年末拡大スペシャルで振り返る激動の2025年
このページでは『クローズアップ現代(2025年12月22日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。
2025年は、日本と世界のあらゆる場所で「変化」が一気に押し寄せた一年でした。政治、経済、災害、戦争、暮らし、そして希望。番組は年末拡大スペシャルとして、ただ出来事を並べるのではなく、「あの現場はいまどうなっているのか」を軸に、私たちの足元に続く現実を追いました。
オープニングで語られた「激動」という実感
オープニングでは、2025年を象徴する言葉として、秋田で相次いだクマ被害や岩手・大船渡の山林火災、そして高市早苗の名前が示されました。石山アンジュは、この一年を振り返る中で、アメリカにおけるトランプ政権の再始動が世界全体の空気を変えたと語りました。関税政策や国際関係の緊張は、日本の経済や暮らしにも静かに影響を及ぼしています。
一方、山里亮太が挙げたのは、身近な場所で増え続けた詐欺の問題でした。被害は高齢者だけでなく、幅広い世代に及び、「自分は大丈夫」という感覚が通用しなくなっている現実が共有されました。オープニングの短いやりとりから、2025年が決して一言では言い表せない、重なり合った不安と変化の年だったことが浮かび上がりました。
年明けから春にかけて起きた出来事と続く影響
年明け早々に起きた埼玉県八潮市の道路陥没事故は、時間が経っても終わっていない出来事として紹介されました。事故から約1年が経過しても、周辺の道路は通行止めが続き、住民は遠回りや生活動線の制限を強いられています。硫化水素による臭い対策として消臭剤が手放せない家庭もあり、車の部品や住宅内の金属が変色するなど、目に見えにくい被害も続いています。本格的な復旧には5年から7年かかる見込みとされ、インフラ老朽化が「いつかの問題」ではないことが突きつけられました。
この時期、フジテレビの記者会見も大きな注目を集めました。山里亮太は、閉じた世界の常識を見直すきっかけになった会見だったと語り、メディアのあり方そのものが問われた出来事として振り返りました。海外ではドナルド・ジョン・トランプがアメリカ第47代大統領に就任し、ロシアによるウクライナ侵攻は3年を迎えました。さらに、記録的な大雪や岩手・大船渡の山林火災など、自然災害も重なり、2025年のスタートは重たい現実を伴うものでした。
万博と米問題に表れた暮らしと経済の揺れ
春から初夏にかけては、大阪・関西万博の開幕が明るい話題として伝えられました。会場には公式キャラクター『ミャクミャク』が並び、未来や技術への期待が広がる一方で、私たちの日常では食料問題がより切実になっていきました。
都内のスーパーでは新米が5kgあたり4000円から5000円台で並び、家計への負担を実感する声が増えていました。その一方、卸売会社の倉庫には新米の在庫が積み上がるという、ちぐはぐな状況も明らかになりました。スタジオに招かれた西川邦夫は、備蓄米が銘柄米の価格にほとんど影響を与えなかった点に触れ、現在はコメが余っている状態だと説明しました。農家は増収増益でも、消費者はコメから離れつつある。このねじれは、2025年の日本経済が抱える難しさを象徴する場面として描かれました。
戦争や事件を伝え続ける意味と「継承」という課題
番組では、2025年に放送された社会性の高い特集も振り返られました。オウム真理教事件のその後、森友文書開示をめぐる検証、戦後80年を見据えた企画、被爆者なき時代にどう記憶を伝えるかという問い。これらは過去の出来事でありながら、現在進行形の問題として扱われていました。
広島と沖縄を取材した桑子真帆は、原爆体験の継承を研究する小倉康嗣の言葉『能動的に受動する』が強く心に残ったと語りました。当時の人々が何を感じ、どんな選択をしたのかを想像し、自分の中に落とし込んで行動につなげていくこと。それが、単なる知識ではない「継承」につながるという考え方は、戦争や事件を遠い過去にしないための大切な視点として示されました。
選挙と外国人労働者から見えた社会の転換点
夏から秋にかけて行われた参議院選挙では、政治の風景に変化が見られました。石山アンジュは、与党が過半数を割る状況の中で、多党化が進み、政党名よりも政策そのものが問われる時代に近づいていると分析しました。選挙の結果は、政治がより複雑で、多様な声を反映する段階に入ったことを示していました。
同じ時期、外国人労働者をめぐる特集では、インドネシアやベトナム、台湾から人材を受け入れる地域の現実が紹介されました。山里亮太は、フィリピンで聞いた声として、かつては日本への出稼ぎが選択肢だったが、今は日本に行くメリットを感じない人が増えていると語りました。「来るな」と言う前に、「来たいと思われなくなっている現実」を知る必要があるという言葉は、日本社会の立ち位置を考えさせるものでした。
希望を感じた出来事と2025年の終わりに見えた景色
番組の後半では、前向きな話題にも時間が割かれました。Z世代に支持される歌手ちゃんみなの活動、土井善晴による家庭料理の提案、82歳で挑戦を続ける吉村作治の姿など、人の生き方に光を当てた特集が紹介されました。石山アンジュは、夏の甲子園で沖縄尚学が優勝したことに心を動かされたと語り、努力が実を結ぶ瞬間が多くの人に勇気を与えたと振り返りました。
年末にかけては、女性初の総理大臣誕生、ドジャースのワールドシリーズ連覇、日本人のノーベル賞ダブル受賞など、世界で活躍する日本人の姿も相次ぎました。その一方で、秋田を中心としたクマ被害や能登半島地震の影響など、課題も続いています。希望と不安が同時に存在する風景こそが、2025年の終わりに見えた現実でした。
激動の一年を自分の足元で考える
クローズアップ現代 年末拡大スペシャル 激動の2025年を振り返るは、ニュースを消費する番組ではなく、出来事が今も続いている現実として私たちの生活につながっていることを伝える放送でした。遠い場所の出来事も、身近な暮らしの問題も、すべては同じ時間の中で起きています。2025年をどう受け止め、次の一年をどう生きるのか。その問いを静かに残す年末特集でした。
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