インフルエンザが子どもに広がる今こそ知りたい“最新の安全ガイド”
今年のインフルエンザは、例年よりも早く流行が始まり、特に子どもの間で急速に広がっています。全身のだるさや急な高熱など、風邪とは違う強い症状で、子どもは『インフルエンザ脳症』、高齢者は『二次性細菌性肺炎』など重い合併症につながることもあります。この記事では、最新の流行背景から受診の目安、ワクチン情報までまとめて紹介します。2025年の今、家庭で何を気をつければいいのかを事前に知っておくことで、もしもの時の不安をぐっと小さくできます。
【チコちゃんに叱られる!】なぜ熱が出ると寒くなる?ウイルスとの戦いと脳が設定する平熱の謎|2025年1月24日放送
今広がっているインフルエンザの特徴は?
今年は例年より早く流行が始まり、子どもを中心に感染が増えています。特に強調されているのは、急激に出る全身症状です。発熱、関節の痛み、だるさ、筋肉痛などが突然あらわれ、風邪とは違うスピードで具合が悪くなることがあります。
この背景には、小児で増えている『インフルエンザ脳症』のリスクや、高齢者に多い『二次性細菌性肺炎』の危険性があり、注意が必要です。こうした合併症は、体力が弱い乳幼児や高齢者では特に起こりやすいため、家族全体の予防が大切になります。
子どもが特に注意すべき理由
インフルエンザは子どもにとって重く出やすい病気です。特に乳幼児で多いのが『インフルエンザ脳症』で、意識がおかしくなる、けいれんする、急に様子が変わるなどの症状が見られる場合があります。この状態は早い対応が必要なので、普段と違う行動があれば迷わず受診を考えてください。
さらに、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎なども併発しやすく、長引くケースもあります。「ただのインフルエンザ」と油断せず、体調の変化をこまめに見守ることが大切です。
高齢者が重症化しやすい理由
高齢者は免疫力が落ちやすく、気道の粘膜がダメージを受けやすいため、インフルエンザから『二次性細菌性肺炎』につながることがあります。胸が苦しい、熱がまた上がる、咳がひどいなどの症状は肺炎のサインになることもあります。
また心臓や腎臓、糖尿病などの持病がある場合、いつもより体の負担が大きくなりやすいため、早めの受診と治療が重要になります。
受診のタイミングは「早め」が基本
インフルエンザは、発症してから48時間以内に治療薬を始めることで、症状の悪化を防ぐ可能性が高まります。高熱が急に出た、全身のだるさで動けない、関節や筋肉が痛むなど、風邪と違う強い症状が出た場合は医療機関の受診を考えてください。
特に子どもでは、けいれんや意識がぼんやりするなどの変化があればすぐに受診が必要です。高齢者では呼吸の苦しさ、胸の痛み、長引く咳などにも注意します。
また、市販の解熱薬にも注意が必要で、アスピリンやジクロフェナクナトリウムなどは小児の『インフルエンザ脳症』リスクと関連するため、避けるケースがあります。子どもにはアセトアミノフェンが一般的に選ばれることが多いですが、持病や年齢によって使える薬は異なるため、家庭内の判断に頼りすぎないことが大切です。
ワクチンの最新情報と知っておきたいこと
予防の中心となるワクチンは、発症を完全に防ぐものではありませんが、重症化をしっかり抑える効果があります。
2025年シーズンは、日本のワクチンが『3価ワクチン』となる方向が報じられており、これまでの4価からの変更が注目されています。また、6か月〜13歳未満の子どもは2回接種が基本で、早めの接種が推奨されます。
効果が出るまで約2週間かかるため、流行前からの準備が重要です。さらに、子どもを中心に広がりつつある経鼻噴霧型(鼻にスプレーするタイプ)のワクチンも、今後利用が広がる地域があります。注射が苦手な子にも選択肢ができることは、家庭にとって大きな安心につながります。
家庭でできるインフルエンザ対策
家庭での対策は、日々の積み重ねがとても効果的です。
・こまめな手洗い
・マスクの活用
・咳エチケット
・人が多い場所を避ける
・室内の換気や湿度管理
子どもや高齢者のいる家庭では、大人が感染しないことも大切です。接触が多い家族が予防に気をつけることで、家の中での広がりをかなり抑えることができます。
受診のサインを見逃さないために
こんな症状があれば、受診のタイミングを早めてください。
・38℃以上の高熱が続く
・ぐったりして反応が鈍い(子ども)
・けいれんや異常行動(子ども)
・呼吸が苦しい、胸が痛い(高齢者)
・咳が長く続く、熱がぶり返す
・持病の悪化
これらは重症化のサインとして重要です。
まとめ
例年より早く流行しているインフルエンザは、子どもや高齢者にとって大きなリスクになることがあります。急な発熱や全身症状は早めの受診につなげ、家庭での予防やワクチン接種も積極的に取り入れることが大切です。
家庭内で感染を広げないために知っておきたい5つの行動

ここからは、私からの提案です。インフルエンザが流行すると、家の中で広がってしまうことが少なくありません。特に子どもや高齢者がいる家庭ほど、身近な場所での対策がとても大切になります。ここでは実際に医療機関が示している内容をもとに、家庭内でできる対策をより具体的に整理してお伝えします。
正しい手洗い・手指消毒
手洗いは家庭の中でできるもっとも基本的な対策です。外から帰ったとき、食事の前、トイレのあとなど、こまめに手を洗うことでウイルスを広げにくくできます。せっけんを使って手のひら、指の間、手の甲までしっかり洗うことが大切です。アルコール消毒は、手洗いができない場面で役立ちます。高濃度のものを使うと効果がより期待できます。ひろつ内科クリニックやウェルネスシオノギでも、この習慣が感染予防に有効としています。
マスク着用・咳エチケット
家庭の中でも、体調が悪い人や発症の可能性がある人はマスクをつけることで飛まつを広げにくくなります。咳やくしゃみは思ったより遠くまで飛びやすいため、マスクはとても効果的です。体調に問題がない人でも、人が多い場所から帰ったあとや、家族に症状があるときはマスクを活用すると安心です。わかばハートクリニックが紹介しているように、マスクは家庭内感染を抑えるための重要なアイテムです。
生活スペースの分離・共有物の区別
家族にインフルエンザの人がいる場合、部屋を分けることで他の家族に移る可能性を下げられます。食器やタオルなどを共有しないだけでも効果があります。触れる場所を極力分けることで、ウイルスに触れる機会を少なくできます。キッズドクターやひろつ内科クリニックも、こうした行動の積み重ねが感染を防ぐポイントになると伝えています。
室内の換気・湿度管理・こまめな消毒
部屋の空気を入れ替えることは、とても簡単で効果のある方法です。窓を開けて空気を循環させるだけで、ウイルスがとどまりにくくなります。湿度が低いとウイルスが漂いやすくなるため、40〜60%ほどを保つとよいと言われています。ドアノブやスイッチなど、家族がよく触る場所はアルコールでこまめに拭くと安心です。こうした基本的な対策は、わかばハートクリニックでも推奨されています。
健康管理・早めの受診判断
しっかり睡眠をとり、食事で体力を保つことは家庭内での感染対策に役立ちます。体調が悪くなったときは無理をせず、熱が高い、ぐったりするなど気になる様子があれば早めの受診が必要です。家族の体調の変化を見逃さないことが、感染を家の中で広げないための大事なポイントです。ウェルネスシオノギでも、普段の生活リズムを整えることが予防に役立つと伝えています。
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