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NHK【ドキュメント72時間】冬の長野 峠の水くみ場で|和田峠の湧き水が“なぜ人気”なのか徹底解剖|黒耀の水の超軟水の魅力と名水広場アクセス・冬の採水ルート体験談【2026年1月30日】

ドキュメント72時間
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冬の長野・峠に湧く“黒耀の水”がつなぐ物語

氷点下の長野県長和町、静かな山あいに佇む水くみ場。凍える空気の中でも、湧き出す黒耀の水を求めて、人々が車を走らせてやって来ます。
祖父と孫、移住者、出張料理人、和菓子職人、そして仕事へ向かう建設作業員。それぞれの人生が、透明な一滴の前でそっと交わっていきます。

このページでは『ドキュメント72時間 冬の長野 峠の水くみ場で(2026年1月30日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。

冬の長野・和田峠「黒耀の水」と72時間

2026年1月30日放送のドキュメント72時間冬の長野 峠の水くみ場で」の舞台は、長野県長和町・和田地区の山あいにある水くみ場です。標高はおよそ1300m、山道をぐんぐん登った先に突然ひらける広場に、蛇口がずらりと並んでいます。ここは「黒耀の水 名水広場」と呼ばれ、黒耀石の岩盤でろ過された湧き水が絶え間なくあふれ出ています。

この湧き水は「黒耀の水」と名付けられた超軟水で、硬度は17度ほど。一般的な水道水よりもミネラル分が少なく、口当たりはとてもまろやか。痛みにくい水としても知られ、遠くからポリタンクを山ほど積んで汲みに来る人も多い名水です。

番組では、12月中旬の3日間(13日〜15日)にわたり、この黒耀の水の水くみ場にカメラを据えました。気温マイナス5℃。雪やあられが叩きつける日も、氷点下の暗い夜明け前も、蛇口の前には、次々と車が止まり、人が現れます。なぜ、ここまでして水を求めるのか。72時間のあいだに現れたのは、家族の歴史を背負った人、人生の転機の中にいる人、遠いふるさとを思い出したい人たちでした。

場所は長野県小県郡長和町和田男女倉にある和田峠の採水スポット。新和田トンネル長和側出口のすぐ近くに整備された名水広場で、駐車場や屋根付きの採水場もあり、トラックも停められる広さがあります。

氷点下の水くみ場に集う家族と移住者たち

12月13日。初日の朝、マイナス5℃の水くみ場にやって来たのは、祖父と孫の2人でした。2人は長野県長和町にある実家に月に一度帰ってきて、この水をくむのが習慣になっています。共働きの両親に代わって、自分の面倒を見てくれた祖父。そのお礼のように、今は一緒にポリタンクを運び、冷たい蛇口を握ります。ここは2人にとって、家族の歴史を確かめる場所のように映ります。

同じ日、1時間かけて車でやって来た2人組の男性もいました。ご近所同士で、1人はもともと東京出身。妻と別れ、長野県に移住してきたばかりの頃、もう1人の男性から水や野菜のお裾分けをもらううちに距離が縮まり、やがて一緒に水くみに行くほどの仲に。移住者と地元の人をつないでいるのも、この水くみ場です。

奈良県から来た男性は、実家の片付けのために久しぶりにこの地域を訪れ、そのついでに立ち寄りました。東京で暮らしながらも、ここでくんだ水を飲むと長野県長和町のふるさとを思い出せると言います。遠く離れた土地で暮らす人にとって、ペットボトルに詰めた黒耀の水は、持ち歩ける“ふるさとのかけら”になっています。

夜になると、ヘッドライトが雪煙を照らす中、トラックが水くみ場に滑り込んできます。やって来たのは、トラックドライバーの父と20歳の娘。父に憧れ、同じ仕事に就きたいと考えている娘は、冬の峠道にも当たり前のように付き添います。2人でタンクを運びながら、将来の話をぽつぽつ交わす。その舞台になっているのも、この水くみ場でした。

名水が支える仕事と人生の転機

同じ12月13日、カメラは、少し変わった利用者にも出会います。水くみ場に大きなタンクを並べていた男性は、チョウザメの養殖をしていて、この水でキャビア作りに挑戦していると言います。ミネラル分が少なく癖のない超軟水だからこそ、魚のストレスを抑え、繊細な味わいのキャビアを育てられるのではないか――そんな仮説のもとで、峠の水が、世界に誇れる新しい特産品づくりに使われていました。

14日。雨が降る中、20kgタンクを10個、30分以上かけて車に積み込む夫婦もいます。これはもう生活の一部で、長野の方言で「ずぐだせ(手間ひまを惜しまないで頑張ること)」の精神そのもの。水道水を使えば楽なのに、あえて峠まで通い続けるのは、「家族においしい水を飲ませたい」という思いがあるからです。

この日、1人でやってきた男性は、客の自宅に出向いて料理を作る出張料理人。良い料理を作るには、まずが良くなければいけないと考え、空気も水もきれいな長野県長和町周辺に移住してきました。子どもの頃から喘息がひどかった経験があり、自分の子どもには、少しでも環境のいい場所で暮らしてほしい――その願いの行き着いた先が、この峠の水くみ場だったと語ります。

