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NHK【有吉のお金発見 突撃!カネオくん】漬け物大特集!梅干し・たくあん・泥漬けの裏側と価格の秘密|脱獄王・白鳥由栄と網走刑務所のたくあん秘話|2025年6月1日放送

有吉のお金発見 突撃!カネオくん

ごはんのおとも漬けもののヒミツに迫る!

2025年6月1日に放送された『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK総合)のテーマは「漬けもの」。全国に約600種類も存在するという日本の伝統食である漬けものが、どのように作られ、どんなお金の秘密を持っているのか、番組ではさまざまな角度から紹介されました。和歌山の南高梅から北海道の刑務所で作られたたくあんまで、意外な情報が満載の放送内容を詳しくまとめます。

超定番の梅干し専門店を直撃

最初に紹介されたのは、立ち食いスタイルの梅干し専門店です。場所は東京都墨田区。お店にはカウンターがあり、まるでラーメン屋のように立ったまま梅干しを味わえる仕組みが整っています。ずらりと並んだ梅干しは、種類も豊富で、塩味の強い昔ながらのものから、フルーツ感覚の甘い梅干しまで幅広く揃っていました。自分の好みに合わせて一粒ずつ選んで楽しめるスタイルは、梅干しをあらためて“食べ比べる”という新しい体験を提供してくれます。

さらに番組では、和歌山県みなべ町で作られる南高梅の梅干しにも注目しました。和歌山県は梅の一大生産地であり、特にみなべ町は気候や土壌の条件が揃っており、南高梅の栽培にとても適しています。この南高梅は、実が大きくて皮が薄く、果肉がやわらかいという特徴を持っており、梅干しに最適な品種とされています。

加工工場では、梅の収穫から製品になるまでの工程が詳しく紹介されました。かつて主流だったのは、塩分濃度20%以上のしょっぱい梅干しでしたが、現在は健康志向の高まりから、3~10%ほどの塩分に抑えた調味液漬けの梅干しが主流です。これにより、梅干しが苦手な人でも食べやすくなり、幅広い世代に親しまれるようになっています。

具体的な工程では、以下のような作業が紹介されました。

  • 収穫された梅をまず水洗いし、不純物を丁寧に取り除く

  • 塩分濃度を下げるために水につけて塩抜きする工程を実施

  • 調味液に漬け込み、半日かけて水分を切る作業が行われる

  • 最後に、種を抜くための専用マシーンが登場。とがった棒が下から突き上げるように動き、種だけを効率的に取り除く仕組みとなっています

これらの工程により、品質を保ちながら大量生産が可能となり、全国に安定して供給されています。番組では、工場の中で機械がリズムよく動く様子や、梅干しが並んで乾かされる風景が映し出され、伝統と最新技術が融合した梅干し作りの現場に迫っていました。特に種ぬきマシーンの精巧さには驚きがありました。これにより、手作業では困難な加工もスムーズに行えるのです。

伝統を守りながらも現代のニーズに応える工夫が随所に見られ、梅干しの奥深さと今の時代に合わせた進化が伝わる内容となっていました。

やぐら干しで作られる宮崎のたくあん

次に紹介されたのは、宮崎県田野町で作られているたくあんです。田野町は全国でも有数の干し大根の産地として知られており、冬になると地域一帯に巨大なやぐらが立ち並び、大根が一斉に吊るされる風景が広がります。このやぐら干しの光景は、田野町ならではの冬の風物詩として定着しています。

田野町が干し大根の名産地として優れている理由は、年間を通して日照時間が長く、冬には乾燥した西風が吹くという自然条件にあります。強い風と太陽の光を受けながら、じっくりと大根の水分が抜けていくことで、甘みが凝縮され、漬けものに適した状態に仕上がります。

収穫された大根は以下のような工程を経てたくあんになります。

  • まず1本ずつ丁寧にやぐらに吊るして自然乾燥

  • 約2週間かけて水分をしっかり抜き、しなやかに曲がるほどの状態にまで干し上げる

  • 干し終わった大根は、塩とぬかに漬け込み、冷蔵庫でじっくりと発酵熟成させる

  • 発酵中、大根に含まれる辛味成分(イソチオシアネートなど)が分解され、甘みと旨みが増す

  • 最後に、決められた大きさに手作業でカットし、袋詰めされる

発酵が進むことで、大根の色は白から美しい飴色に変化し、独特の香りと深い味わいが生まれます。このように、田野町の自然環境と人の手が加わることで、唯一無二のたくあんが完成します。

