きのこでうま味倍増!干しシイタケと冷凍きのこの驚きテクニック
2025年4月14日(月)夜9時30分からNHK Eテレで放送される『明日から使える プロの食材術(3)うま味マシマシ きのこ』は、家庭でもすぐに使える「きのこ活用術」をたっぷり紹介してくれる注目の回です。今回は、干しシイタケを戻さず使う裏技や、きのこを冷凍してうま味をアップさせる方法など、忙しい人でも手軽に実践できるテクニックが盛りだくさん。出演者には、料理研究家の佐藤秀美さん、フレンチシェフの石井真介さん、そして進行役として矢作兼さんとふせえりさんが登場します。日々の料理に革命を起こす情報がぎゅっと詰まった30分。
うま味マシマシきのこ 料理人の食材術より
きのこのうま味を最大限に引き出すプロのレシピが紹介されました。どれも家庭で試せるアイデアばかりで、きのこの風味を主役にした本格的な料理が目白押しでした。
●干しエリンギのロワイヤル
材料
・干しエリンギの戻し汁
・チキンブイヨン
・卵液
作り方
・干しエリンギを戻し、その戻し汁をチキンブイヨンと合わせて加熱します。
・この合わせだしを溶き卵に加えてよく混ぜ、こし器でなめらかにします。
・器に注ぎ入れ、蒸し器でゆっくりと火を入れることで、とろりとやさしい食感のロワイヤル(洋風茶碗蒸し)が完成します。
・仕上がりは、エリンギの香りがふわっと広がる上品な味わいです。
●シャンピニオン・デュクセル
材料
・マッシュルーム
・たまねぎ
・バター
作り方
・マッシュルームとたまねぎを細かく刻み、バターで弱火でじっくり30分炒めます。
・水分をしっかり飛ばすことで、うま味がぎゅっと凝縮されます。
・炒めた具材を柔らかくしたバターに混ぜ込み、冷やしてペースト状にします。
・このデュクセルは、肉や魚のソース、パンやパイ生地に塗って焼くアレンジも可能で、フレンチの基本技術として知られています。
●きのこのベシャメルソース
材料
・数種類のきのこ
・オリーブ油
・塩・こしょう
・バター
・小麦粉
・牛乳
作り方
・数種類のきのこをオリーブ油で炒め、焼き色がつくまでしっかり火を通します。
・塩・こしょうで下味をつけたら、きのこをフライパンの端に寄せて空いたスペースを作ります。
・そのスペースにバターと小麦粉を加えて加熱し、ルウを作ります。
・温めた牛乳を3回に分けて少しずつ加えながら混ぜ、なめらかなベシャメルソースに仕上げます。
・炒めたきのこを全体に混ぜ合わせれば、きのこの香りとコクが詰まった贅沢なホワイトソースが完成します。
これらのレシピは、きのこのもつ香り・歯ごたえ・うま味を生かし、ソースや茶碗蒸しのような“名脇役”を主役級の一皿に変えるアイデアが詰まっていました。特にデュクセルとベシャメルは、作り置きしていろいろな料理に応用できるため、家庭のレパートリーを広げるのにもぴったりです。
うま味マシマシきのこ 料理人のレシピ
今回紹介されたのは、うま味を極限まで引き出すきのこリゾットです。フレンチの技法と和の素材が組み合わさった一皿で、チキンブイヨンと干しエリンギの戻し汁のWスープが土台となり、きのこ本来の香りとコクを引き出す工夫が随所にちりばめられています。
材料(1人分)
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しいたけ・しめじ・エリンギ(合わせて)…100g
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ブイヨンで固く炊いたご飯…100g
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干しエリンギの戻し汁入りチキンブイヨン…150g
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デュクセルバター…適量
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オリーブ油…適量
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しいたけパウダー…適量
作り方
① きのこはすべて食べやすい大きさにカットし、オリーブ油で炒めます。ここで重要なのが、しっかり焼き色がついてから塩を加えること。これにより、きのこから余分な水分が出ず、香ばしさとうま味が凝縮されます。
② 炒めたきのこに干しエリンギの戻し汁を加えたチキンブイヨンを注ぎ入れ、沸騰させます。その後、あらかじめ固めに炊いておいたご飯を投入します。ここで使うのは生米ではなく、炊いてから寝かせたご飯。粒立ちを残しながら、スープがしみ込むのがポイントです。
