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Eテレ【チョイス@病気になったとき】脳梗塞の早期発見・治療・予防情報 知らないと危険!脳梗塞の前兆は“気づかない”ことが多い?無症候性脳梗塞とTIAの症状を深掘り|2025年11月16日

チョイス@病気になったとき

もしかして気づいていないだけ?脳梗塞の前ぶれを見逃さないために

脳梗塞という言葉を聞くと、「突然倒れてしまう病気」というイメージがあるかもしれません。でも実は、『動脈硬化』がゆっくり進んで起きるタイプの脳梗塞は、前ぶれがとても分かりにくく、本人も家族も気づかないまま進んでしまうことがあります。

「最近、手や足がなんとなく重い気がする…」「ちょっと言葉が出にくい気がする…」
そんな小さな変化を感じたことはありませんか?

もし心当たりがあるなら、その感覚はとても大切なサインかもしれません。

この記事を読むことで、脳梗塞の兆候をいち早くつかみ、自分や大切な家族の身を守る具体的なヒントが得られます。

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早めに気づけば未来は変わる!脳梗塞の前兆をしっかりキャッチ

まず最初に強く伝えたいのは、脳梗塞は『気づいた人ほど助かる病気』だということです。

特に動脈硬化が原因の場合、症状がゆっくり進むため、「これって病気?」とすぐに判断できないほど、微妙な変化が続くこともあります。

ここでは、よく見られる前兆をさらに詳しく見ていきます。

片側の手や足のしびれ、力の入りにくさ
脳の血管が細くなり、血流がわずかに低下することで起こるケースです。
一瞬で治ってしまうこともあり、「姿勢のせいかな」と誤解して放置されがちです。

言葉が出にくい、ろれつが回りにくい
脳の“言葉をつかさどる場所”に血流が届きにくくなったサインのことがあります。
家族が「何か変?」と感じやすいサインでもあります。

視野の半分が見えづらい・物が二重に見える
突然起きる視野の異常は、脳の後ろ側の血流が弱まっている可能性があります。
「疲れているだけ」と放置しないでください。

急にふらつく、まっすぐ歩けない
脳のバランス機能に関わる部分にトラブルが起きている可能性があります。

一過性脳虚血発作(TIA)
症状が数分〜1時間で治ってしまうのが特徴で、非常に注意が必要です。
このTIAは『本格的な脳梗塞の予告編』と呼ばれることもあり、見逃すと危険です。

静かに進む「気づきにくい脳梗塞」動脈硬化の深刻さ

動脈硬化が原因の脳梗塞は、症状がゆっくり進行するため、強い異変に気づかないまま進んでしまいます。

血管の内側に“悪玉LDLコレステロール”などがたまり、長い時間をかけて硬くなり、狭くなっていくからです。

そしてこの動脈硬化を進める主な原因がこちら。

● 高血圧
● 脂質異常症
● 糖尿病
● 喫煙
● 運動不足
● ストレス
● 食習慣の乱れ

生活習慣と深く結びついているため、日常の小さな積み重ねが何年もかけて血管を弱らせてしまいます。

さらに怖いのは『無症候性脳梗塞』です。
これは、本人が全く気づかないまま脳梗塞が起き、小さなダメージが脳に残ってしまうもの。MRI検査で初めて判明することもあります。

この状態が続くと、ある日突然、大きな脳梗塞につながる危険があります。

今すぐ取り入れたい!早期発見のためのセルフチェック

脳梗塞の早期発見には、生活の中で自分の健康状態を見守ることがとても大切です。

血圧は必ずチェック
家庭血圧は特に重要です。
朝と夜に測ることで、変動のクセが分かります。

血糖値・脂質(特にLDL)を定期的に検査
血管を守るためには欠かせないチェック項目です。

頚動脈エコーやMRI/MRA
血管の狭まりやダメージを“見える化”できます。
動脈硬化の進行具合を把握しやすく、非常に有効です。

「症状が出た時間」を必ず意識する
脳梗塞の治療は時間が命。
医療の現場では、発症から何分経過しているかで治療が変わります。

少しでも違和感があれば119番へ
「迷惑かも…」という遠慮は禁物です。
救急の判断はプロに任せましょう。

その人に合わせて選ぶ治療法

脳梗塞の治療は、一人ひとりの症状や進行具合によって変わります。

ここでは、代表的な治療を詳しく解説します。

『抗血小板薬』『抗凝固薬』
血が固まるのを防ぐ薬で、再発を防ぐ基本治療です。
特に心房細動がある人には重要な選択肢になります。

生活習慣病の治療
動脈硬化を進ませないためには、この治療が欠かせません。
血圧、血糖、コレステロールのコントロールは優先度が高いです。

『血栓回収療法(カテーテル治療)』
太い血管が急に詰まった場合、カテーテルを使って血の塊(血栓)を取り除きます。
発症から早ければ早いほど効果が大きいことで知られます。

頚動脈の治療手術
『頚動脈ステント留置術(CAS)』
『頚動脈内膜剥離術(CEA)』
『バイパス術』
など、血管が狭くなり再発が心配されるケースで選ばれることがあります。

『卵円孔開存症(PFO)閉鎖術』
再発予防として行われることがあり、特殊な治療です。
血流の異常をカテーテルで改善します。

再発予防と、これからの生活習慣

脳梗塞は、一度発症すると再発する可能性が高い病気です。

再発予防のポイントは、
● 血圧の管理(最優先)
● LDLコレステロールを下げる
● 糖尿病のコントロール
● 禁煙
● 適度な運動
● 水分をこまめに取る
といった生活改善です。

さらに近年では、カテーテル治療後の『抗血小板薬2剤併用(DAPT)』など、再発しないための治療方法も進化しています。

また、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022年版』には、生活習慣改善の具体的な基準が示されており、日本でも広く参考にされています。

大切なのは、高いハードルを掲げることではなく、「続けられる小さな改善」を日々積み重ねることです。

まとめ:脳梗塞は“気づく力”で未来を守れる

この記事のポイントは3つです。

  1. 動脈硬化が原因の脳梗塞は、『ゆっくり進むため気づきにくい』

  2. 小さなサイン(しびれ・言葉のもつれ・視野の異変・TIA)が、早期発見につながる

  3. 予防や治療の選択肢は多く、生活習慣の改善が未来を守るカギになる

脳梗塞は、正しく知って、早く気づくことで結果が大きく変わる病気です。
今日から少しだけ、自分の体の声に耳を澄ませてみてください。
あなた自身や大切な家族の未来が、確実に守りやすくなります。

最後に、番組の内容と異なる場合があります。


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