番組では、やぐらにずらりと吊るされた大根の壮観な様子や、丁寧に手作業で袋詰めを行う職人たちの姿も映し出され、伝統を守りながら今も受け継がれているたくあん作りの現場が紹介されました。自然の力と人の知恵が組み合わさった製造工程に、漬けもの文化の奥深さを感じる内容となっていました。

新潟・阿賀野市のナスの泥漬け

続いて紹介されたのは、新潟県阿賀野市で伝統的に作られているナスの泥漬けです。この地域の特徴は、鉄分を多く含む粘土質の土壌であること。この地の土は、ナスを漬ける際に使用するとナスの色を美しく保ち、変色を防ぐ効果があるのです。

阿賀野市の泥漬けは、まさに「土に漬ける」という驚きの製法。一般的な漬けものと異なり、ぬかや塩ではなく粘土質の泥を使うという非常にユニークな方法で作られています。これは、長年の経験と観察によって生まれた地域特有の知恵といえます。

番組では、以下のような泥漬けの工程が紹介されました。

  • まず、収穫した新鮮なナスを選別し、傷つけないように丁寧に扱う

  • 続いて、阿賀野市特有の鉄分を含む粘土の泥にナスをそのまま漬け込む

  • 数日〜数週間かけて、泥の中でじっくりと発酵・熟成

  • 最後に、ナスを泥から取り出して洗浄・仕上げを行う

ナスの皮は紫色が鮮やかに保たれ、内部はしっとりとした食感とともにほんのりとした酸味とコクのある風味が楽しめる漬けものになります。泥の中で発酵させることで、独特のまろやかさと自然な旨みが引き出されるのです。

この製法とよく似た工夫として、番組ではぬか漬けに鉄くぎを入れる伝統技法にも触れました。これは、ナスなどの色素を安定させるための工夫であり、泥漬けと同じ鉄分の効果を狙った民間の知恵です。

こうした例からも分かるように、漬けもの作りにはその土地の自然や素材、そして人々の経験が深く関わっています。阿賀野市の泥漬けは、まさにその象徴とも言える存在であり、番組を通して風土と発酵文化が育んだ独自の味わいが伝わってきました。

北海道・網走刑務所で作られたたくあんとは?

番組中のカネオクイズで出題されたのは、「北海道のとある場所で作られたたくあんはどこか?」という問題。その答えは、北海道の網走刑務所でした。この刑務所は明治23年に開設された日本最北の刑務所で、現在は観光名所としても知られています。

網走刑務所では、かつて受刑者たちによる自給自足の生活が実践されており、たくあんもその中で作られていました。食料を外部に頼らず、刑務所内で賄うという方針のもと、受刑者自身の手で畑を耕し、大根を育てて漬けものにしていたという歴史が紹介されました。

当時の作業環境は非常に厳しく、以下のような状況だったと伝えられています。

  • 脱走防止のため、足に鉄球をつけたうえで2人1組で鎖につながれて作業

  • 食料を確保するための畑仕事は、過酷な労働の中でも最優先で行われた

  • 育てた作物の中には大根も含まれており、これを漬けて保存食にしていた

こうして作られたたくあんは、保存性が高く栄養もある重要な食料源となっていたのです。網走刑務所ではこのように、厳しい環境下でも“食”の自立を図る工夫がなされていたことが番組で語られました。

また、現在では旧獄舎が移築されて博物館となり、当時の暮らしぶりや作業の様子を実際に見ることができるようになっています。観光客も多く訪れるこの施設では、過去に受刑者がどのような生活をしていたのかを学ぶことができ、歴史的資料としての価値も高まっています。

たくあんという身近な食べものの背景に、刑務所という特殊な場での生産の歴史があったことに驚かされた視聴者も多かったことでしょう。単なる保存食ではなく、命をつなぐ手段として作られていたという点に、漬けもの文化の奥深さを感じさせる内容となっていました。

世界一長い漬けもの「守口漬け」や行者にんにくの漬けものも登場

番組では、日本各地に伝わる個性豊かな漬けものの一例として、愛知県の「守口漬け」と北海道の「行者にんにくのしょうゆ漬け」も紹介されました。どちらもその土地の自然や文化と密接に関わっている食文化であり、漬けものの奥深さを実感できる内容となっていました。

