米油は揚げ物にいい?酸化しにくい理由と油の選び方
毎日の料理で使う食用油は、体に悪いのか、どれを選べばいいのか迷いやすい食材です。『林修の今知りたいでしょ!(食用油のギモンにすべて答えます!3時間SP)(2026年6月25日放送)』でも取り上げられ注目されています。
この記事では、米油やアマニ油、オリーブオイルの違いを、家庭で使いやすい目線で整理します。
この記事でわかること
・米油が揚げ物に向いている理由
・揚げ油を何回使えるかの目安
・アマニ油を加熱しない方がいい理由
・オイルファーストや油の選び方の考え方
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米油は揚げ物にいい?酸化しにくい理由と使い方
米油は、揚げ物に使いやすい油として注目されています。
理由は、加熱したときに比較的安定しやすく、においやクセが出にくいからです。米油の原料は、白米そのものではなく、精米するときに出る米ぬかです。米ぬかには油分が含まれていて、そこからしぼったものが米油になります。
米油が揚げ物に向いていると言われる理由は、主に次の3つです。
・高温でも比較的安定しやすい
・素材の味を邪魔しにくい
・揚げ上がりが軽く感じやすい
揚げ物で油が重たく感じる原因の1つは、油の劣化です。油は熱、空気、光によって少しずつ変化します。揚げ物をすると高温になるため、どうしても酸化が進みやすくなります。
その点、米油は加熱に強い性質があり、家庭の揚げ物でも使いやすい油です。とくに、天ぷら、唐揚げ、とんかつ、フライなど、油の風味が仕上がりに影響しやすい料理と相性が良いです。
ただし、「米油なら何度でも使える」という意味ではありません。
どんな油でも、使い続ければ劣化します。米油は便利ですが、使い方と交換のタイミングを知っておくことが大切です。
米油を使うときは、揚げたあとに細かいカスを取り除き、冷めてから密閉して保存します。揚げカスが残ると、油の傷みが早くなります。
また、保存場所はコンロの近くより、暗くて涼しい場所が向いています。コンロ周りは熱がこもりやすく、油の劣化を早める原因になります。
揚げ油は何回使える?唐揚げ・とんかつで違う注意点
揚げ油は「何回まで使えるの?」と気になりますよね。
目安としては、家庭では2〜3回程度で交換を考えると安心です。ただし、これはあくまで目安です。何を揚げたか、どれくらい長く加熱したか、揚げカスを取ったかによって変わります。
たとえば、唐揚げととんかつでは油の汚れ方が違います。
唐揚げは、衣や下味の成分が油に出やすいです。しょうゆ、にんにく、しょうがなどの調味料がついていると、油に色やにおいが残りやすくなります。
とんかつは、パン粉のカスが多く出ます。さらに豚肉の脂も油に混ざるため、油が傷みやすくなります。
つまり、同じ「1回使った油」でも、揚げた料理によって状態はかなり違います。
交換のサインは、回数よりも見た目とにおいで判断するのがわかりやすいです。
・色が濃くなっている
・油くさい、古いにおいがする
・細かい泡が消えにくい
・粘りが出ている
・揚げ物がベタつく
・煙が出やすい
とくに、揚げているときに細かい泡が消えにくくなる状態は、油が劣化しているサインとして知られています。
また、少ない油で調理する揚げ焼きは便利ですが、油の温度が上がりやすく、劣化もしやすくなります。揚げ焼きに使った油は、再利用しない方が安心です。
揚げ油を長持ちさせたい場合は、次のようにすると状態を保ちやすくなります。
・揚げカスをこまめに取る
・高温にしすぎない
・使った油は早めにこす
・冷めたら密閉する
・暗くて涼しい場所に置く
・においが強い食材を揚げた油は早めに使い切る
「まだ使えるかも」と迷うときは、無理に使わない方がいいです。古い油は料理の味も落ちやすく、胃もたれの原因になることもあります。
