記事内には、広告が含まれています。

【ETV特集】僕が戦争に行く理由|特殊部隊の前線記録に映るウクライナ戦争と兵士ブラッドの葛藤|2026年2月21日

ETV特集
メール購読のご案内

いつも「気になるNHK」をご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、NHKの番組紹介や見どころ、新着情報などをいち早くお届けしています。

スポンサーリンク

僕が戦争に行く理由

このページでは『僕が戦争に行く理由(2026年2月21日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。

ウクライナ軍特殊部隊の一員として最前線でカメラを回し続ける兵士ブラッド。
彼が撮影した約40時間の映像には、戦争の実像と、仲間を失いながらも前線に立ち続ける理由が刻まれています。

番組が追いかけるのは、戦場に身を置くひとりの人間の葛藤と祈り。
その目線から見える「続く戦争の今」を静かに見つめていきます。

ETV特集「僕が戦争に行く理由」とは

ブラッドはウクライナ軍の特殊部隊の一員として、最前線に身を置きながら、自らの手で戦場を撮影してきました。番組では、およそ40時間分にもなる膨大な映像をもとに、戦闘の様子だけでなく、日々の暮らしや仲間との時間、心の揺れまでが丹念にたどられます。

ETV特集は、NHK Eテレの中でも社会問題や人間の内面に深く踏み込む番組枠として知られています。今回も、戦況の解説や数字だけでは見えてこない「ひとりの人間の目を通した戦争」を、視聴者に静かに問いかける構成になっています。

兵士ブラッドが戦争に向かったきっかけ

ブラッドが戦場に立つようになったのは、4年前。
祖国ウクライナを守るため、自らの意思で戦争に身を投じました。番組の中で、彼は「当初、敵はロシアだけだった」と語ります。外からやってきた武力に対して、国を守るために戦うという、ある意味ではシンプルな構図が、最初は自分の中にあったからです。

しかし、時間がたつにつれて状況は変わっていきます。戦いが長期化し、仲間たちが次々と前線から戻らなくなる中で、ブラッドは「今は自分とも闘わなければならない」と感じるようになりました。
なぜ自分はまだここにいるのか。
本当に銃を手に、カメラを回し続けるべきなのか。
その問いが、彼の心の中に重くのしかかっていきます。

ウクライナでは、2014年のクリミア併合や東部紛争を経て、多くの市民が市民兵として武器を取らざるを得ない状況に追い込まれてきました。ブラッドもまた、そうした歴史の流れの中で「戦争と無縁ではいられない世代」のひとりとして、戦地に立つことになった人物です。

ウクライナ軍特殊部隊の最前線で何が起きているのか

番組がブラッドとともに追いかけるのは、ウクライナ軍特殊部隊の最前線です。
「特殊部隊」という言葉から、派手な作戦ばかりを想像しがちですが、実際には、長い待機時間や情報収集、細かな移動といった地味で神経をすり減らす日常が大部分を占めています。

ブラッドは、その一つひとつをカメラで記録していきます。塹壕や拠点での準備、作戦の前の緊張した空気、戦闘後の静けさ。そこには、ニュース映像ではなかなか伝わらない「戦場で生きる人間の時間」が流れています。

ウクライナ軍は、他国からの支援を受けつつも、自国の兵士たちが前線の大部分を支えています。そうした部隊で活動する兵士は、しばしば友人や家族と離れ、長期間帰れない状態で任務に就きます。世界の軍事研究では、こうした長期派遣が兵士の心身に与える負担が大きいことが指摘されており、ブラッドが抱える葛藤も、この現実と深く結びついています。

番組は、戦場の光景をただ「衝撃的な映像」として見せるのではなく、その背景にある任務の重さや、兵士同士の信頼関係も感じられるように構成されています。

40時間の映像が映し出す戦争の素顔

今回の番組の大きな特徴は、約40時間におよぶ映像から紡がれていることです。
ブラッドが日々撮りためてきた映像は、単なる記録を超えた「映像日記」のような役割も持っています。そこには、戦闘の緊張だけでなく、前線に暮らす兵士の素朴な会話や、食事の時間、ふとした笑いも含まれています。

戦争ドキュメンタリーの世界では、長期にわたって同じ人物に密着し、その人の目線から出来事を描く手法が多く用いられます。前作「ブラッドが見つめた戦争 あるウクライナ市民兵の8年」は、その代表的な作品として評価され、第39回ATP賞テレビグランプリを受賞しました。

この受賞歴は、ブラッドの映像が単に生々しいだけでなく、「戦争と共に生きる人間の時間」を丁寧に映し出していることへの評価でもあります。今回の新作では、そこからさらに年月を重ねた現在の姿が、40時間の素材を通じて浮かび上がります。

「仲間たちの死に意味があったと信じたい」という祈り

番組の中心にあるのは、ブラッドのこの言葉です。
「仲間たちの死にも意味があったと自分は信じたい」。

戦場では、突然命が失われます。
前日まで笑っていた仲間が、翌日にはもういない。残された兵士たちは、その事実を受け止めながら、なお前線に立ち続けなければなりません。

ブラッドは、カメラを回し続けることで、仲間たちの姿や声、戦っていた理由を「残す」ことができると信じています。その記録が、世界に向けて発信されることで、「ただの死」ではなく「誰かの人生としての死」として受け止められるかもしれない。
その希望が、過酷な現場でカメラを手放さない理由でもあります。

心理学の分野では、大きな喪失を経験した人が「意味づけ」をすることで、時間をかけて自分の心を立て直していくプロセスが知られています。ブラッドの「意味があったと信じたい」という言葉には、戦場の現実だけでなく、人間が悲しみと向き合う普遍的な姿も重なっています。

前作「ブラッドが見つめた戦争」から続く物語と、この番組が投げかける問い

ETV特集では、以前「ブラッドが見つめた戦争 あるウクライナ市民兵の8年」という番組が放送されました。そこでは、2014年以降の8年間にわたるブラッドの歩みが、自ら撮影した500時間を超える映像から描かれました。

今回の「僕が戦争に行く理由」は、その続編ともいえる位置づけです。
前作からおよそ3年。戦争は終わらず、ブラッドもまた最前線に留まり続けています。彼の中で何が変わり、何が変わらなかったのか。

「力こそすべてと考える人が増えてしまった」と感じながら、それでもカメラを握り続ける理由はどこにあるのか。

この番組が投げかけているのは、「なぜ戦争は終わらないのか」という大きな問いだけではありません。
・なぜ、ある人は前線に向かうのか
・なぜ、ある人はカメラを通して現実を見せようとするのか
・そして、画面の前にいる私たちは、その映像から何を受け取るのか

視聴者ひとりひとりに、静かに考えてほしい問いを差し出している作品です。

ウクライナをめぐるニュース映像は、毎日のように世界に流れていますが、その中でひとりの兵士の時間にここまで寄り添う番組は多くありません。だからこそ、この特集は、遠くの戦争を「どこかの国の出来事」ではなく、「同じ時代を生きる誰かの現実」として感じさせてくれます。

NHK【クローズアップ現代】ロシアに不協和音? ウクライナ侵攻4年 停戦の行方は|ロシア世論と遺族の心情変化が示す前線の実態とZブロガーの危機的証言|2026年2月2日


気になるNHKをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました