NHK【スポーツ×ヒューマン】大貫海斗 パルクール挑戦！クアッド・フル・ツイスト成功までの道 2025年8月18日放送

「走る、飛ぶ “最高の自分”へ〜パルクール・大貫海斗〜」

2025年8月18日に放送されたNHK総合「スポーツ×ヒューマン」は、パルクールのトップアスリート大貫海斗さんを特集しました。街を駆け抜け、壁を越え、空中を舞うパルクールは、若い世代を中心に爆発的に広がっている新しいスポーツです。今回の放送では、大貫選手が挑戦する新技「クアッド・フル・ツイスト」の裏側や、競技だけでなくモデル活動や教育活動に取り組む姿も紹介されました。この記事では、番組の内容を整理しつつ、パルクールの魅力や大貫選手の挑戦を分かりやすくまとめます。

パルクールとの出会いと成長

大貫海斗さんがパルクールに出会ったのは中学生の頃。きっかけは、日本のパルクール界のパイオニアZENのパフォーマンスでした。その姿に魅了され、自らも練習を始めます。やがてプロを目指す決意を固め、日本ではまだ珍しいパルクール専用ジムで日々トレーニングを積み重ねていきました。10年ほどの間にパルクールは世界的に広まり、大貫選手はフリースタイル部門で一気に頭角を現しました。彼が重視しているのは「自分だけのフロー（流れ）」を作ること。数ある技を組み合わせ、自分らしい動きを追求しています。

苦い経験と徹底した準備

パルクールは走る・跳ぶ・回転するなど体全体を使う競技で、一つのミスが大きな失敗につながります。大貫選手は過去の大会で、手汗や足汗によって滑り、思うように演技できなかった苦い経験を持っています。その経験から、練習前や本番前には入念に汗対策を行うことを徹底。細かい準備の積み重ねが、難易度の高い技を成功させる支えになっています。

日本選手権への挑戦 新技「クアッド・フル・ツイスト」

大貫選手が今取り組んでいるのが、宙返り4回ひねり＝クアッド・フル・ツイストという超高難度の技です。砂浜や専用ジムで繰り返し練習を重ね、体に感覚を刻み込んでいきました。大会前には東京・有明の会場を訪れ、設置される台の高さや形を確認。緻密な下見を行いましたが、実際には技を出すのは難しいと判断せざるを得ませんでした。

本番の試練とその後の逆転劇

日本選手権本番。大貫選手は練習通りに挑みますが、手汗によって途中で滑ってしまい落下。最後まで演技をやりきれず、悔しい結果となりました。試合後、「絶対来年勝つ」と語った表情には、すでに次を見据える強い意志がありました。
その翌日からすぐに練習を再開し、「うっぷんを晴らしてやろう」という気持ちで取り組みます。わずか2週間後の大会で、大貫選手はついに「クアッド・フル・ツイスト」を成功させました。失敗から立ち上がり、短期間で結果を出す姿は、観ている人に大きな感動を与えました。

パルクールが広げる新しい可能性

大貫選手はパルクールを通じて自分の世界を広げています。ファッションに関心を持ち、モデルとして活動する一方で、小学校を訪れパルクールの楽しさを伝える活動も行っています。子どもたちに「挑戦することの大切さ」を伝える姿勢は、スポーツを超えた社会的な役割を果たしていると言えます。

まとめ

今回の「スポーツ×ヒューマン」では、パルクールの大貫海斗選手が挑戦する姿と、その裏にある努力や信念が描かれました。技術的な挑戦である「クアッド・フル・ツイスト」だけでなく、モデル活動や教育活動といった幅広い挑戦も紹介され、スポーツが持つ可能性を強く感じる内容でした。
失敗を恐れず挑戦を続ける姿勢は、多くの人にとって勇気を与えてくれるものです。パルクールがさらに広がり、大貫選手の挑戦が未来の子どもたちに新しい道を示してくれることを期待したいと思います。