平均年齢80歳!“BaBaピザ”の笑顔と挑戦に密着
2025年7月31日に放送された「午後LIVE ニュースーン」では、千葉県山武市で営業している話題のピザ店「BaBaピザ」が特集されました。お店を切り盛りするのは、なんと平均年齢80歳の6人の女性たち。ただの話題づくりではなく、ピザの味も本格的で、地元の野菜や新鮮な魚介を使ったこだわりの一品が人気を集めています。この記事では、彼女たちの挑戦と、店づくりに込められた思いをご紹介します。
九十九里浜の近くで生まれた“ババピザ”のはじまり
BaBaピザがあるのは、九十九里浜から車で5分ほどの場所。お昼どきには地元客や観光客で満席になるほどの人気店です。この店を立ち上げたのは87歳の橋本京子さん。彼女が69歳のとき、くも膜下出血で生死をさまよったことがすべての始まりでした。
退院後、「体を動かしたい」と始めたグラウンドゴルフを通じて仲間が集まり、得意だった料理でピザを振る舞うように。寄付で手作りのピザ釜を設置し、自分たちが楽しむために始めたピザ作りがいつしか評判を呼びました。やがて「お店を出してみよう」という思いに至り、全員で資金を出し合い開店に至ったのです。
それぞれが役割をもつ“ババチーム”の連携
このお店では、75歳から88歳の6人が分担しながら連携プレーでピザを完成させています。生地を粉から作るのは79歳の土屋美恵子さん、その生地をのばすのは76歳の高宮孝子さん。トッピング担当は75歳の土屋やす江さんと88歳の小林トキさん。ピザを焼くのはリーダーである橋本京子さん。そして、接客を担当するのが78歳の秋葉松江さんです。
営業時間は週末の3日間、1日4時間だけですが、繁忙期には1日で100枚以上のピザが売れることもあるという人気ぶり。最初の2年間は利益が出なかったそうですが、徐々に口コミが広がり、今では全国からお客さんが訪れるようになりました。
畑と海から届くこだわりの食材たち
“ババピザ”の魅力の一つは、食材への並々ならぬこだわり。お店の前にある小さな畑では7種類の無農薬野菜を育てています。ピザに使う野菜は毎朝そこで収穫し、使わない分は訪れた人に無料で提供しているという温かさも魅力の一つです。
この日のピザには地元・九十九里浜でとれたばかりのはまぐりが使われていました。漁師である松江さんの夫・敏勝さんがその日の朝にとってきたもの。まさに“地産地消”の究極形です。
京子さんの信念「思えばかなう」
店のリーダー・橋本京子さんは、39歳のときに夫を膵臓がんで亡くし、女手ひとつで3人の子どもを育てました。そのために調理師免許を取得し、ずっと前向きに生きてきた方です。彼女の信条は「思えばかなう」。ネガティブな言葉は使わず、何事も前向きに考える姿勢が、仲間たちにも勇気を与えているのです。
また、店を始める前には市のボランティア活動も積極的に行っており、その活動が評価されて市の施設を無料で使わせてもらえることになったという背景も紹介されました。
今では月7万円の収入も
ピザ店の経営は、3年目からようやく黒字に転じ、今では1人あたり月7万円ほどの収入が得られるまでになったそうです。このお金はみんなでお花見に行ったり、温泉旅行に使ったりと、人生を楽しむための資金になっています。
お金のためではなく、「楽しいからやる」「元気でいられるからやる」という思いが、ババたちのエネルギーの源。店を訪れる人たちは、ピザだけでなく、その生き方や笑顔に元気をもらいに来ているのです。
まとめ:年齢を重ねても、挑戦は遅くない
BaBaピザの6人が見せてくれたのは、「年齢に関係なく、何かを始めることに遅すぎることはない」というメッセージでした。69歳からの挑戦が、今では人々の心を動かし、地域の名物にもなっています。
これから山武市を訪れる機会があれば、ぜひ“BaBaピザ”に立ち寄って、彼女たちのピザと笑顔に会ってみてください。きっと心まで温かくなる時間になるはずです。
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