北陸の魅力を再発見!坂口涼太郎が巡る加賀温泉郷のときめき旅
朝のひとときに癒しを届けるNHK『あさイチ』(2025年10月23日放送)では、俳優の坂口涼太郎さんが北陸の名湯・加賀温泉郷を旅しました。自然と伝統が息づく街で、スイーツから伝統工芸、そして温泉文化まで、まるで時間がゆっくり流れるようなときめきの旅。この記事では、放送内容をたっぷりと紹介します。さらに番組内の特集「住まい問題」「クラシックフェス」「カルボナーラ炊き込みご飯」まで、見逃せない話題をまとめました。
マンション高騰の裏で起きる“リースバック”トラブル
番組冒頭では、近年増えているリースバック契約のトラブルを取り上げました。リースバックとは、自宅をいったん業者に売却したあとも家賃を支払って住み続けられる仕組み。一見便利に見えますが、実際には契約の内容を十分に理解しないままサインしてしまうケースが増えています。
都内では新築・中古マンションの価格が1億円を超えることも珍しくなく、資金繰りや老後資金のために自宅を現金化しようとする高齢者が増えています。その一方で、こうした需要に目をつけた悪質な業者によるトラブルも後を絶ちません。
42歳の大島さん(仮名)が語ったのは、祖母が業者の勧誘でリースバック契約を結んでしまったという実例です。最初は断っていたものの、夜間訪問や繰り返しの勧誘により「安心な制度です」「手続きは簡単ですよ」と強く説得され、最終的に契約してしまいました。しかし、契約内容には業者指定の別業者への転売を認める条項が含まれており、後日契約破棄を申し出ると違約金を請求されたといいます。
東京都消費生活総合センターによると、リースバックに関する相談は70代以上が全体の7割を占め、2023年度から急増。中でも「売却価格が市場より極端に低い」「契約を解除できない」「住み続けられると思っていたのに退去を迫られた」など深刻な内容が多く寄せられています。
専門家は「契約を結ぶ前に、必ず定期建物賃貸借契約かどうかを確認してほしい」と強調。定期契約の場合、契約満了後に自動的に退去が必要になることもあるため注意が必要です。さらに、家の評価額を自分で把握していない人ほど被害に遭いやすい傾向があります。
番組では、「契約書の内容をその場で判断せず、家族や専門機関に相談することが大切」として、困ったときは消費者ホットライン(188)に連絡するよう呼びかけました。こうした相談窓口では、法的なサポートのほか、トラブル事例や適切な対応策を紹介してもらうこともできます。
リースバックは本来、資金繰りに困った人を助ける制度ですが、必要のない人にまで契約を迫るケースが増えています。高齢者の暮らしを守るためにも、正しい知識と冷静な判断が欠かせません。
坂口涼太郎が感動!加賀温泉郷の“美と癒し”
旅の舞台は、北陸新幹線の延伸で注目を集めている石川県加賀市。古くから“湯の国加賀”として知られ、山代温泉、山中温泉、片山津温泉の三つの名湯からなる加賀温泉郷は、全国から多くの観光客が訪れる人気のエリアです。今回の旅では、俳優の坂口涼太郎さんがその魅力を体感しながら、伝統と新しさが調和する街の姿を紹介しました。
最初に訪れたのは、山代温泉の古総湯。明治時代の姿を忠実に再現した建物で、格子窓から差し込む光が湯船に反射し、ステンドグラスがゆらめくように映り込む幻想的な空間が広がります。坂口さんは湯に浸かりながら、「まるで時間が止まったみたい」と感嘆していました。湯上がりには、地元の名物『温玉ソフト』を味わい、とろける温泉たまごに特製しょうゆをかけた甘じょっぱい味わいに思わず笑顔。「スイーツなのに和の風情を感じる」とコメントしていました。
続いて坂口さんが訪れたのは、自然豊かな渓谷に囲まれた山中温泉。ここでは、加賀棒茶ロールケーキや、遊び心あふれる季節の干菓子が紹介されました。干菓子には、縁起の良い言葉が書かれた小さなお札が添えられており、このお札は、かつて店を継ぐ娘に父が贈ったことがきっかけで生まれたもの。そんな家族の思いが受け継がれていることに、スタジオの出演者も心を打たれていました。
街の青果店では、地元産の野菜や果物を使ったジュースが人気。栄養だけでなく“気分を上げる”など、心と体にやさしいコンセプトのドリンクが揃い、地元の人々にも観光客にも愛されています。坂口さんは「どの味も優しくて、作る人の気持ちが伝わってくる」と語り、加賀の“手しごと”の温もりを実感していました。
また、放送では能登半島地震の影響についても触れられました。地震後、加賀市は約2000人の避難者を受け入れ、地域全体で支え合う姿勢を貫いてきました。観光業も一時は打撃を受けましたが、北陸新幹線の延伸効果もあり、少しずつ観光客が戻り始めています。
