激突メシあがれ〜自作グルメ頂上決戦〜 オムライス回
2025年9月3日、NHK総合で放送された「激突メシあがれ〜自作グルメ頂上決戦〜」のテーマは、多くの人に愛され続ける定番料理オムライスでした。卵のふわとろ食感とケチャップライスの組み合わせは誰もが知る味ですが、この日の番組では3人のアマチュア料理人が、これまでにない工夫を凝らして「新しいハーモニー」を目指しました。
オープニングでは「ハッピ〜♪ オムライス」という明るい曲にのせて登場し、スタジオ全体が一気に華やいだ雰囲気に包まれました。挑戦するのは、日常の中でオムライスを特別な一皿にしようと努力を重ねてきた3人。それぞれが違う背景と経験を持ち込み、番組は視聴者に「オムライスはまだまだ進化できる」と感じさせる内容でした。
個性豊かな挑戦者たち
今回登場した挑戦者は以下の3人。それぞれの人生や思いがオムライスに込められていました。
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田村ゆいかさん(27歳・助産師)
オムライス屋さんでのアルバイトをきっかけに料理の魅力に目覚め、これまでに8000個ものオムライスを試作。医療従事者としての経験から「食で人を元気にしたい」という思いが強く、産後の女性を励ます一皿を完成させました。 -
高木龍さん(30歳・酪農コンサルタント)
牧場や乳製品に携わる仕事の傍ら、料理好きが高じて100種類以上のオムライスレシピを考案。フレンチ風や韓国風など国際色豊かな発想を持ち、今回も独創的な挑戦を披露しました。 -
松下敏章さん(47歳・精密部品メーカー勤務)
普段は工場で働きながら、家庭での食事に工夫を凝らす“節約レシピの達人”。料理のテーマは「家族愛」。無駄を省きながらも、家族の笑顔が広がるような温かみのあるオムライスを考案しました。
ルールは試作期間1か月、食材費は1皿1000円以下という厳しい条件。その中でいかにオリジナリティを出すかが勝負どころとなりました。
田村ゆいかの挑戦「ハーブのある暮らし とびきりのオムライス」
田村さんの作品は、助産師としての経験を反映した一皿。食べた人が心も体も元気になれるよう、栄養バランスと香りの工夫が光ります。
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ライスには玄米と麦を使用し、食物繊維が豊富。ハーブを加えることで香り高い仕上がりに。
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ふわふわでとろけるオムレツは、コンソメで味付けし、軽やかで上品な味わい。
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ソースは2種類。濃厚なクリームチーズ入りホワイトソースと、斬新な甘酢らっきょうのレモンソース。後者は酸味と甘みが融合し、食べ進めるごとに新しい驚きを感じさせました。
審査員からは「味変が素晴らしい」「プロ級のオムレツ技術」と絶賛される一方、「ハーブの量がやや多い」との指摘もありましたが、それも改良次第で大きな可能性を秘めています。
松下敏章の挑戦「空と岬のオムライス」
松下さんの一皿は「家族愛」をテーマにした心温まるオムライス。
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ホワイトソースにはエビとタイの出汁を使用し、海の香りとコクをプラス。
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ライスの上にはふんわりとしたメレンゲをトッピング。雲のような見た目は「秋空に浮かぶ雲」を表現しており、食感のアクセントにもなりました。
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仕上がりは南国の岬をイメージ。見た目も華やかで、家族で楽しめる温かさが伝わってきました。
節約を大切にしつつも、手間を惜しまない工夫で、家庭でも真似できる要素が多くありました。
高木龍の挑戦「オム・クレーム・ドゥ・コチュ」
高木さんが生み出したのは、韓国料理の要素を取り入れた斬新なオムライス。
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ベースは具だくさんのビビンバライス。色鮮やかな野菜と香ばしい牛肉がたっぷり。
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ソースにはコチュジャンのクリームソースを採用。甘辛さの中にクリーミーさがあり、日本のオムライスとはひと味違う深い味わい。
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仕上げに焦がしにんにくのラー油を垂らし、香りのアクセントをプラス。
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食べ方もユニークで、韓国のりで包んで食べるスタイルを提案しました。
審査員も「新しい食べ方として面白い」と注目。ただ、独創的すぎて伝統的なオムライスの枠を超えた印象も与えました。
シェフ直伝!ふわとろオムレツの秘訣
審査の合間には、幸村元吉シェフが「ふわとろオムレツ」のコツを披露。家庭でも試せる実用的なポイントが紹介されました。
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バターが泡立った瞬間に卵を入れること
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余熱を使って火を通しすぎないこと
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ヘラで形を整えると美しい仕上がりになる
この解説は、多くの視聴者が「明日やってみよう」と感じたはずです。
勝者の発表
栄えある優勝に輝いたのは、田村ゆいかさんの「ハーブのある暮らし とびきりのオムライス」。
決め手となったのは、甘酢らっきょうとレモンソースが織りなす爽やかな味のハーモニー。健康的でありながら驚きのある工夫が、審査員の心をつかみました。
材料と作り方(田村ゆいかのオムライス)
材料(1人分)
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卵 2個
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ごはん(玄米・麦入り) 1膳分
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バジル・パセリなどのハーブ 適量
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クリームチーズ 大さじ2
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ホワイトソース 1/2カップ
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甘酢らっきょう 2粒
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レモン汁 小さじ1
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コンソメ 小さじ1/2
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バター 10g
作り方
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ごはんに刻んだハーブを混ぜ、香り豊かなライスを作る。
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フライパンでバターを溶かし、泡立ったら溶き卵を流し込み、余熱でふわとろに仕上げる。
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玄米入りライスにオムレツをのせる。
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ホワイトソースにクリームチーズを加え、濃厚なソースを作る。
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刻んだらっきょうとレモン汁を混ぜ、爽やかな味変ソースを用意。
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仕上げに2種類のソースをかけて完成。
今回の放送は、オムライスという身近な料理が、作り手の思いや工夫によって無限の可能性を秘めていることを教えてくれるものでした。家庭でも少しの工夫で新しい味わいを楽しめることが伝わり、多くの人が挑戦してみたくなる内容でした。
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