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NHK【神田伯山の これがわが社の黒歴史(15)】宝島社 奇天烈!付録本哀歌(エレジー) 電子タバコ 3億円赤字 コンビニ戦略|2025年12月15日

神田伯山の これがわが社の黒歴史
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宝島社の黒歴史が教えてくれる「挑戦する会社」の本当の強さ

このページでは『神田伯山の これがわが社の黒歴史(2025年12月15日放送)』で特集された宝島社のエピソードをもとに、付録本という大胆な挑戦がどのように生まれ、成功と失敗を経て会社の力になっていったのかを描いていきます。出版不況の中で何を考え、どう動き、どんな結果を引き受けたのか。その一つ一つを知ることで、宝島社という出版社の芯の強さが見えてきます。

宝島社訪問 創業から続く出版社の挑戦

番組の舞台となったのは、1971年に創業された宝島社の社内です。広報の緒方未来の案内で紹介された宝島社は、国内出版社の中でシェア7位に位置する存在です。創業者は蓮見清一。時代の空気を敏感に読み取り、雑誌やムックといった形で独自の出版スタイルを築いてきました。
2000年代には『ブランドムック』など、雑誌と商品を組み合わせた企画で注目を集め、出版業界の中でも「攻める出版社」というイメージを確立していきます。今回の黒歴史の中心人物として語られたのが、社員の清水弘一でした。

出版不況の中で始まった付録本プロジェクト

2007年前後、日本の出版業界は深刻な不況に直面していました。雑誌や書籍の売り上げは大きく落ち込み、流通の仕組みそのものが揺らぎ始めていた時代です。蓮見清一は、このままでは出版業界全体が共倒れになるという強い危機感を抱いていました。
そこで白羽の矢が立ったのが清水弘一です。彼は「付録本作りの切り込み隊長」として任命され、従来の出版の枠を超えた挑戦を任されることになります。本そのものだけでなく、「手に取る理由」をどう作るか。その答えが付録本でした。

電子タバコ付録本 想定外の大ヒットと拡大路線

清水弘一たちが目をつけたのは、当時まだ珍しかった『電子タバコ』でした。2000年代は、路上喫煙の禁止や分煙を進める条例が全国で広がり、禁煙を考える愛煙家が増えていた時代です。
「本に電子タバコを付ける」という発想は、まさに奇天烈とも言えるものでしたが、テスト販売では予想外の反響を呼びます。この成功を後押ししたのが、営業部の若手社員加藤慶でした。彼は書店だけでなく、コンビニでも販売するという新しい戦略を打ち出します。
2010年、電子タバコ付録本はコンビニに並び、累計250万部という大ヒット商品に成長しました。出版物がコンビニで大量に売れるという経験は、宝島社にとって大きな転機となります。

交換式カートリッジで迎えた最大の失敗

ヒットの勢いを受けて、清水弘一はさらに踏み込みます。電子タバコの交換式カートリッジを付録にし、半永久的に利益を生み出すモデルを作ろうと考えたのです。しかし、この読みは外れました。
交換式カートリッジは消費者のニーズに合わず、売れ行きは伸び悩みます。その結果、宝島社は会社史上最大となる約3億円の赤字を出すことになりました。番組では、ここが「黒歴史」として語られる場面でした。清水弘一自身も後に「しっかり分析すべきだった」と振り返っています。

コンビニ販路が生んだ次の成功と付録本ブーム

ただし、この失敗ですべてを失ったわけではありませんでした。電子タバコ付録本をきっかけに築かれたコンビニとの販路は、その後も生き続けます。
コンビニで「何が売れるのか」「どんな商品が手に取られるのか」という実体験から得たノウハウは、次のヒットにつながりました。美顔ローラーの付録本や、TRFによるエクササイズ本などが次々と売れ、付録本は出版業界全体を巻き込むブームへと広がっていきます。
現在、清水弘一は宝島社の付録本事業のトップとして活躍し、加藤慶はその右腕として企画を支えています。

黒歴史とは何か 挑戦が会社に残したもの

番組の最後に問われた「黒歴史とは何か」という問いに対し、彼らは「挑戦した結果」「新しい挑戦の力」と語りました。
失敗は確かに大きな傷跡を残しましたが、その過程で得た販路、経験、判断力は、会社にとってかけがえのない財産となっています。宝島社の黒歴史は、単なる失敗談ではなく、挑戦し続ける出版社が前に進むための記録そのものだったと言えます。

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当時の出版業界で「付録」が注目された理由

しげゆき
しげゆき

ここからは、筆者からの追加情報として、当時の出版業界でなぜ「付録」が強く注目されるようになったのか、その背景を具体的に紹介します。雑誌やムック本に付録が付く流れは、単なる流行ではなく、出版不況という大きな時代の変化と深く結びついていました。

付録は「買う理由」を作るための工夫でした

雑誌やムック本に付録が付くようになった最大の理由は、読者に「自分で買いたい」と思わせる動機を作ることでした。昔から雑誌は、家族や友人同士で回し読みされやすいものでしたが、それでは発行部数が伸びません。そこで登場したのが付録です。付録があることで「これは自分のものとして欲しい」という気持ちが生まれ、購入につながりました。特に戦後は、紙製の簡単なおまけから始まり、少しずつ形や内容が進化していきました。

「物としての価値」が売り上げを支えました

時代が進むにつれ、付録はただのおまけではなくなります。人気キャラクターグッズや、日常で使える実用的なアイテムが付くようになり、雑誌そのものより付録が目当てで買われるケースも増えました。読み物としての雑誌に、「使える物」「持ってうれしい物」という価値が加わったことで、付録は売り上げを支える大きな存在になりました。出版業界にとって、付録は内容を補うものではなく、商品そのものを強くする役割を持つようになったのです。

2001年の付録基準緩和が流れを決定づけました

出版業界で付録が一気に広がった大きなきっかけが、2001年の付録基準の大幅な緩和でした。それまで制限されていた付録の内容や価値の幅が広がり、各社が自由に企画できるようになります。その結果、バッグや雑貨、電子機器に近いものまで登場し、付録は一気に豪華になります。雑誌の売上が落ち込む中で、「付録そのものが購買理由になる」という考え方が定着し、出版不況を乗り切るための有力な戦略として注目されていきました。


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