ニホンザルが見せた“知られざる狩りの瞬間”
このページでは『ダーウィンが来た!10min. 大スクープ!ニホンザル 魚狩り新事実(2026年2月3日)』の内容を分かりやすくまとめています。
冬の上高地で、ニホンザルが川に身を乗り出し、生きた魚をつかみ上げる決定的なシーンが明らかになります。
極寒の大自然で進化させた知恵と、自分たちの群れを守るための必死の行動。その一つ一つが胸に迫り、野生の世界の奥深さを感じさせてくれます。
ニホンザルの魚狩り 世界を驚かせたスクープの正体
ダーウィンが来た!10min.では、ニホンザルが生きた魚を捕まえるという、サルの仲間でも極めて珍しい行動がコンパクトに紹介されます。舞台は、長野県松本市の山あいに広がる上高地。冬には気温が氷点下20℃近くまで下がる過酷な環境の中で、サルたちは川に入ってまで魚を狙います。
この行動は2022年の観察と研究に基づいており、科学論文としても報告された、本物の“世界初レベル”の発見です。ニホンザルが川の魚や水生昆虫を重要なエネルギー源として利用していることがDNA解析などからも裏付けられ、世界の霊長類研究者を驚かせました。
極寒の上高地・梓川 スノーモンキーが暮らす場所
魚狩りの舞台となる上高地は、梓川がゆったりと流れる上高地の山岳景勝地です。標高およそ1500メートル、冬は深い雪に覆われ、河原には氷が張りつめます。研究チームは、明神池周辺など梓川沿いの数カ所にカメラを設置し、水辺でエサを探すサルの行動を詳しく追跡しました。
この地域にすむニホンザルの群れは、世界でも最北・最寒冷な環境に暮らす“スノーモンキー”として知られます。通常の冬は、ササの葉や木の皮をかじって飢えをしのぎますが、それだけではエネルギーが足りません。そこで頼みの綱になるのが、梓川や支流にすむイワナなどの魚や水生昆虫。川の存在そのものが、彼らの生き残りを左右する“生命線”になっているのです。
サルごとに違う魚狩りテクニックと「両手派」「片手派」
番組の元になった取材・研究では、ニホンザルがどのように魚を狙うのか、その細かい“技”まで記録されています。サルたちは、まず透明度の高い川の浅瀬や、流れのゆるい小さなワンド(入り江)をじっと見つめ、魚の影や動きを目で追います。狙いを定めると、素早く水面に手を突っ込み、泳いでいる魚をつかみ上げます。このとき、両手を同時に水中に突き出して魚を挟むように捕まえる個体もいれば、片方の手だけで素早くすくい上げる個体もいて、「両手派」「片手派」と呼べるほどの“スタイルの違い”が見えてきたと報告されています。
さらに、魚だけでなく川底の石をひっくり返し、水生昆虫や小さな生き物を探す行動も確認されています。こうした水辺での採食行動は、同じニホンザルでも地域によってほとんど見られない特殊なものです。上高地のサルたちは、厳しい環境に適応するために、独自の魚狩り文化を発達させた“名人グループ”と言える存在なのです。
研究者チームとNHK取材班の長期密着プロジェクト
今回の特集の背景には、大学の研究チームとNHKの共同プロジェクトがあります。信州大学などの研究者たちは、2022年の冬から上高地で本格的な生態調査を開始し、ニホンザルの個体識別(顔と名前を見分ける作業)や行動観察を継続してきました。
調査では、川沿いの複数地点に赤外線センサー付きカメラを設置し、夜間や人のいない時間帯も含めて魚狩りの瞬間を逃さない体制を整えました。こうした地道な準備のおかげで、サルが魚を捕まえる連続した一連の動きや、獲物をその場で丸ごと食べる様子まで、鮮明な映像で捉えることに成功しています。
番組の10分版では、その膨大な記録の中から、魚狩りの決定的瞬間や、研究者も驚いた“新事実”だけを厳選して紹介します。視聴者は、学術研究の最前線とテレビの映像表現ががっちり組み合わさった、密度の高いシーンを一気に見ることができます。
大寒波の冬・気候変動とスノーモンキーの未来
番組では、魚狩りの迫力だけでなく、極端な寒さや気候の変化がサルたちの暮らしにどう影響しているかも描かれます。近年の研究では、暖冬や雨による雪解けで川が増水し、サルたちが川に近づけなくなることで、水生昆虫や魚をとるチャンスが減ってしまうケースも報告されています。
それでも上高地のスノーモンキーたちは、氷点下の世界で川に入り、流れを読み、魚を狙い続けます。その姿は、気候の変化という大きな波にさらされながらも、知恵と学習で生き抜こうとする野生動物の“今”そのものです。
ニホンザルの魚狩りは、単なる珍しい行動ではなく、地球温暖化の時代を生きる野生動物のサバイバル戦略のひとつとして、これからの研究でも重要な手がかりになっていきます。今回の10分版を入口にして、フルサイズの回や関連する科学記事にも目を向けると、より深くこのエピソードを楽しめます。
まとめ
本記事は現時点で分かっている情報をもとにまとめているため、実際の放送内容と異なる場合があります。
上高地の冬を生きるニホンザルたちは、川に身をひたしながら魚を狙うという特異な行動を見せます。その姿は、厳しい自然に適応しようとする野生の力強さそのものです。魚を追う瞬間の緊張感や、群れで支え合う知恵は、短い時間でも強く心に残ります。
放送後には、確認できた内容を追記いたします。
【シリーズHidden Japan】マイティーモンキー日本に新天地見いだしたサル|上高地で生きるニホンザルの冬の生態と魚を捕る知恵、槍ヶ岳大移動の記録|2026年1月4日
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