イルミネーションはなぜ始まった?光の文化の歴史
冬になると街や公園、観光地を彩るイルミネーション。当たり前のように見られる光の装飾ですが、その始まりには意外な歴史があります。16世紀のドイツでは、宗教改革者マルティン・ルターが星空の美しさを再現するため、モミの木にロウソクを灯したことが起源といわれています。
このページでは「チコちゃんに叱られる!(イルミネーションの謎)(2026年3月13日)」の内容を分かりやすくまとめています。
その後、19世紀にトーマス・エジソンが電球を発明し、電気を使った飾り付けが広まりました。電球をツリーに飾る文化は次第に世界へ広がり、現在のような華やかなイルミネーションへと発展していきました。
イルミネーションをするようになったのはなぜ?光の文化の始まり
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現在では冬の風物詩となっているイルミネーションですが、その起源は「冬の闇を照らす光の文化」にあります。ヨーロッパでは古くから、冬至の時期に火や光を灯して春の訪れを祈る習慣がありました。暗く長い冬の夜を乗り越えるため、人々は火や灯りを希望や再生の象徴として大切にしてきたのです。
キリスト教が広まると、光は「世界を照らす存在」であるイエス・キリストを象徴する意味を持つようになりました。そのためクリスマスの季節には、家や教会に灯りを飾る習慣が広がります。
当時の光源は電気ではなく、暖炉の火やろうそくでした。冬の夜に灯る小さな光は人々の心を温める存在となり、やがてクリスマスの飾りとして光を使う文化が生まれていきました。こうした伝統が、現代のイルミネーション文化の原点といわれています。
クリスマスツリーの始まりはロウソク?16世紀ドイツの飾り付けの起源
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クリスマスツリーに光を飾る文化は、16世紀のドイツに起源があるとされています。ドイツのプロテスタント教会では、モミの木を飾る習慣があり、その枝にろうそくを灯す装飾が行われていました。
この習慣に関する有名な逸話が、宗教改革者マルティン・ルターの話です。ルターはある冬の夜、森を歩いていると、木々の間から見える星空の輝きに感動しました。その美しい光景を家族にも見せたいと思い、モミの木を家に持ち帰り、ろうそくを灯して星の輝きを再現したといわれています。
当時のクリスマスツリーは貴族や裕福な家庭で行われる特別な装飾でした。ろうそくは高価であり、火災の危険もあるため、長時間灯すことはできませんでした。実際にクリスマスツリーの火事は多く発生していたと記録されています。
それでも「木に光を飾る」という発想は人々の心を強く惹きつけ、この文化はドイツからヨーロッパ各地へと広がっていきました。
電球イルミネーションの誕生 エジソンと電気の発明
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19世紀後半になると、照明の歴史を大きく変える発明が登場します。それが白熱電球です。1879年、アメリカの発明家トーマス・エジソンは実用的な白熱電球の開発に成功しました。
それまでの照明はガス灯やろうそくが主流でしたが、これらは火を使うため危険性が高く、煙や匂いの問題もありました。電球は火を使わずに光を生み出すことができるため、安全で明るい新しい照明として注目されました。
しかし当時の人々は電気をよく知らず、「火を使わない光は危険ではないか」と不安に思う人も多かったといわれています。そこでエジソンは、電気の便利さを広く知ってもらうため、研究所や街を電球で照らすデモンストレーションを行いました。
こうした演出が、電球による光の装飾の始まりとなりました。
世界初の電飾ツリーは1882年 エドワード・ジョンソンの実験
電球を使ったクリスマスツリーを初めて飾った人物は、エジソンのビジネスパートナーであるエドワード・H・ジョンソンです。
1882年、ジョンソンはニューヨークの自宅でクリスマスツリーに電球を取り付けました。彼は80個の赤・白・青の電球を手作業で配線し、ツリーをライトアップしました。
このツリーはさらに回転する仕組みになっており、光が順番に点灯する仕掛けもありました。窓の近くに置かれたツリーは通行人からも見え、当時の人々に強い印象を与えたといわれています。
新聞記者がこのツリーを記事にしたことで、電球で飾られたクリスマスツリーは世界に知られるようになりました。現在のイルミネーションの原型は、この1882年の展示から始まったといわれています。
電球を売るための大作戦?エジソンのイルミネーション戦略
実はこの電飾ツリーには、ある目的がありました。それは電球を普及させるための宣伝です。
当時、電気はまだ普及しておらず、多くの家庭ではガス灯やろうそくを使っていました。電球を売るためには、人々に「電気の光は便利で美しい」と感じてもらう必要がありました。
ジョンソンはそのために、クリスマスツリーという人気の装飾に電球を使うことを思いつきました。ツリーに電球を飾ることで、人々は電気の光の美しさを実際に目にすることができました。
この試みは成功し、電球は徐々に広まっていきます。1882年のツリーは、単なるクリスマス装飾ではなく、電気という新しい技術を社会に広めるためのマーケティング戦略でもあったのです。
クリスマス装飾が世界に広がった理由とイルミネーション文化
電球によるクリスマスツリーはすぐに一般家庭に広がったわけではありません。初期の電飾は非常に高価で、設置には電気技師が必要でした。そのため最初は裕福な家庭や公共施設だけが使える特別な装飾でした。
しかし20世紀に入ると電気が普及し、1903年には家庭向けのクリスマスライトが販売されます。さらに1920年代になると、街の商店や公共施設でも電飾が使われるようになりました。
こうしてクリスマスツリーの光は家庭から街へ、そして都市全体へと広がっていきます。
現在ではLED技術の発展により、数十万個もの光を使った巨大なイルミネーションイベントが世界各地で開催されています。日本でも神戸ルミナリエや各地の冬のライトアップイベントなど、冬の観光文化として定着しています。
かつてろうそくから始まった小さな光は、電気技術の発展によって、世界中の人々を魅了する壮大なイルミネーションへと進化していったのです。
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