シングルマザー必見!お金の悩みと解決法
ひとり親家庭の暮らしは、仕事と子育ての両立だけでも大変ですが、最近は物価が上がり続け、家計のやりくりも大きな課題です。そんな中、NHK Eテレで2025年6月26日に放送される「おとなりさんはなやんでる。家計SOS!ひとり親 お金の悩み」では、シングルマザーの生活を守るための知恵や制度をわかりやすく紹介します。
番組MCはタカアンドトシさん。ゲストには、ひとり親家庭で育った経験を持つギャル曽根さんが登場し、リアルな体験談を語ってくれます。また、家計やお金の悩みにファイナンシャルプランナーの加藤葉子さんが専門的なアドバイスをします。
【あさイチ】物価高で家計がピンチ!節約アイデア&家族でできるやりくり術|2025年6月9日放送
児童扶養手当が減る?収入アップと手当の両立を目指す方法
シングルマザーの多くが悩んでいるのが、「収入を増やすと児童扶養手当が減ってしまう」という問題です。児童扶養手当は、前年の所得をもとに支給額が決まり、子どもが1人の場合、年収160万円を超えると支給額が少なくなり、年収365万円程度で手当がゼロになると言われています。
頑張って働いて給料を上げたいと思っても、そのせいで手当が減ってしまうのは大きな悩みです。しかし、収入アップと手当を両立するための工夫もあります。番組では、ファイナンシャルプランナーの加藤葉子さんが、具体的な方法を紹介しています。
例えば、以下のような工夫です。
・医療費控除や社会保険料控除を最大限活用することで、所得を低く抑える
・扶養内パートと副業(業務委託やライターなど)を組み合わせることで、所得の増加を調整する
・一部支給停止適用除外事由届を提出することで、手当の支給を維持する
特に、一部支給停止適用除外事由届は大切です。この書類は、手当の支給期間が5年や7年を超えた場合でも、就業していることや養育していることを証明すれば、手当の一部停止を避けられる仕組みです。この届け出を忘れてしまうと、せっかくの手当が減ることもあるので注意が必要です。
また、社会保険に加入すると給料は上がりますが、同時に所得制限に引っかかることもあるため、家計全体を見ながらバランスを取ることが大切です。控除を賢く利用したり、働き方を工夫することで、「給料アップも手当も諦めない」生活を目指せます。
自分だけで判断するのが難しい場合は、FP(ファイナンシャルプランナー)など専門家に相談するのも良い方法です。収入の増やし方や制度の使い方をしっかり知ることで、子どもと安心して生活できる環境を整えることができます。
子どもの進学もあきらめない!奨学金や無償化制度の活用法
子どもが高校や大学に進学したいと思っても、学費や教材費の負担が大きく、進学をあきらめてしまう家庭も少なくありません。特に、ひとり親世帯では生活費だけでも精一杯という声が多いです。でも、今は返済しなくてよい給付型奨学金や、授業料の減免制度が広がっているので、上手に制度を使えば、子どもの夢をかなえる道が開けます。
例えば、文部科学省が行っている「高等教育の修学支援新制度」は、住民税非課税世帯や、それに近い低所得世帯を対象に、授業料や入学金が減免される仕組みです。国公立・私立を問わず対象になり、さらに年間35万円から最大80万円ほどの給付型奨学金も受け取れます。
また、以下のような地域や民間団体の奨学金もあります。
・「えりかわ学資金」(神奈川県):中学生から大学生までが対象で、月額5万円を支給
・全国母子寡婦福祉団体協議会の奨学金:中学生・高校生対象で、月額3万円程度
・明光教育研究所の奨学金:成績に関係なく、全学年が対象で、最大50万円の給付
こうした制度は、塾の費用や通学の交通費、教材費など、学費以外の部分にも活用できる場合があります。さらに、高校に進学する場合でも安心できる制度があります。それが「高校生等奨学給付金」です。この制度では、住民税非課税世帯や、年収204万円以下のひとり親家庭に対し、教科書代や学用品費として年間10万円から14万円が支給される仕組みです。
学校にかかるお金は学費だけでなく、教材、制服、交通費、学外活動なども必要になりますが、こうした制度を組み合わせれば、負担を大きく減らすことができます。とくに給付型奨学金は返済の必要がないので、将来の借金を心配することなく子どもの進学を応援できるのが大きな魅力です。
さらに、給付型と貸与型(返済あり)の奨学金を上手に併用することで、必要な学費をしっかり確保することもできます。ただし、制度によっては収入や資産の条件、子どもの成績基準が決まっている場合もあるので、早めに情報を集めて準備を始めることが大切です。
ひとり親だからといって、子どもの進学をあきらめる必要はありません。制度を知り、正しく活用することで、学びたいという気持ちを後押しできるのです。
支援制度を使いこなす!スゴ腕シングルマザーの実例