さらに別の日には、和田地区出身の男性が1人で水をくんでいました。いったん地元を離れて会社員になったものの、ノルマに追われる生活に疲れ、地元で農業を始めた人です。水をくんでいる間だけは「余計なことを考えずに済む」と笑います。山の静けさと水音に包まれる時間が、心をリセットする儀式になっていました。

最終日の早朝、暗いうちから現れたのは、建設業の男性2人組。彼らはリニア中央新幹線の工事に携わっています。巨大プロジェクトの現場へ向かう前に、峠の水をタンクに詰めるのが毎朝のルーティン。最先端のインフラを支える現場の人たちもまた、仕事の合間に、この素朴な水くみ場に立ち寄っているのが印象的です。

黒耀の水と山あいの食文化

水くみ場のすぐ近くには、週末だけひっそりと暖簾がかかるラーメン店があります。それが、地元で愛される「男女倉ラーメン 山いち」。黒耀の水でとったスープと自家製麺を使ったラーメンを出す店で、店主は「現代の名工」に選ばれた経歴を持つ本格派の中華料理人です。

メニューは鶏白湯ラーメンや担々麺など、どれも手頃な価格。採算度外視で「趣味のように」続けている店で、スープだけでなく、自家焙煎のコーヒーまで黒耀の水でいれているというこだわりぶり。番組に登場した「湧き水で作ったラーメン」の店は、この男女倉ラーメン 山いちと見られます。峠まで水を汲みにやってきた人が、ついでにラーメンをすすり、湯気の向こうで世間話に花を咲かせる――そんな山あいの食堂の風景が広がっていました。

周辺には、この水を活かした店がほかにもあります。水くみ場近くには豆腐店があり、黒耀の水で仕込んだ豆腐を販売。長和町の特産品として知られ、環境省などの「名水」関連資料でも、豆腐工房が紹介されています。

番組では、26歳の若い和菓子職人も登場しました。最近店を開き、この水がいいと聞いて、わざわざここまで汲みに来ている男性です。餡を炊くにも、寒天を固めるにも、和菓子づくりには水が欠かせません。柔らかく雑味のない超軟水は、素材の味を引き出してくれるため、菓子の仕上がりにも大きく影響します。山の湧き水が、ラーメンや豆腐、和菓子、日本酒など、さまざまな「長和の味」を支えていることが、72時間の中で浮かび上がりました。

80歳の理容師夫婦とミャンマー人店主が語る“支え合う町”

12月15日、雪の降る朝。峠のカーブをゆっくりと登ってきた車から降りてきたのは、80歳の理容師夫婦でした。2人は今も現役でハサミを握り続けながら、隣近所4軒分の水をまとめてくみに来ています。片道2時間半、それでも「人のためになることが生きがい」と笑う姿は、雪景色の中でまぶしいほど。高齢になってもなお、地域の暮らしを支えようとする姿に、この町の“支え合い”の文化がにじんでいました。

夕方には、居酒屋の店主と常連客の2人組が現れます。店主はミャンマー出身の女性。日本人の夫と結婚して長野県へやって来ましたが、夫を亡くしたあとは、常連客たちに助けられながら店を切り盛りしていると話します。客は「ここの水で作った料理じゃないと満足できない」と言い、彼女もまた、峠まで水をくみに来る一人です。

ミャンマー人店主の店は、上田市周辺の居酒屋・小料理店の一つと考えられています。長和町周辺には「マルシェ黒耀キッチン」や和田地区の直売所など、地元食材と黒耀の水を組み合わせた飲食店や居酒屋も点在しています。 番組の中で描かれたのは、異国からやって来た店主を、地元の常連たちが支え、店主もまた料理で地域を支えるという、あたたかな循環でした。

こうした人々の姿を通して、ドキュメント72時間は、山あいの小さな水くみ場が、誰かにとっての“居場所”や“仕事の拠点”、そして“生きる支え”になっていることを、静かに、しかし力強く映し出していました。

リニア中央新幹線の現場と、峠の水がくれる小さな救い

最終日の夜明け前、ヘッドライトの列とともに現れたリニア中央新幹線の建設作業員たち。巨大インフラの象徴のようなリニアと、昭和のまま時間が止まったような水くみ場という対比が印象的です。最新鋭のトンネル工事現場に向かう前に、彼らはここでタンクを満たし、現場の仮設事務所や自宅で使う分の水を確保していました。

番組の終盤、マイナスの気温の中でも水音だけは変わらずに響き続けます。祖父と孫、移住者と地元の人、奈良や東京から戻ってくる人たち、チョウザメキャビアに挑む養殖業者、出張料理人、農家、建設作業員、ミャンマーから来た居酒屋の店主、そして80歳の理容師夫婦や若い和菓子職人

それぞれの人生はばらばらでも、皆が同じ蛇口にポリタンクを並べ、同じ黒耀の水を分け合っている。その姿は、「水」というもっとも原始的な資源が、人と人、仕事と暮らし、過去と未来を静かにつないでいることを、強く感じさせます。

星がよく見えることから「星降る里」とも呼ばれる長野県長和町。その山あいに湧く一筋の超軟水が、2026年の冬、全国の視聴者に向けて、ささやかだけれど消えることのない光のように描かれた回でした。

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