坂口さんが見つめたのは、ただの観光地ではなく、人の思いやりが息づく街としての加賀。湯けむりの向こうに見えるのは、復興への希望と、伝統を未来へつなぐ人々の力でした。スタジオでも「おもてなしの心が伝わる」「また訪れたくなる場所」との声が上がり、温泉と人の温かさが一体となった加賀の魅力が存分に伝わる内容でした。
地酒×伝統工芸の新スポット!日本酒バーへ
坂口涼太郎さんが足を運んだのは、山中温泉の路地裏にひっそりと佇む日本酒バー。外観は落ち着いた木のぬくもりが感じられる造りで、暖簾をくぐるとふんわりとした酒の香りが漂います。店内には、温泉街の情緒に溶け込むような静かな音楽が流れ、旅人が一息つける空間が広がっていました。
店主の下木雄介さんは、全国の酒蔵を巡ってきた利き酒師。彼が大切にしているのは、“味だけでなく器でも日本酒を楽しむこと”。カウンターに並ぶのは、地元の九谷焼や山中漆器など、石川を代表する伝統工芸の器たち。客が訪れるたびにおちょこが違う器で出されるという粋な演出が人気で、「今日はどんな器が出てくるのだろう」と楽しみに訪れる常連客も多いそうです。坂口さんも実際におちょこを手に取り、「器によって味わい方まで変わりますね」と感心していました。
バーでは、石川の地酒を中心に全国の銘酒を提供。中でも人気は、加賀市の酒蔵でつくられるフルーティーな純米吟醸や、しっかりとした旨みを持つ山廃仕込みの日本酒。下木さんは「日本酒はおいしいだけじゃなく、楽しいものなんです」と語り、その笑顔から日本酒文化への深い愛情が伝わってきました。
また、番組では能登半島地震の被災地・輪島市で奮闘する金七聖子さんの取り組みも紹介。彼女は若女将として、被災した酒蔵の跡地にトレーラーハウスの酒蔵を立ち上げ、県内外の蔵元と協力して新たな一歩を踏み出しています。現地では、復興を願う人々が集い、地元の酒を味わいながら語り合う温かな場となっており、「お酒を通じて地域に笑顔を取り戻したい」という思いが込められています。
坂口さんはその映像を見ながら、「こういう場所こそ、行って応援したいですね。絶対行ったほうがいい」と真剣な表情で話しました。被災地の復興を支える人々の姿、そして文化の力が持つ希望――。日本酒を通して描かれた北陸の新しい物語は、見る人の心にも深く響くものでした。
山中温泉の木地職人が魅せる“数秒の神業”
山中温泉は、古くから“木地(きじ)の町”として知られ、全国でも屈指の木工の聖地です。坂口涼太郎さんが訪れたのは、伝統工芸の技を受け継ぐ人材を育てる拠点、石川県立挽物轆轤技術研修所(いしかわけんりつひきものろくろぎじゅつけんしゅうしょ)。ここでは、古来から続く挽物(ひきもの)の技術を学び、日常に生きる美しい木の器づくりを追求しています。
坂口さんの前で技を披露したのは、ベテラン木地師の中嶋虎男さん。ろくろの前に立った中嶋さんが、一本の木をわずか数秒で削り出し、滑らかな曲線を描くその姿はまさに職人の真骨頂でした。目にも留まらぬ速さで生まれる木の器に、坂口さんは「息をするように削っている」と驚きの声を上げていました。木の表情や手ざわりを見極めながら、無駄のない動きで形を整えていく光景には、長年の経験と感覚の積み重ねが感じられます。
研修所では現在19人の若手職人が修行中で、そのうち7割が県外から移住した女性というのも特徴です。異業種から転身した人も多く、IT企業やデザイン会社からこの世界に飛び込んだという人も。伝統の技が新しい世代の手によって磨かれ、「木と生きる文化」が今も息づいています。講師陣による丁寧な指導のもと、木材の扱い方からデザイン、仕上げの技法までを一から学ぶことができ、卒業後には自ら工房を開く人も増えているそうです。
坂口さんも実際にろくろに挑戦。木片に刃を当てた瞬間、ふわっと木の香りが広がり、少しずつ器の形が現れていく様子に目を輝かせていました。完成した作品は後日、職人によって漆(うるし)が塗られ、艶やかに仕上げられてスタジオに登場。坂口さんはその器を手に取りながら、「工芸って楽しいですよね。手で作るものって、温かいです」と笑顔を見せていました。
この日、坂口さんが見たのは、伝統をただ守るだけでなく、未来へと進化させる人々の姿。山中温泉の木地文化は、静かに、しかし確実に次の世代へ受け継がれています。
小松市は“ものづくりの聖地”!巨大重機と鉄職人の町
加賀市の隣に位置する小松市は、“ものづくりのまち”として全国的にも知られています。古くから機械産業や金属加工、繊維産業が盛んで、職人の技術と創造力が息づく地域です。今回の放送では、その象徴的な場所として小松駅前の巨大モニュメントが紹介されました。
駅前に設置されたのは、実際に稼働していたダンプトラックと油圧ショベル。どちらも高さ7.3メートルにもなる迫力の展示物で、訪れた人が運転席に座って記念撮影できるスポットとして人気を集めています。特に子ども連れの家族や鉄道ファン、機械好きの人たちにとっては、まさに“動く博物館”のような存在です。
