門倉多仁亜さんの田舎暮らし
2025年4月25日(金)夜8時から放送予定の「おとな時間研究所」(NHK Eテレ)では、料理研究家・門倉多仁亜さんが、鹿児島県鹿屋市で送る田舎暮らしが紹介されます。多くの人が憧れる“スローライフ”とはどういうものなのか。移住から5年経った今、彼女の目に映る日常や食、そして人とのつながりを丁寧に追いかけます。この記事では、放送前にわかっている内容をもとに、番組の見どころや背景を詳しくご紹介します。
移住先は大隅半島の真ん中・鹿児島県鹿屋市
門倉多仁亜さんが移り住んだ鹿児島県鹿屋市は、九州南部・大隅半島の中央部に位置する町です。黒豚やサツマイモ、落花生など農畜産物が豊富で、温暖な気候と自然に囲まれた静かな環境が魅力です。鹿屋市には鉄道は通っていませんが、鹿児島空港からバスで約100分の距離にあり、地方移住先としても注目されています。
門倉さんはこの土地に夫の実家があった縁で新居を建て、東京から夫婦で移住。もともと訪れる機会が多かった場所でしたが、2020年のコロナ禍をきっかけに本格的に移住を決めたとのことです。感染症の流行により東京での料理教室が中止になり、「この状況は長く続くだろう」と判断したことが大きな転機となりました。
自然と共にある食の暮らし
東京では何でも手に入る環境にあった門倉さんですが、鹿屋では手に入る食材が限られているからこその楽しみがあると語っています。地元の野菜、旬の魚介、そして季節の恵みを活かしながら、毎日の食卓を工夫と発見で満たす暮らしがスタートしました。
・道の駅で見つける珍しい地元野菜
・その日の朝に水揚げされた新鮮な魚
・おすそわけでもらう山菜や果物
このような地元食材を使った料理は、ドイツで培った家庭料理の知恵と組み合わさり、ここでしか味わえないレシピとして新たに生まれています。冷蔵庫にあるもので工夫する力や、食材に対する感謝の気持ちが、彼女の料理の軸になっています。
ゆったりとした時間と人とのふれあい
田舎暮らしでもう一つ大切なのが、人とのつながりです。門倉さんは、移住後も積極的に地元の人々との交流を大切にしながら暮らしています。ただ外から来た人としてではなく、「自分もこの地域の一員として何ができるか」を考えながら行動している点が印象的です。
・地元の若者たちの活動を応援
・地域イベントに参加して顔を知ってもらう
・料理教室「Tania’s Kitchen」で地域の食を発信
また、「挨拶からはじまるつながり」を大切にしているという門倉さんの言葉からも、丁寧な暮らしが人をつなげることが伝わってきます。移住してすぐには仲良くなれなかったとしても、時間をかけて築いた関係が心を豊かにすることを実感しているようです。
門倉多仁亜さんのこれまでとこれから
門倉さんは1966年、神戸生まれ。日本人の父とドイツ人の母のもとに育ち、幼少期から日本・ドイツ・アメリカを行き来する国際的な生活を送ってきました。国際基督教大学(ICU)を卒業後は、外資系金融機関で働き、結婚後は夫の留学でロンドンへ。そこで料理学校「ル・コルドン・ブルー」でグランディプロムを取得し、料理の道へと進みました。
帰国後は東京で料理教室を主宰し、ドイツの家庭料理や整理術、暮らしの工夫を発信。著書『ドイツの焼き菓子』『タニアのドイツ式部屋づくり』『365日の気づきノート』なども人気です。料理だけでなく、暮らし全体を整えるスタイルが支持を集めています。
番組では何が描かれる?
今回の「おとな時間研究所」では、門倉さんの田舎暮らしがどのように変化してきたか、日々どんな楽しみを見つけているのか、鹿屋市という土地で育まれる“暮らしの豊かさ”を映像で体感できる内容になる予定です。放送では次のような点に注目が集まるでしょう。
・田舎暮らしを楽しむ工夫と知恵
・移住後の新たな人間関係の築き方
・都市では得られない、日常の小さな幸せ
・地元食材を使った創作料理のアイディア
司会は常盤貴子さんと杉浦友紀アナウンサー。ゲストとして門倉多仁亜さん本人が出演し、実際の暮らしぶりや考え方を直接語る姿が紹介される予定です。
番組を通して見えてくるのは、シンプルで自分らしい暮らしのかたち。忙しさに追われる日常から一歩踏み出して、「どう生きたいか」を問い直すきっかけになるかもしれません。
※このブログ記事は放送前の情報をもとに構成しています。
コメント