Eテレ【きょうの健康】みんなの「知りたい！」「膠原病」関節リウマチの再発不安と生物学的製剤の自己注射・遺伝リスクも解説｜2025年12月11日

「みんなの知りたい！膠原病」

膠原病という言葉を一度聞いたことがあっても、実際に自分の体に気になる症状が出てきた時、その正体がよく分からないまま不安だけが広がってしまうことがあります。関節が痛んだり、朝だけ指がこわばったり、疲れが抜けにくくなったり…。年齢のせいなのか、忙しさのせいなのか、それとも病気なのか。
そんな迷いの中で、多くの人が検索に頼るようになります。特に『関節リウマチ』『シェーグレン症候群』といった名前が目に入ると、症状を重ねてしまい心配になる人は少なくありません。
今回の『きょうの健康（12月11日）』は、まさにその“みんなの知りたい疑問”を専門家が取り上げる構成です。

どうして膠原病がこんなに検索されているのか

膠原病は、一つの病気ではなく、体の結合組織や免疫の働きに関わる多くの症状が含まれる総称です。そのため、人によって症状の出方がまったく違います。
ある人は関節痛が中心、別の人は目や口の乾燥が強く出る、また別の人は強い倦怠感が続く…。この幅の広さが、検索数の多さにつながっています。

日常で感じやすい小さな違和感がきっかけになることも多く、
・手先の痛みがなかなか引かない
・朝のこわばりが増えた
・体が重くて疲れやすくなった
・痛みの場所が日によって変わる
こうした感覚があると、「膠原病 原因」「関節リウマチ 寛解維持」「シェーグレン 疲労感」などの言葉で調べる人が増えます。

さらに、生物学的製剤による自己注射が広く知られるようになったことで、「いつまで続けるのか」という不安が、検索行動を強く後押ししています。薬の名前を知らなくても“自分に当てはまるかも”と考えた時、人は自然と情報を探しに行くものです。

多くの人が抱える“痛み・だるさ・乾燥”の悩み

膠原病では、体のどこかに炎症が起こりやすく、そのサインとして関節痛や筋肉痛が現れます。肩や指、足の関節など、日常でよく使う部分ほど不調を感じやすく、生活の中で「何かおかしい」と気づくきっかけになります。

また、膠原病に共通して多いのが、はっきり言葉にしづらい強い倦怠感です。
・どれだけ休んでも疲れが残る
・家事や仕事に以前のような集中力が続かない
・眠ってもスッキリ起きられない

本人の感覚としては明らかに変化しているのに、外からは見えにくい症状のため、周囲に理解されづらい苦しさもあります。これが「膠原病 疲れやすい」「リウマチ 再発サイン」といった検索につながっています。

乾燥症状に困っている人も多く、『シェーグレン症候群』を調べるきっかけになるのもこの部分です。目の乾き、口の乾きは生活に直結し、食事、会話、外出などに影響するため、「原因は何か」「悪化するのか」と気になって当然です。

気になる「膠原病は遺伝するの？」という疑問

膠原病を検索する時、家族のことを心配する人は非常に多いです。親や兄弟が膠原病だった場合、自分も発症するのではないかと不安になるのは自然な感情です。

ただ、膠原病は“はっきりと遺伝する病気”ではありません。
体質として似る部分があったり、家族内でみられることがあるのは事実ですが、遺伝だけで決まる病気ではありません。環境、ストレス、年齢、免疫の変化などさまざまな要素が重なって初めて症状として現れるものです。

『シェーグレン症候群』など、家族で複数の発症例が報告される病気もありますが、割合としては決して高くありません。
そのため、「遺伝しますか？」という質問は非常に多いものの、実際は“必ずしも家族に連鎖するわけではない”という回答がほとんどです。

番組でも、この誤解を解くような説明が期待されます。

関節リウマチの再発を心配する気持ち

『関節リウマチ』を経験している人の多くが、症状が落ち着いても再発を心配します。炎症の波があるため、痛みが引いたと思ったら急に関節が腫れたり、朝のこわばりが戻ったりすることがあるからです。

関節リウマチの特徴として、
・関節の滑膜に炎症が起きる
・放置すると関節破壊につながることがある
・気温や天候、疲れなどで変化しやすい

こうした性質があるため、症状の揺れに敏感になりやすいのです。

一方で、治療の進歩により、現在は多くの人が『寛解状態』を維持できるようになってきました。薬の種類が増え、生活と両立しながら症状をコントロールしやすくなっています。
今回の放送では、こうした“再発との向き合い方”にも触れられる可能性があります。

生物学的製剤の自己注射はどこまで続ける？

生物学的製剤は、炎症を抑える効果が高く、多くの患者が症状の改善を実感しています。とはいえ、
「この注射は一生続くの？」
「やめたらまた悪くなるの？」
という疑問は誰もが抱きます。

結論として、生物学的製剤の継続期間は人によって違います。
・症状が安定して減薬できる人
・一定量を続けたほうが調子が良い人
・別の薬に切り替えるほうが良い人

一律の答えがなく、その人の状態に合わせて調整される治療です。だからこそ、検索で調べても明確な答えが出ず、余計に不安になるケースもあります。

今回の番組では、この“曖昧な不安”に寄り添う解説が期待されています。

シェーグレン症候群は乾燥だけでは語れない

『シェーグレン症候群』は、涙や唾液の量が減る乾燥症状がよく知られていますが、実際はもっと広い影響があります。
強い疲労感、関節痛、集中力の低下、頭が重い感覚など、乾燥とは別の症状が続く人も少なくありません。

乾燥は生活のさまざまな場面を不便にするうえに、その背景にある免疫の働きが全身に影響を及ぼすため、「乾燥だけが原因ではなさそう」という感覚になるのです。

そうしたつらさを抱える人が、「シェーグレン 疲労感の理由」などのキーワードで検索する理由はここにあります。普段の生活の中で、「何が起きているのか」を知りたい気持ちは当然です。

番組でも、こうした乾燥以外の側面を扱う可能性があります。

まとめ

膠原病に悩む多くの人が検索に頼るのは、症状の幅が広く、原因や治療の道筋が分かりにくいからです。関節リウマチの再発の不安、生物学的製剤の継続、シェーグレン症候群の疲労や乾燥──どれも日々の生活に関わる深い悩みです。