北の海が育てた冬のごちそう『カジカ』の底力
このページでは『うまいッ!北の大地の味覚!カジカ 〜北海道・森町〜(2026年2月15日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。
冬の北海道で昔から食べ継がれてきた魚『カジカ』。水揚げ量はごくわずかで、地元では当たり前でも、全国的にはあまり知られていません。
番組では、北海道森町の漁の現場から家庭の台所、道の駅の加工品まで、その魅力をじっくり紹介しました。
この記事を読むと、カジカがなぜ「捨てるところなし」と言われるのか、『カジカ鍋』や『トウベツカジカのともあえ』の作り方、そして森町で愛されてきた理由までしっかり分かります。
森町で受け継がれる『カジカ』という魚
舞台は北海道の森町。函館市から車でおよそ1時間の海辺の町です。
冬が旬のカジカは、大きいものになると5キロを超えることもあります。見た目はごつごつして迫力がありますが、出汁がとてもおいしい魚として知られています。
漁師の河崎さんに案内され、港からわずか5分の漁場へ。網を引き上げ、生きたまま水揚げし、船の上で仕分けしていきます。
実はカジカには約30種類あり、この日も別の種類が混ざっていました。番組で紹介されたのは、地元で『ナベコワシ』と呼ばれる種類です。あまりにおいしく、鍋をつついて壊してしまうほどだという意味の別名です。
森町では1キロ300円ほどで取引されますが、それ以外の種類は1キロ5円というものもあります。地元では当たり前の魚でも、価格には大きな差があることが伝えられました。
ヒレに縞模様があるため『タイガー』と呼ばれるものや、ぬめりが強いことから『ベロカジカ』と呼ばれるものも紹介されました。
捨てるところなしの『カジカ鍋』
河崎さんの自宅で作られたのが『カジカ鍋』です。
身、骨、卵、肝、胃袋まで使い切ります。特に肝は決め手で、入れないとおいしさが引き立たないと紹介されました。
骨から出汁をとり、塩で臭みとぬめりを落とし、野菜とみそで煮込みます。完成した鍋は、出汁のうま味が前面に出る一品です。
スタジオでは「お出汁だけで美味しい」「卵もコクがある」と感想が紹介されました。
『カジカ鍋』レシピ(3~4人分)
材料
・トゲカジカ:1匹
・白菜:1/4個
・長ねぎ:1本
・えのき:1袋
・しめじ:1袋
・木綿豆腐:1個
・にんじん:1本
・昆布:適量
・だしの素(顆粒):適量
・みそ:適量
作り方
・カジカを3枚におろし、身、骨、卵、肝、胃袋に分けて一口大に切り、塩をふって洗いぬめりを取る
・野菜を一口大に切る
・鍋に湯を沸かし、昆布とだしの素、野菜を入れて煮る
・みそを加えて味を整え、カジカを入れて火を通す
女性部直伝『トウベツカジカ』の料理
砂原漁協女性部のみなさんが紹介したのは『トウベツカジカ』を使った料理です。
身がやわらかく、うま味がしっかりあるため揚げ物に向いています。
味付けは塩こしょうのみ。片栗粉をまぶして揚げると、白身のうま味がほんのり広がる『トウベツカジカのから揚げ』が完成します。
さらに、茹でた身と肝を使った『トウベツカジカのともあえ』も紹介されました。肝を乾煎りし、みそと合わせるのがポイントです。
『トウベツカジカのともあえ』レシピ
材料
・トウベツカジカ:1匹(身と肝)
・ねぎ(白い部分):適量
・みそ:適量
・だしの素(顆粒):1つまみ
・料理酒:大さじ1
作り方
・一口大に切った身を3分ほどゆでる
・小骨を取り、細かくほぐす
・刻んだ肝を鍋で乾煎りし、色が変わったらみそを加える
・ねぎ、ほぐし身、料理酒、だしの素を加えて混ぜる
道の駅で広がる『カジカ』の可能性
森町の道の駅では、カジカの加工品も人気です。
岩井玲子さんは20年前から加工品づくりを始め、昆布締めや発酵食品などさまざまな食べ方を提案してきました。
中でも評判が高かったのが『みそ漬け焼き』です。
一晩みそに漬け込み、焦げつかないようシートを敷いたフライパンで焼き上げます。素材のうま味にみそが重なり、森町ならではの味になります。
スタジオでは『ともあえ』と『みそ漬け焼き』も試食され、さっぱりしながらうま味とコクがあると紹介されました。
まとめ
北海道森町で昔から食べられてきたカジカ。水揚げ量は少なく、安く扱われることもありますが、地元では冬のごちそうです。
『ナベコワシ』と呼ばれる種類をはじめ、30種類以上が生息し、『カジカ鍋』や『トウベツカジカのともあえ』、『みそ漬け焼き』など、捨てるところなく味わえる魚として受け継がれています。
森町の海と人の手によって守られてきた味が、番組を通して広く伝えられました。
NHK【うまいッ!】米が主役の鍋料理!きりたんぽ 〜秋田〜 本場大館市の“半殺し”技と作り方簡単の極意&しょっつるおでんの巾着|2026年2月8日
カジカの栄養と肝の力

ここでは、番組内容に加えて、カジカの栄養面についても補足として紹介します。冬の森町で味わうカジカ鍋はおいしさだけでなく、体を内側から支える力も持っています。見た目はごつごつしていますが、その身と肝にはしっかりとした栄養が詰まっています。
白身魚としての基本栄養
カジカは白身魚で、脂が控えめでありながらたんぱく質が豊富です。体をつくる材料になる栄養がしっかり含まれています。さらに、青魚に多いとされるEPAやDHAといった脂肪酸も含まれており、血液の流れを助ける働きが期待されています。鉄分やビタミンB12も含まれ、寒い季節に不足しがちな栄養を補う食材でもあります。
肝に凝縮されたビタミンA
特に注目したいのが肝に含まれるビタミンAです。ビタミンAは目や皮ふの健康を保つために大切な栄養素です。魚の肝は脂溶性ビタミンを多く蓄える性質があり、カジカも例外ではありません。鍋に溶け込んだ肝は濃厚なうまみを生み出すだけでなく、栄養の面でも価値があります。
冬に脂を蓄える理由
冬のカジカは海水温の低下に合わせて脂を蓄えます。これは体を守るための自然な働きです。その結果、肝の脂質が増し、だしに深いコクが生まれます。寒い海で育ったからこそ生まれる味わいであり、森町の冬の風景と結びついた食文化です。鍋の湯気の向こうに、海の厳しさと恵みの両方が感じられます。
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