筋肉が衰える「サルコペニア」にご用心
2025年6月23日(月)午後5時から放送予定のNHK総合「午後LIVEニュースーン」では、加齢によって気づかないうちに進行する“サルコペニア”をテーマに、最新の研究や日常生活での対策法が紹介される予定です。サルコペニアは見た目では気づきにくく、放置すると転倒や生活習慣病のリスクが高まることから、注目が集まっています。番組では、栄養と運動の両面から予防につなげる方法を取り上げると予告されており、あらゆる世代に役立つ内容となりそうです。
サルコペニアとは?目に見えない“筋肉の減少”
サルコペニアは、加齢や活動不足、栄養の偏りが原因で筋肉量と筋力が低下する状態のことです。ギリシャ語で「筋肉(サルコ)」と「減少(ペニア)」を組み合わせた言葉で、高齢者に多く見られる一方で、若年層でも運動不足や食生活の乱れによって発症することがあります。
外見上は体重も体型も変わらないため、「なんとなく疲れやすい」「立ち上がるのが遅くなった」などの変化があっても見過ごされがちです。見た目だけでは判断できず、気づいたときには進行していることも多いため、早めの予防と対策が求められています。
症状としては、
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筋肉の量が減り、手足が細くなる
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握力が落ちる
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歩く速度が遅くなる
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階段の上り下りがつらくなる
といった日常の動きに影響が出始めます。さらに転倒のリスクが高まり、骨折や要介護状態につながる可能性もあります。
どんな人がなりやすい?一次性と二次性の違い
サルコペニアには大きく分けて二つのタイプがあります。一次性サルコペニアは加齢が主な原因です。年齢とともに筋肉を作る力が自然と落ち、運動量が減ることで発症します。
一方、二次性サルコペニアは、病気や栄養不足、極端な運動不足などが引き金になります。入院やケガなどで身体を動かす機会が減った人、持病による慢性的な体調不良がある人などが該当します。高齢者に限らず、不規則な生活や偏った食事をしている若い世代も注意が必要です。
見た目では気づきにくい理由とセルフチェックの大切さ
サルコペニアの厄介なところは、筋肉が減っていても見た目にあまり変化が出ないことです。脂肪に置き換わっていても、服のサイズが変わらなければ気づきにくく、特に「隠れサルコペニア肥満」状態では、発見が遅れてしまいます。
症状が進んでからようやく気づくケースも多いため、日常生活の中で「なんとなく動きが鈍い」と感じたらチェックしてみることが大切です。
自分でできるチェック法には、
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ふくらはぎを両手の指で囲んで隙間があるか確認する指輪っかテスト
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椅子から手を使わず立ち上がれるか試すチェアテスト
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普段の歩く速度が明らかに遅くなっていないか観察する
といった方法があります。
サルコペニアを防ぐには?基本は「食事+運動」
番組では、サルコペニアの予防には「食事と運動をセットで行うこと」が重要だと紹介される予定です。どちらか一方だけでは不十分で、栄養と筋肉の刺激をバランスよく取り入れることがポイントとなります。
特に必要とされているのが、タンパク質の十分な摂取です。筋肉のもとになるアミノ酸を体に届けるために、体重1kgあたり1.0~1.2gのタンパク質が目安とされ、60kgの人なら60~72gの摂取が推奨されます。
おすすめの食材には、
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鶏むね肉やサバなどの魚類
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卵、豆腐、納豆、牛乳、チーズなどの大豆・乳製品
があります。また、1日3食にわけて1回あたり20~30g程度を摂るのが理想的で、運動後30分以内に摂取すると筋肉の合成効果が高まるとされています。
自宅でできる簡単な運動メニュー
番組では特別な器具がなくてもできる、自宅で取り入れられる簡単な筋トレも紹介される予定です。以下のような内容が期待されています。
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椅子スクワット:椅子に座る・立ち上がる動作を10回繰り返す
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かかと上げ運動:つま先立ちをゆっくり繰り返しふくらはぎを鍛える
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片足立ち:バランスをとって片足で30秒キープ
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壁プッシュアップ:壁に手をついて腕立て伏せのような動作を5〜10回行う
これらは1日5分程度でも続けることで効果が期待できるとされ、週2〜3回の実践が理想的です。
サルコペニアを放っておくとどうなるのか
筋肉が減ったままにしておくと、歩く・立ち上がるといった基本動作が徐々に困難になり、転倒や骨折の危険性が高まります。また、動けなくなることで外出の機会が減り、孤立や気力の低下にもつながる可能性があります。
さらに、筋肉の減少は糖代謝にも影響を与えるため、糖尿病や高血圧といった生活習慣病のリスクも上昇します。だからこそ、「年齢のせいだから仕方ない」と諦めず、今から予防のための行動を始めることが大切です。
今回の放送で紹介される予定の内容
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サルコペニアの定義と早期発見の重要性
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体型に変化がなくても進行する理由
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日常でできるセルフチェック方法
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筋肉を維持するための食事ポイントとタンパク質量
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自宅でできるシンプルな筋トレメニュー
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専門家によるアドバイスと改善事例
番組では、すぐに実践できる具体的なアクションが多数紹介される見込みです。高齢者だけでなく、すべての世代にとって「筋肉を守る」ことの重要性を再確認できる放送になりそうです。ご家族での視聴にもおすすめです。
放送後、内容が明らかになり次第、さらに詳しい情報を追加でご紹介します。
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