小松市を代表するのは、世界的な建設機械メーカーコマツ(KOMATSU)。この巨大重機も、その企業文化を象徴するものとして設置されており、地域の人々の誇りとなっています。小松駅周辺では、こうした産業観光をテーマにした施設見学や体験イベントも数多く行われており、「見て・触れて・学べる」まちづくりが進んでいます。
番組では、地域を支える若き職人として、鉄職人の酢馬慶太さんが登場しました。酢馬さんは、鉄を高温で切り抜く“溶断技術”を使い、文字や模様を繊細に表現する独自のスタイルで注目を集めています。彼が制作する鉄のフライパンは、美しさと実用性を兼ね備えた逸品で、熱伝導がよく、食材が香ばしく焼けると評判です。坂口涼太郎さんもその仕上がりの美しさに「職人技の温かみがある」と感心していました。
さらに紹介されたのは、小松市のシルク工場で生まれた高級織物。細やかな織りの技術を活かして製作された『鬼滅の刃コラボジャケット』は、価格が約30万円という高級品ながら、その精緻なデザインと上質な光沢で人気を呼んでいます。スタジオでは、このシルクが東京オリンピックの公式スカーフにも採用されたと紹介され、伝統と最先端技術の融合に驚きの声が上がりました。
放送の最後には、ゲストのダンディ坂野さんが「母の地元が小松なんです」と語り、会場がほっこりとした雰囲気に包まれました。小松の町が生んだものづくりの精神と、人々の温かさ――それが今も変わらず息づいていることを感じさせるエピソードでした。
“住まい難民”を救う新制度「居住サポート住宅」
番組の後半では、高齢者や単身者の住宅問題が取り上げられました。年齢を重ねると、家を借りたくても「高齢者だから」「一人暮らしだから」といった理由で断られるケースが多く、深刻な社会課題になっています。そこで注目されているのが、行政と民間が連携して取り組む居住サポート住宅制度です。
神奈川県神奈川区にある居住サポート住宅では、築年数の古いアパートを高齢者にも安心して暮らせるようにリノベーション。室内の段差をすべてなくし、床材はクッション性があり滑りにくい素材に変更されています。浴室の段差も解消され、転倒防止のための手すりも設置。デザイン性と安全性の両立が図られた住まいに生まれ変わりました。
この物件を所有する平川健司さんは、「以前は高齢の入居者を受け入れるのが不安でしたが、居住支援法人のサポートを受けることで安心して貸せるようになった」と語っていました。入居者が万が一亡くなった際の家財整理や、緊急時の対応などを法人が支援してくれるため、大家側のリスクを減らせる仕組みになっています。
現在、全国で1064の居住支援法人が活動しており、住宅探しや見守り、生活支援などを行っています。東京都町田市では、鯨井孝行さんが代表を務める法人が、高齢男性の入居をサポート。孤立しがちな高齢者と大家をつなぐ“橋渡し役”を担っています。実際、町田市の法人では2024年度に237件の入居相談が寄せられ、その多くが「年齢を理由に入居を断られた」という内容でした。
一方で、こうした支援法人の約半数が赤字経営という現実も伝えられました。運営の多くが寄付や補助金に頼っており、事業を継続するための安定した財源の確保が課題になっています。それでも、多くの関係者が「高齢者の住まいを守ることは社会全体の責任」と考え、地域で支え合う取り組みを続けています。
番組では最後に、「大家も入居者も安心できる仕組みがこれからの日本社会に必要不可欠だ」とまとめられました。高齢者が安心して暮らせる家を見つけ、地域とつながりを持ちながら生きていく。そのための仕組みづくりが、静かに、しかし確実に広がり始めています。
渋谷で開催『LIVE!NHK Classic Fes.2025』
渋谷スクランブル交差点にクラシック音楽が響く。
フェスでは山中惇史さんと上野耕平さんが共演し、『カルメン・ファンタジー』を披露。アニメ『青のオーケストラ』ともコラボし、若者にもクラシックの魅力を広げています。26日まで開催。
みんな!ゴハンだよ「カルボナーラ炊き込みご飯」
料理コーナーでは、カルボナーラ炊き込みご飯とほうれんそうとトマトのスープを紹介。
米に鶏もも肉・玉ねぎ・しいたけ・むき栗を加えて炊き上げ、仕上げに卵・生クリーム・チーズを混ぜることで濃厚な味わいに。
試食した坂口さんは「ご飯のテクスチャすごい!」と感動していました。
まとめ
この記事のポイントは以下の通りです。
・坂口涼太郎が旅した加賀温泉郷で伝統と癒しの魅力を発見
・リースバックや高齢者住宅問題など、暮らしに密着したテーマも紹介
・クラシックフェスや絶品レシピなど、文化と食の話題も満載
北陸の自然と人の温かさ、そして“住まい”や“生き方”の新しい形を感じられる回でした。旅や住まい、伝統文化に興味がある人は見逃せない内容です。
ソース:
NHK あさイチ 公式サイト
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