まず登場したのが、守口大根を使った守口漬けです。守口大根は、長さが1メートル以上になる世界一長い大根として知られており、細長く見た目もインパクトがあります。この大根を、酒かすとみりんかすに長期間じっくりと漬け込むことで完成するのが「守口漬け」です。完成した守口漬けは、琥珀色のつややかな見た目と、ほのかに甘く芳醇な香りが特徴で、ごはんのおともとしてはもちろん、贈答用としても重宝される高級漬けものとして親しまれています。

製造工程では以下のような特徴があります。

  • 守口大根を手作業で丁寧に洗浄・整形

  • 数日間、下漬けを行った後に本漬けに移行

  • 酒かすとみりんかすを何度も入れ替えながら、長期にわたり熟成させる

この手間と時間をかけることで、風味がしっかり染み込み、歯ごたえのある上品な味わいに仕上がるのです。

続いて登場したのは、北海道の山野に自生する「行者にんにく」。これは春先、熊が冬眠から目覚めるタイミングと同じ時期に最盛期を迎えることから「山菜の王様」とも呼ばれる貴重な山の恵みです。

行者にんにくの漬けものは、収穫後すぐにしょうゆに漬け込むことで、独特の強い香りと旨味を生かした一品になります。特に以下の点が特徴です。

  • 採れたてをすぐに加工することで鮮度と風味をキープ

  • 強い香りはあるが、しょうゆとの相性がよく、ごはんにも酒の肴にも合う

  • 春の短い時期にしか作れない季節限定の味わい

自然のサイクルに寄り添いながら、限られた時期・環境でしか味わえない漬けものが存在するという事実に、漬けもの文化の豊かさと奥深さを感じさせる内容でした。土地の風土や気候、収穫時期までもが味に関わってくることから、漬けものは単なる保存食ではなく、地域の知恵と自然との対話から生まれる食の芸術ともいえる存在です。

昭和の脱獄王・白鳥由栄の壮絶な人生

番組の後半では、網走刑務所に収監されていた伝説の脱獄囚・白鳥由栄(しらとり よしえ)の波乱に満ちた人生が紹介されました。彼は“昭和の脱獄王”と呼ばれ、合計4回の脱獄に成功した日本でも類を見ない人物です。その驚くべき行動の数々は、視聴者に強烈な印象を残しました。

白鳥は1943年、網走刑務所に収監されました。当時の網走刑務所は脱走防止のために厳重な管理体制が敷かれており、鉄格子で囲まれた独居房に収容されていました。それでも、白鳥は知恵と観察力を駆使して脱獄の準備を進めます。

彼が最初に目をつけたのは、毎日提供されるみそ汁の塩分でした。

  • みそ汁を毎日少しずつ鉄格子の付け根に吹きかける

  • 塩分による腐食作用を利用して、長期間かけて鉄格子の枠を弱らせる

  • 固定がゆるんだ枠は、ある日ついに鉄格子ごと外れる状態に

このほかにも白鳥は、手錠のナットを歯でかみゆるめる、肩を脱臼させて覗き穴から抜け出す、壁をよじ登って天井のガラスを頭突きで割るなど、想像を超える方法で脱獄を繰り返します。

彼は網走刑務所以外にも、青森刑務所、秋田刑務所などで脱獄を成功させ、そのたびに話題となりました。脱走後は逃亡生活を続け、警察との攻防を繰り返しながら全国を転々としたといいます。

しかし、最後は自らの意思で自首。以後は脱獄を一切行わず、模範囚として刑務所内で静かに過ごしました。刑期を全うし、71歳で生涯を終えた白鳥の人生には、ただの“脱獄犯”では語りきれない執念、孤独、そして人間らしさがありました。

番組では、白鳥の脱獄に使われた手口を丁寧に紹介するとともに、彼の行動が持つ意味や背景を静かに伝えており、網走刑務所の歴史や当時の刑務所制度の一端を知る機会ともなっていました。人間の極限状態における知恵と行動力の恐ろしさと同時に、再生への道を選んだ一人の人物の人生が浮かび上がる構成となっていました。

フィギュアスケートでも使われる「漬けもの石」

最後に意外な場面でも「漬けもの」が登場。フィギュアスケートの世界では、上位の選手がなかなか動かず記録が変わらない状態のことを「漬けもの石」と呼ぶそうです。まさかの比喩としてスポーツにも使われているとは驚きでした。


漬けものはただの副菜ではなく、地域の気候や歴史、文化、そして技術の結晶です。今回の放送はその魅力を再認識させてくれる内容となりました。

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放送の内容と異なる場合があります。

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