アマニ油は加熱NG?DEL-1とオメガ3をムダにしない食べ方
アマニ油は、亜麻という植物の種からしぼった油です。
注目されている理由は、オメガ3脂肪酸の一種であるα-リノレン酸を多く含むことです。オメガ3脂肪酸は、体内で作ることができないため、食事からとる必要があります。
アマニ油で大事なのは、加熱しないことです。
アマニ油は熱に弱いため、炒め物や揚げ物には向きません。せっかくの成分を活かすなら、料理の仕上げにかける使い方が向いています。
おすすめの使い方は次の通りです。
・納豆にかける
・冷奴にかける
・サラダにかける
・ヨーグルトに混ぜる
・野菜ジュースに混ぜる
・みそ汁に最後に加える
「みそ汁に入れても大丈夫?」と思う人も多いですが、煮立たせるのではなく、食べる直前に加える程度なら使いやすいです。
アマニ油は味にクセが少ないものも多く、毎日の食事に取り入れやすい油です。ただし、油なのでカロリーはあります。体に良いからといって、たくさんかければ良いわけではありません。
目安は、1日小さじ1杯ほどから考えると続けやすいです。
また、アマニ油は酸化しやすい油でもあります。開封後は早めに使い切ることが大切です。大きなボトルを買って長く置くより、小さめのボトルを選ぶ方が家庭では使いやすいです。
保存するときは、冷暗所または冷蔵庫が向いています。ふたをしっかり閉め、空気に触れる時間を減らしましょう。
番組内で出てきたDEL-1は、体の若々しさや炎症に関わる物質として注目されました。ただし、アマニ油を飲めば誰でもすぐ若返る、という単純な話ではありません。
大切なのは、アマニ油だけに頼ることではなく、魚、野菜、大豆食品、海藻、発酵食品なども含めて、食事全体のバランスを整えることです。
オイルファーストとは?血糖値スパイクを防ぐ食べ方の順番
オイルファーストとは、食事の最初に油を含むものをとり、血糖値の急な上昇をゆるやかにする考え方です。
ただし、油だけを先に飲むという意味ではありません。野菜やたんぱく質と一緒に、少量の油をとる方法が現実的です。
たとえば、次のような食べ方です。
・サラダにオリーブオイルをかける
・豆腐にごま油を少しかける
・蒸し野菜に米油やオリーブオイルを少量かける
・魚や肉のおかずを先に食べる
・ごはんやパンは最後の方に食べる
食後に強い眠気が出る人は、血糖値が急に上がって急に下がる状態になっている可能性があります。もちろん眠気の原因は血糖値だけではありませんが、食べる順番を見直すだけでも体感が変わる人はいます。
オイルファーストのポイントは、油を増やすことではなく、食べ方を整えることです。
最初から白米、パン、麺類をたくさん食べると、血糖値が上がりやすくなります。そこで、野菜、たんぱく質、油を先にとると、食事全体の吸収がゆるやかになりやすいと考えられています。
ただし、油は1gあたり約9kcalあります。少量でもエネルギーが高いので、かけすぎには注意が必要です。
実践するなら、次の形が続けやすいです。
・サラダに油を小さじ1ほど
・肉や魚のおかずを先に食べる
・ごはんは最後にゆっくり食べる
・ドレッシングのかけすぎに注意する
・揚げ物でオイルファーストにしない
ここで大事なのは、「油をとれば健康になる」と考えないことです。油の質、量、食べる順番をセットで考えると、毎日の食事に取り入れやすくなります。
オリーブオイルは認知症予防に期待できる?1日7gの研究内容
オリーブオイルは、健康によい油としてよく名前が出ます。
とくに注目されているのが、1日7g以上のオリーブオイル摂取と、認知症に関連する死亡リスクの低下との関係を調べた研究です。7gは、だいたい小さじ1杯半くらいの量です。
ただし、ここで大切なのは「オリーブオイルを飲めば認知症を防げる」と断定しないことです。