③ ひと煮立ちしたらしいたけパウダーを加え、自然なとろみがつくまで加熱を続けます。このしいたけパウダーが、全体に深いうま味と香りを与えます。
④ 最後に火を止め、きのこのうま味を凝縮した「デュクセルバター」を加えて仕上げます。バターのコクが全体をまろやかに包み込み、濃厚ながらも上品な風味のリゾットが完成します。
このリゾットは、食材の持つ力を活かし、調味料に頼りすぎない自然な味わいが特徴です。しいたけ・しめじ・エリンギという3種類のきのこを組み合わせることで、それぞれの個性(香り、歯ごたえ、甘み)が引き立ち、一口ごとに味の奥行きを感じられる贅沢な一品になります。
また、戻し汁を活用したブイヨン、しいたけパウダー、デュクセルバターと、すべての工程で「うま味の重ねがけ」が意識されており、きのこ好きにはたまらない構成になっています。調理のコツを押さえれば、家庭でも再現可能な本格リゾットです。
干しシイタケの新常識!戻さず使えるテクニックいろいろ
これまで当たり前のように時間をかけて戻していた干しシイタケ。でも今回の番組では、その手間を省いてもおいしく使える方法が複数紹介されます。調理の時短だけでなく、うま味をより引き出す効果もあるとされており、特に注目されています。
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そのまま割って煮る:薄めの干しシイタケであれば、手で割って汁物に直接入れるだけ。煮込んでいる間に自然と戻り、だしが溶け出してスープの深みが増します。
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すりおろして使う:干しシイタケをすりおろして粉末にすれば、短時間で炒め物やスープにきのこの風味と栄養をプラスできます。
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スライス干しシイタケをそのまま使う:すでにスライスされた干しシイタケなら、戻さずそのまま調理に使えます。炒め物や煮物にポンと入れるだけで香りが広がります。
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豆乳やトマトジュースで戻す:戻し汁も無駄なく使える工夫として紹介される方法です。普通の水ではなく豆乳やトマトジュースで戻すことで、風味がアップした戻し汁を料理に活用できます。
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軸を折って冷水で時短戻し:軸を折りながら冷水に浸すことで、通常よりも早く戻ります。しっかり吸水してふっくら仕上がるのがポイントです。
これらのテクニックは、家庭でもすぐに試せる内容ばかり。調理の手間を省くだけでなく、素材本来の風味をより強く感じることができます。
冷凍するとおいしさアップ?きのこは冷凍が正解!
番組ではさらに、冷凍することでうま味が倍増する「きのこの冷凍術」も紹介される予定です。きのこを冷凍することで、細胞壁が壊れてグアニル酸などのうま味成分が引き出されるという科学的な根拠に基づいた技です。
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冷凍のメリット ・うま味が増える
・栄養の吸収がよくなる
・調理の時短につながる
・1ヶ月ほど保存できて無駄が出ない -
冷凍前の準備ポイント ・洗わずに汚れを拭き取る(吸水しやすいため)
・石づきを取り、調理しやすいサイズにカット
・金属トレーに並べて急速冷凍すれば食感も保てる -
冷凍に向いているきのこ ・しいたけ(薄切りにして冷凍)
・しめじ、まいたけ(手でほぐして冷凍)
・えのき(石づきを落として半分に切って冷凍)
・エリンギ(薄切りにして冷凍) -
調理への活用法 ・汁物にそのまま投入
・炒め物も凍ったまま加えてOK
・炊き込みご飯に混ぜれば、炊飯中にうま味が全体に広がる
冷凍きのこは、自然解凍する必要がなく、調理しながら解凍できるのも魅力です。毎日の献立に合わせてすぐに使えるストック食材としても大活躍します。
まとめ
『明日から使える プロの食材術』第3回は、「きのこ」の底力を引き出す内容となっていて、忙しい家庭にもぴったりの情報が満載です。戻す手間をなくしながらおいしさを引き出す干しシイタケ術や、冷凍保存で旨味を倍増させるきのこの活用法、そしてプロの技まで幅広く紹介されます。
※番組の内容と異なる場合があります。
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