工夫するだけで、食べる量を減らしても満足感を得ることができます。無意識に食べ続けるのではなく、1つ1つの感覚を大切にすることで、お菓子との付き合い方を見直してみるのも良い方法です。
味覚研究の視点から ~普段の食事が甘いものを欲する原因に~
味覚の研究では、普段の食事が甘いものを欲する原因になっている可能性があると指摘されています。何を食べるかによって、その後の食欲に大きな影響を与えることが分かっています。
食後に甘いものを欲しくなる食事とは?
特に、ふりかけごはんを食べると、その後にお菓子を食べたくなることが判明しました。ふりかけには砂糖や旨味成分が含まれているものが多く、口の中に残る甘みや塩味が、さらに甘いものを求める引き金になりやすいのです。
- 塩気と甘さの組み合わせは、味覚を刺激しやすく「もっと甘いものが欲しい」と脳が感じやすくなる。
- 人工的な旨味成分が含まれる食品は、食後に自然な甘さではなく、強い甘さを求める傾向がある。
- 炭水化物+強い味の組み合わせ(例:ふりかけごはんや味の濃い丼もの)は、食後の甘いものを欲しがる原因になることが多い。
野菜を意識的に摂ると甘いものを欲しなくなる?
逆に、野菜の甘さをしっかり感じることで、食後のデザートを減らせることも分かっています。野菜に含まれる自然な甘みをしっかり味わうことで、食後に強い甘さを求めることが少なくなるのです。
- かぼちゃや人参、さつまいもなどの甘みのある野菜を食事に取り入れると、食後のデザート欲が減る。
- 野菜をよく噛んで食べることで、甘さをしっかり感じられるため、脳が満足しやすい。
- 酸味のある野菜(トマトやピーマン)を組み合わせると、食後に甘いものを欲する感覚が減る。
実際の体験談から分かる食事の影響
兵庫県の50代女性からの体験談では、糖質オフの食事をしていたときは食後に甘いものが欲しくなったが、白米をしっかりとるようにしたらお菓子を欲しなくなったと報告されています。
- 糖質オフの食事は一時的に血糖値を抑えられるが、満足感が少なく、結果的に甘いものを求める原因になることがある。
- 適度に白米を摂取することで、満腹感が持続し、無駄な間食を防ぐことができる。
- 食事のバランスを整えることが、お菓子の食べ過ぎを防ぐカギになる。
このように、普段の食事の内容が、無意識のうちにお菓子の誘惑を強めていることがあります。ふりかけごはんや味の濃い食事を控え、野菜をしっかり摂ることで、甘いものを自然と減らせる可能性があるので、食習慣を見直してみるのもおすすめです。
お菓子を途中でやめるための実践法
番組では、出演者がポテチを途中でやめる実験を行い、お菓子を食べ過ぎないためのポイントを紹介しました。「少しだけのつもりが、気づけば完食していた」という状況を防ぐための具体的な方法が明らかになりました。
食べる分だけ皿に盛る
お菓子を直接袋から食べると、どれくらい食べたのか分かりにくく、つい手が止まらなくなります。そのため、最初に食べる量を決めて皿に盛ることが重要です。
- 袋から直接食べると、「あと1枚だけ」のつもりが止まらなくなることが多い。
- お皿に盛ることで、食べた量が目で確認できるため、食べ過ぎを防げる。
- できるだけ小さい皿を使うと、少量でも満足感を得やすい。
袋は閉じて遠ざける
お菓子が目の前にあると、食べるつもりがなくても手が伸びてしまいます。そのため、すぐに食べられる状態を避けることが大切です。
- 袋をしっかり閉じることで「もう終わり」という意識が生まれる。
- お菓子を見えない場所に置くと、無意識に食べるのを防げる。
- 密閉容器やジッパー付きの袋に入れて保管すると、「開けるのが面倒」という心理が働き、食べる回数を減らせる。
「最後の1枚」作戦を活用
ポテチなどのスナック菓子は、「もう1枚だけ」と思って食べているうちに、どんどん進んでしまうことがよくあります。そこで、「最後の1枚」を意識的に作ることで、満足感を高める方法が紹介されました。
- 残り2枚になったら、「最後の1枚」と意識して食べる。
- 最後の1枚を味わって食べることで、「これで終わり」と脳が納得しやすい。
- 「最後の1枚」と言葉に出してみると、より意識しやすくなる。
他人に「ダイエット宣言」をする
自分だけで食べる量をコントロールするのが難しい場合、周囲の人に「今日はこれ以上食べない」と宣言するのも効果的です。
- 家族や友人に伝えることで、途中でやめる意識が強くなる。
- 誰かと一緒にいると「見られている感覚」が働き、食べ過ぎを防げる。
- SNSで「今日はお菓子を◯gまでにする!」と投稿するのも、プレッシャーがかかって有効。
食べ過ぎを防ぐための工夫は重要ですが、根本的に「食べにくくする仕組み」を作ることがポイントです。番組では、塚地武雅さんがお菓子の袋をガムテープでぐるぐる巻きにする作戦を試しましたが、最終的にハサミで切って食べてしまったと明かしました。これでは意味がないため、お菓子を買う量を減らす・家に置かないといった根本的な対策も考えるとより効果的です。
お菓子を途中でやめるには、事前に「どうやったら食べ過ぎを防げるか」を考えておくことが大切です。環境を工夫して、少量でも満足できる方法を試してみましょう。
まとめ
お菓子の誘惑に打ち勝つためには、環境を工夫することが重要です。行動経済学・脳科学・味覚研究の視点から、次の方法を取り入れてみましょう。
- お菓子を目の届かない場所に置く(成功率70%)
- 食べる分だけ皿に盛り、袋は閉じる
- 五感を意識して食べることで少量でも満足感を得る
- ふりかけごはんを控え、野菜の甘さを楽しむ
- 他人に「ダイエット宣言」をする
ポテチやチョコレートをつい食べ過ぎてしまう人は、ぜひこれらの方法を試してみてください。今日から少しずつお菓子との上手な付き合い方を実践して、健康的な生活を目指しましょう!
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