「はじめての手仕事」きゅうり特集まとめ
夏になると家庭で大量にとれるきゅうり。でも「食べきれない」「すぐ傷む」と悩む人は多いです。今回の「きょうの料理」では、横山タカ子さんが自宅の家庭菜園で育てたきゅうりを、日持ちする常備菜に変える方法を紹介しました。この記事を読めば、放送で取り上げられた塩干しきゅうりの作り方やアレンジレシピ、さらに信州の郷土料理アレンジまで一度にわかります。きゅうりを長く楽しみたい人や、毎日の献立に変化をつけたい人にぴったりの内容です。
きゅうりがすぐ傷むのはなぜ?
きゅうりは水分が多く、収穫後すぐにしなびやすい野菜です。特に夏場は冷蔵庫に入れても数日で鮮度が落ちてしまいます。そのままにしておくと柔らかくなり、食感や風味がなくなってしまいます。多くの家庭菜園でも「一度にたくさん収穫できて持て余す」という声が多く、保存方法を工夫しないと無駄になりがちです。
結論:塩干しきゅうりで保存力アップ
横山さんが紹介したのは「塩干しきゅうり」。一度塩で水分を抜き、さらに干すことで、生のきゅうりにはないパリッとした食感が生まれます。この方法なら冷蔵で1か月保存可能。生で食べきれないきゅうりも、しっかりと保存食に変えられます。
塩干しきゅうりの基本の作り方
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きゅうりのヘタを切り、3~4等分にして四つ割りにする
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塩をまぶして一晩置く(重石を使い6~8時間)
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水分を絞り、ざるに並べて半日干す
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保存容器に甘酢を加えて漬ける
このひと手間で、まるで別の野菜のようなコリッとした食感に変わります。
アレンジ1:塩干しきゅうりの甘酢漬け
塩干しきゅうりを甘酢に漬け込むと、さっぱりした副菜になります。ポイントは赤とうがらしを一緒に漬けること。ピリッとした辛みがアクセントになり、食欲が落ちやすい夏でもごはんが進みます。冷蔵庫で1か月保存可能なので、常備菜としても便利です。
【材料】(つくりやすい分量)
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きゅうり…5本(約500g)
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塩…小さじ2+下ごしらえ用10g
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赤とうがらし(大)…1本
〈甘酢〉
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水…130ml
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酢…カップ1/2
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きび糖(または砂糖)…大さじ4
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塩…小さじ2
【作り方】
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きゅうりはヘタを除き、長さを3~4等分に切って四つ割りにする。大きめのボウルに入れ、塩10gをまぶす。
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きゅうりの重さの1.5~2倍のおもしをのせ、一晩(6~8時間)常温で置く。
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水けをしっかり絞り、重ならないようにざるに広げ、日当たりと風通しのよい場所で半日ほど干す。
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甘酢の材料(水・酢・砂糖・塩)をよく混ぜる。
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干したきゅうりをボウルに入れ、甘酢を回しかけて全体を混ぜる。
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清潔な保存容器に甘酢ごと入れ、赤とうがらしをのせてふたをし、冷蔵庫に半日ほどおいて味をなじませる。
【保存】
冷蔵庫で約1か月間保存可能です。
生のきゅうりとは違い、パリッとした歯ごたえとさっぱりした酸味が楽しめます。
アレンジ2:塩干しきゅうりのつくだ煮
さらに発展形として「つくだ煮」があります。醤油やみりんで煮ると、ごはんのお供にぴったり。甘辛い味つけが干したきゅうりによくしみ込み、箸が止まらなくなる味わいです。夏場のお弁当にもおすすめで、保存性も高まります。
アレンジ3:ごま油とチーズで酒の肴に
横山さんが紹介したユニークな食べ方が、ごま油とチーズを合わせる酒肴レシピ。干したきゅうりにコクのあるごま油を絡め、チーズを添えるとワインや日本酒にも合う一品になります。家庭菜園の野菜が、おしゃれなおつまみに早変わりするのが魅力です。
信州アレンジ:きゅうりとわかめといかの酢の物
番組後半では、信州の郷土料理をベースにした「きゅうりとわかめといかの酢の物」も紹介されました。干したきゅうりではなく生のものを使い、わかめといかを合わせた爽やかな一品です。さっぱりした味わいは暑い日の副菜にぴったりで、和食の定番としても取り入れやすい料理です。
きゅうり保存レシピまとめ表
料理名 | 特徴 | 保存期間 | おすすめシーン |
---|---|---|---|
塩干しきゅうり | パリッとした食感 | 冷蔵1か月 | 下ごしらえ用 |
甘酢漬け | 酸味と辛みで夏向き | 冷蔵1か月 | 常備菜・副菜 |
つくだ煮 | 甘辛でごはんが進む | 冷蔵数週間 | お弁当・ご飯のお供 |
ごま油×チーズ | コクのある味わい | その日中 | 酒の肴 |
きゅうりとわかめといかの酢の物 | さっぱり爽やか | 当日 | 夏の副菜 |
よくある質問
Q. 塩干しきゅうりは冷凍保存できますか?
A. 冷凍すると食感が損なわれるため、冷蔵保存が基本です。
Q. 干すときは直射日光でも大丈夫?
A. 直射日光が当たる場所でOKですが、風通しのよい場所を選ぶとより早く乾きます。
Q. 甘酢漬けに使う酢は何でもいい?
A. 番組では米酢を推奨。まろやかな酸味で食べやすく仕上がります。
まとめ
今回の「きょうの料理」では、家庭菜園で余りがちなきゅうりを無駄なくおいしく食べる工夫が紹介されました。塩干しにして保存性を高めることで、甘酢漬け・つくだ煮・酒の肴と幅広く展開できます。さらに郷土料理をアレンジした酢の物も加わり、夏にぴったりの献立が完成。きゅうりを最後までおいしく活用したい人は、ぜひ試してみてください。
出典:NHK「きょうの料理 はじめての手仕事」2025年8月18日放送より
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