番組では、実際に支援制度を上手に使いながら、生活を安定させているシングルマザーの実例が紹介されます。ひとり親世帯は、生活費や子育て、仕事の両立で悩みが尽きませんが、制度や地域のサポートを活用することで、大きく暮らしが変わるケースもあります。
たとえば、NPO「Little Ones」では、住まい支援や子育て相談を行い、シングルマザーと子どもが安心して暮らせる環境づくりをサポートしています。空き家をリフォームして安く提供する取り組みや、子育ての不安を話せる場所づくりを進めています。
また、「Japan Single Mother Support Association」では、仕事探しやキャリアの相談ができます。ここでは、子育てと仕事を両立しやすい企業を紹介したり、就職後も1年間はサポートが続く仕組みがあり、働くことへの不安を減らせるのが特徴です。生活面や心の悩みを相談できる体制も整っています。
子どもの教育面では、「Kids’ Door」という団体が、無料の学習支援や食事支援を提供しています。経済的な理由で塾に行けない子どもたちも、放課後や週末の勉強サポートを受けることができ、食事の支援もあるので、家庭の負担を減らせます。
さらに、国の制度も活用できます。厚生労働省の「高等職業訓練促進給付金」は、シングルマザーが看護師や介護福祉士などの資格を取るときに、講座の費用や生活費の一部を支援する制度です。実際にこの制度を使い、資格を取得して安定した収入を得ているシングルマザーの例も紹介される予定です。
これらの取り組みを見てわかるのは、ひとり親でも制度を知り、積極的に活用することで、住まい・仕事・子育て・教育といった生活全体を支えられるということです。自分ひとりで抱え込まず、NPOや行政のサポートを上手に頼ることが、安心した暮らしにつながります。
ギャル曽根さんが語る、ひとり親家庭のリアル
今回の番組には、タレントのギャル曽根さんもゲストとして登場します。ギャル曽根さん自身も、ひとり親家庭で育った経験があり、その時のリアルな思い出を語ります。
中学生のころ、ギャル曽根さんは家計を少しでも助けるために陸上部に入り、一生懸命マラソン大会に出場していました。大会で上位に入賞すると、お米や果物、時にはメロンやスイカといった賞品がもらえることがあり、家に持ち帰るのが目標だったそうです。スポーツを通じて家族の生活を支えようと努力していた姿は、今の元気なキャラクターからは想像できないかもしれませんが、当時は必死だったといいます。
また、母親は小学校の教師をしながら、日々の家計をやりくりしていました。特に印象的なのが、ハンバーグのタネにパンを混ぜて量を増やし、家族全員が満足できるよう工夫していたというエピソードです。こうした節約術は、生活の中で自然に身についていったそうです。
さらに、学校の名簿に父親の名前が書かれていないことで、周りに事情を知られるのが怖かったと率直に話しています。小学生や中学生のころは、まわりの目が気になる年ごろで、そうした不安を抱えながらも、姉と支え合いながら毎日を乗り越えてきたと語ります。
今ではテレビやメディアで活躍するギャル曽根さんですが、その背景には、ひとり親家庭ならではの苦労や努力、家族の絆があったことがわかります。番組では、そうした経験を通じて、同じように悩んでいるシングルマザーや子どもたちに、前向きなメッセージが届けられる予定です。
まとめ
今回の「おとなりさんはなやんでる。家計SOS!ひとり親 お金の悩み」では、収入と手当のバランスのとり方、奨学金や学費支援制度の活用法、実際に制度を駆使するシングルマザーの工夫、そしてギャル曽根さんの体験談を通して、ひとり親家庭が抱える不安や課題を乗り越えるヒントがたくさん紹介されます。
大変な状況でも、制度や工夫を知ることで、未来を前向きに変えていくことができるはずです。同じ悩みを持つ方や、その周りの方も、ぜひ番組を見て参考にしてください。
【ソース】
NHK番組表 https://www.nhk.jp/timetable/
厚生労働省 児童扶養手当情報 https://www.mhlw.go.jp/
文部科学省 大学無償化制度 https://www.mext.go.jp/
moneiro.jp https://moneiro.jp/
マネーキャリア https://money-career.com/
全国母子寡婦福祉団体協議会 https://www.boshikai.com/
Little Ones https://www.littleones.jp/
Japan Single Mother Support Association https://single-mama.com/
Kids’ Door https://www.kidsdoor.net/
anata-no-sasae.jp https://www.anata-no-sasae.jp/
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