人が集まる謎を解明!朝市・アイドル・神社の魅力に迫る
『うなぎのぼりLAB〜人が集まる場所に何がある?〜』は、銀シャリの鰻和弘さんと俳優の高橋ひかるさんが、日本各地の「人が集まる場所=うなぎのぼりスポット」の理由を探る番組です。今回は青森・八戸の海辺から、東京の神社や外国人に人気の京都の寺まで、全国各地の注目スポットを訪れ、人が集まる秘密を調査しました。スマホの位置情報を活用した「うなぎのぼりMAP」によって見えた、ちょっと意外で温かい人間模様に注目です。
八戸の海辺が激変!館鼻岸壁朝市に7万人超が集まるワケ
青森県八戸市の海辺では、普段は人がほとんどいないのに、日曜日だけ人の流れが急増しているという不思議な現象がありました。その理由を調査するために訪れたのが、館鼻岸壁朝市(たてはながんぺきあさいち)です。2024年7月7日(日)の朝4時、そこにはなんと手羽先1本40円の激安グルメを求めて長蛇の列ができていました。限定800本のため、先頭の男性は前日の夜から並び、なんと100本を購入。
この朝市には最大で1日に7万8000人が訪れることもあり、八戸のグルメを目当てに多くの人が早朝から集まります。かつてはゴミが山積していた場所でしたが、出店者の上村隆雄さんたちが協力して掃除を行い、出店料を1日400円に設定。これにより多くの出店者が集まり、地域のにぎわいを支える場となりました。中には、朝市に出店するために60代で運転免許を取得した女性も登場。地元の人たちの情熱がこの賑わいを支えているのです。
さらに朝市では、午前7時30分からご当地アイドル「pacchi(ぱっち)」のライブが行われています。メンバーのんなさんは高校生の頃、120kmも離れた五所川原市から通って出演していたという努力家。最初は数十人しかいなかった観客も、どんな天候でも休まず続けたことで徐々に増加。運営を支えるのは、芸能事務所社長で薬局の店主でもある黒島弘康さん。んなさんを雇用して生活面でも支援するなど、地域全体でアイドル活動を支えている姿が紹介されました。
京都・愛宕念仏寺の羅漢像が外国人観光客を引き寄せる理由
続いて紹介されたのは、京都市右京区にある愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)。ここには1200体もの羅漢像(らかんぞう)が並び、すべてが一般の人の手によって作られた個性豊かな像です。その中の1体がアメリカ元大統領のドナルド・トランプ氏にそっくりだとSNSで話題に。これをきっかけに多くの外国人観光客が訪れる“映えスポット”になりました。
一体一体にユニークな表情があるため、訪れる人はお気に入りの像を見つけて写真を撮ったり、じっくり観察したりして楽しんでいます。観光地としての知名度はそれほど高くなかったものの、「偶然の一致」から一気に人気急上昇した例として紹介されました。
東京タワーを背景に撮りたい!赤羽橋南交差点に外国人殺到
東京・港区の赤羽橋南交差点も“うなぎのぼりスポット”のひとつ。この場所に多くの中国人観光客が集まっているのは、台湾の人気歌手ジェイ・チョウのミュージックビデオに東京タワーが背景として登場していたことが理由です。その映像をまねるために、MVの構図が再現できるこの交差点で写真を撮る人が後を絶ちません。
SNSの影響力が、こうした人の流れを生み出すことがあるという具体例であり、デジタル時代の観光トレンドの変化も感じられました。観光地の魅力は場所そのものだけでなく、“物語性”や“つながり”が重要になってきていることがよくわかります。
東京・日本橋に現れた超人気神社「小網神社」
最後に訪れたのは、東京・日本橋。2024年3月3日(日)に人が集中していた場所は、オフィス街の中にある小網神社でした。この神社は、弁財天が祀られており、金運アップのご利益があるとされています。特に有名なのが、「お金を境内の水で清めて財布に入れる」という参拝方法です。
また、「強運」に関するご利益でも知られており、SNSには「抽選に当たった」「大事な試験に合格した」などの報告が続々と投稿されています。実際に番組スタッフが人気芸人「令和ロマン」のイベントチケットを抽選で申し込んだところ、1秒で完売にもかかわらず見事に当選したというエピソードも紹介されました。
さらにこの神社には、戦時中の「兵士が参拝して無事帰還した」という伝説があり、神社自体も空襲を免れた歴史があります。現在では時代に合わせてお守りの種類も40種に増え、若い人や外国人観光客にも親しまれる存在となっています。お守りのアイデアを考案しているのは、宮司・服部匡記さんの娘の恵美さんで、家族ぐるみで神社の魅力を広げています。
高橋ひかるさんは、今後の仕事で刑事ドラマに出演できるよう願い、鰻和弘さんはセスナの免許取得を祈願して参拝しました。小さな神社にも、現代人の願いが詰まっていることがよく伝わってきました。
エンディング
今回の『うなぎのぼりLAB』は、データと人の想いが交わることで、なぜその場所に人が集まるのかが明らかになる興味深い内容でした。観光地だけでなく、地域の努力、偶然の発見、信仰、そしてSNSの影響力など、さまざまな要素が「人の流れ」を作っていることがわかりました。次回はどんな“うなぎのぼり”スポットが登場するのか、今後も目が離せません。
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