研究でわかったのは、オリーブオイルをよく使う人たちに、認知症関連の死亡リスクが低い傾向が見られたということです。生活習慣、食事全体、運動、体質など、さまざまな要素も関係します。
それでも、オリーブオイルが注目される理由はあります。
オリーブオイルには、ポリフェノールやビタミンEなど、体の酸化や炎症に関わる成分が含まれています。さらに、エキストラバージンオリーブオイルには、ピリッとした刺激を感じるものがあります。
この刺激の一部は、オレオカンタールという成分と関係するとされています。オレオカンタールは、炎症に関わる働きで注目されています。
オリーブオイルを選ぶときは、次の点を見るとわかりやすいです。
・エキストラバージンかどうか
・遮光瓶や缶に入っているか
・開封後に使い切れるサイズか
・香りが新鮮か
・加熱用と生食用を分けるか
オリーブオイルは、サラダ、冷奴、パン、スープの仕上げなどに使いやすい油です。香りを楽しみたいなら、加熱せずに最後にかける使い方が向いています。
一方で、クセが強いものもあるため、毎日の料理に使うなら味の好みも大切です。高価なものを無理に買うより、使い切れる量を選び、酸化する前に使う方が大事です。
ごま油と自家製ラー油は体にいい?セサミンとカプサイシンの見方
ごま油は、香りが強く、少量でも料理の満足感を高めてくれる油です。
ごま油でよく聞く成分がセサミンです。セサミンは、ごまに含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化作用が期待される成分として知られています。
ごま油は、料理の香りづけに使いやすいのが大きな魅力です。
・卵かけご飯に少量
・冷奴に少量
・ナムルに使う
・スープの仕上げに入れる
・刺身のたれに混ぜる
・そうめんのつゆに加える
ただし、ごま油も油なので、使いすぎればカロリーは増えます。香りが強いため、少量で満足感を出す使い方が向いています。
自家製ラー油も、作り方を知っておくと便利です。
ラー油は、ごま油などの油に唐辛子の辛み成分を移したものです。唐辛子に含まれるカプサイシンは、油に溶けやすい性質があります。そのため、油と合わせることで辛みや香りを引き出しやすくなります。
家庭で作るなら、使う分だけ少量作るのが安心です。
作り方の流れはシンプルです。
・唐辛子を細かくする
・ごま油を温める
・熱しすぎないようにする
・火を止めて唐辛子に注ぐ
・冷ましてから使う
注意点は、油を高温にしすぎないことです。焦げると苦味が出やすく、油も傷みやすくなります。
自家製ラー油は、担々麺風そうめん、豚しゃぶ、蒸しなす、冷奴、餃子のたれなどに使いやすいです。辛さを調整できるので、市販品が辛すぎる人にも向いています。
ただし、胃腸が弱い人や辛いものが苦手な人は、無理に使わない方がいいです。健康によい成分があるからといって、体に合わない量を食べる必要はありません。
油選びで一番大切なのは、「どの油が最強か」を決めることではありません。
加熱するなら米油、生で使うならアマニ油やオリーブオイル、香りを足したいならごま油というように、料理や目的で使い分けることです。
毎日の食事では、油を完全に避けるより、量と質を見ながら上手に使う方が現実的です。まずは、家にある油の保存場所を見直し、揚げ油の交換タイミングを意識するだけでも、料理の味と安心感が変わります。
リンク
・脂質の摂取基準に関する資料 (厚生労働省)
・米油の特徴と酸化しにくさに関する資料 (農林水産省)
・オリーブオイルと認知症関連死亡リスクに関する研究 (ジャマネットワーク)
・アマニ油の使い方に関する資料 (shop.nisshin.oilliogroup.com)
・トランス脂肪酸と脂質に関する資料 (農林水産省)
・インクレチンと血糖値に関する資料 (kmc-zushi.com)
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