不整脈の真実と“命を守るデバイス革命”
このページでは『チョイス@病気になったとき 不整脈の最新治療 デバイス革命(2月1日)』の内容を分かりやすくまとめています。
心臓がリズムを乱すと、日常の小さな違和感が突然、大きな危険に変わることがあります。とくに不整脈は、脳梗塞や突然死につながることもあるため、一瞬の見逃しが命取りになることもあります。
最近では、スマートウォッチや携帯型心電計が早期発見を支え、心房細動を治す新技術や、体の中で命を守り続ける最新デバイスも登場しています。
「備えることで守れる未来」が確かに広がっている――そんな医療の最前線を紹介します。
不整脈とはどんな病気か?命を左右する3つの危険タイプ
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不整脈は、心臓のリズムが乱れることで体にさまざまな不調を引き起こす病気です。その中には、放置すると脳梗塞や突然死に直結するタイプもあります。とくに注目されるのが心房細動、心室頻拍・心室細動、そして洞不全症候群です。
心房細動は、心房が小刻みに震えることで血液の流れが悪くなり、心臓内に血栓ができてしまう危険があります。その血栓が脳へ飛ぶと脳梗塞を起こすこともあり、早期の発見が欠かせません。
心室頻拍・心室細動は、心臓のポンプ機能が制御不能になり、数分以内に命の危険にさらされます。また洞不全症候群は、心臓のリズムを作る“司令塔”の働きが弱くなり、脈が極端に遅くなることで失神や突然死につながることもあります。
こうした危険な不整脈は、症状が出たり出なかったりと不規則で見つかりにくい点が最大の落とし穴です。少しの動悸や息切れ、めまいでも放置せず、心臓のSOSとして受け止めることが大切だと番組は強く伝えます。
スマートウォッチと携帯型心電計が早期発見を加速させる
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健康診断の心電図では、不整脈が出た瞬間をとらえられないことが多く、早期発見の難しさが課題でした。そこで存在感を増しているのが、スマートウォッチや携帯型心電計です。
スマートウォッチは、光学式センサーで脈の乱れを検知し、機種によっては心電図まで記録できます。日常生活の中で測定できるため、これまで見逃されていた発作性の不整脈が拾われるようになりました。
一方、携帯型心電計は小型の端末を指や胸に当てるだけで心電図を記録でき、気になる瞬間を逃さずデータとして残せます。これにより、病院へ持参できる「証拠」が増え、診断につながるケースが大きく増加しました。
デバイスは診断そのものを行うわけではありませんが、患者自身が“気づく力”を持つことで、命を守る行動につながるという大きな変化を生んでいます。
パルスフィールドアブレーションが切り開く心房細動の新時代
心房細動の治療として長く使われてきたのは、心臓の異常な電気回路を焼いたり凍らせたりして断ち切るアブレーションでした。しかし、治療中に周囲の臓器へ影響が出る可能性など、安全面での課題が残っていました。
そこで急速に注目されているのが、**パルスフィールドアブレーション(PFA)**です。高電圧のパルス電流を短時間あてることで心筋細胞膜に微細な穴を開け、ターゲットだけを選択的に処置できます。
熱で焼かないため周囲へのダメージが格段に少なく、食道や神経への影響を抑えながら治療できる可能性が示されています。治療部位の炎症も軽減され、回復がスムーズな点も評価されています。
一方で、パルスの強さや打ち方によっては血栓のリスクが報告されており、医師の高い知識と経験が必要です。それでもPFAは「心房細動治療の大変革」と呼ばれるほど可能性があり、今後の普及が期待されています。
ICDと遠隔モニタリングが突然死を防ぐ強力な盾になる
心室頻拍・心室細動のように、発作が起きた瞬間に命の危険が迫る不整脈には、**植込み型除細動器(ICD)**が欠かせません。胸の下に埋め込んだ機器が常に心臓を見守り、危険なリズムが出た瞬間に電気ショックを放ち命を守る仕組みです。
さらに、遠隔モニタリングという新しい管理方法が広がっています。ICDが集めた心電図の記録や異常の情報を自宅から病院に送信し、医療側が定期的にチェックしてくれる仕組みです。
これによって、症状のない危険な不整脈が起きた場合でも、通知が届き適切な対応が取りやすくなりました。患者の通院負担も軽くなり、日常生活の安心感が大きく向上しています。
ただし、遠隔モニタリングは“24時間監視”ではないため、体調に異変があるときは自ら受診する姿勢も大切だと番組は伝えます。
リードレスペースメーカーがもたらす負担の少ない治療
脈が極端に遅くなるタイプの不整脈には、心臓のリズムを補うペースメーカーが必要です。従来のペースメーカーは本体とリード(電線)を胸に埋め込む方法が主流でしたが、リードの断線や感染などの問題が残っていました。
そこで登場したのが、リードレスペースメーカーです。本体そのものを心臓内に直接取り付けるため、リードが不要になり、感染のリスクや見た目の問題が大きく減少しました。
手術の傷は小さく、入院期間も短めで済むことが多く、高齢者にも負担の少ない治療として広がっています。日本でも導入が進み、複数の部屋を同時に刺激できる次世代モデルの研究も進んでいます。
番組では、このデバイスによって再び活動的な生活を取り戻す患者の姿も紹介され、「技術が人の人生を変える瞬間」を描いています。
不整脈と向き合うためのポイントと未来の医療
不整脈は、見つかった後の向き合い方がとても重要です。心房細動であれば脳梗塞を防ぐ薬やアブレーション治療の組み合わせをどう選ぶか。心室性の不整脈であればICDの効果をどう生かすか。洞不全症候群ではペースメーカーやリードレスの選択肢が広がっています。
そして何より大切なのは、「小さな違和感に気づくこと」です。動悸、息切れ、めまい、脈が飛ぶ感覚、スマートウォッチのアラートなど、体が発するサインを無視しない姿勢が未来を守ります。
番組が伝えるのは、最新デバイスと医療技術がそろえば、不整脈は“突然襲う恐怖”ではなく、“早く気づけば守れる病気”へと変わるということです。技術の進歩とともに、一人ひとりの生活が確実に変わり始めています。
まとめ
不整脈は突然起こるものではなく、日常の小さなサインをどう受け止めるかで未来が変わります。番組では心房細動や心室頻拍の危険性、そしてスマートウォッチや携帯型心電計などによる早期発見、さらにパルスフィールドアブレーションやリードレスペースメーカーといった最新治療まで幅広く紹介しています。医療デバイスの進化によって、不整脈は早く気づけば守れる病気へと変わりつつあります。
本ページの内容は放送内容と違う場合があります。
Eテレ【きょうの健康】放置してはいけない 不整脈「迷ったらAED 命を救うために」突然の心停止を防ぐ“1分の勇気”とは|2025年11月5日
スマートウォッチの心電図機能の違いについて紹介します

スマートウォッチには、心電図を記録できる機能を備えたモデルがありますが、機種によって仕組みや精度、使える国のルールが少しずつ違います。ここでは、Apple・Galaxy・Fitbitの特徴をまとめて、どのように不整脈のチェックに役立つのかを紹介します。
Apple Watchの心電図機能
Apple Watchは、日本で医療機器として認められている心電図アプリを使えます。時計の裏側とデジタルクラウンに触れるだけで、30秒ほどで心電図を取ることができ、心房細動を調べる機能も利用できます。取得したデータはiPhoneで一覧でき、発作の有無を見返すことにも役立ちます。日常の中で心臓のリズムを知る手段として使う人が多く、健康管理の道具として定着しています。
Galaxy Watchの心電図機能
Galaxy Watchにも心電図機能がありますが、日本ではモデルによって使える機能が制限されることがあるため、購入時に確認が必要です。海外版では心電図や不整脈チェックができる機種が多く、記録されたデータをアプリで管理できます。脈の乱れを細かく見ることができるため、心臓の変化に気づきやすいという特徴があります。機種ごとに対応状況が異なる点が大きな特徴です。
Fitbitの心電図機能
Fitbitは心拍や運動量の記録が得意なシリーズで、モデルによっては心電図機能も使えます。不整脈の傾向を見つけるセンサーがあるため、日常のリズムの変化に気づきやすくなっています。計測した結果はアプリに保存され、睡眠や運動データと一緒に見ることができます。医療機器としての扱いは機種で異なりますが、普段から体調を確認したい人にとって使いやすい選択肢です。
以上が、スマートウォッチの心電図機能の違いについての追加情報です。どの機種も心臓のリズムを知る方法として役立ちますが、心電図が正式に使えるかどうかや、計測できる範囲に違いがあることがポイントです。
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