都会の駅前で、金魚と向き合う30分
このページでは『ドキュメント72時間(2019年放送)』の内容を分かりやすくまとめています。
東京の駅前にありながら、時間の流れが少し変わる場所があります。舞台は阿佐ヶ谷にある金魚専門の釣り堀。ビルやマンションが並ぶ都会の真ん中で、人は金魚が泳ぐ池を前に立ち止まります。この回では、そこで過ごす人たちの72時間を通して、何気ない時間が持つ意味が静かに描かれていきます。
舞台は阿佐ヶ谷駅前の金魚専門釣り堀
番組の舞台は、東京・阿佐ヶ谷の駅前にある、大正時代から90年以上続く金魚専門の釣り堀です。
周囲には商業ビルやマンションが立ち並び、通勤や買い物で多くの人が行き交います。その一角に、池があり、たくさんの金魚が泳いでいます。この風景は、都会に慣れた目には少し不思議に映ります。
昔から変わらない形で営業を続けてきたこの釣り堀は、地域の中で特別な存在です。新しい建物が増えても、池と金魚はそこにあり続けます。番組は、この「変わらない場所」が、今の東京でどんな役割を持っているのかを、静かに見つめていきます。
1時間600円、手ぶらで始められる気軽さ
釣り堀の利用料金は、釣り竿とエサ付きで1時間600円です。
道具を持っていなくても、その場ですぐに始められるため、初めての人でも入りやすい仕組みになっています。思い立ったときに立ち寄れることが、この場所の大きな特徴です。
仕事の合間に来る人、用事のついでに寄る人、時間を持て余している人など、訪れる理由はさまざまです。金魚釣りは、難しい技術を求められるものではありません。池を見て、糸を垂らし、金魚の動きを待つ。そのシンプルさが、日常の緊張を少しだけほどいてくれます。
50年以上通う常連がいる場所
番組には、50年以上この釣り堀に通い続けている常連の姿が登場します。
長い年月、同じ場所に足を運び続けるという事実だけで、この釣り堀がどんな場所なのかが伝わってきます。若い頃から通い、年を重ねても変わらず池の前に立つ。その積み重ねが、この場所の時間の厚みをつくっています。
金魚を釣ること自体よりも、ここに来る時間が生活の一部になっているように見えます。番組は、その姿を通して、趣味や遊びを超えた「居場所」としての釣り堀を浮かび上がらせます。
会話が生まれる夫婦の時間
ここに来ると、自然と会話が弾むという夫婦も登場します。
家では話題が続かなくても、金魚を見ながら並んで座ると、言葉が出てくることがあります。池をのぞき込み、竿を動かしながら、同じ時間を共有することで、会話のきっかけが生まれます。
特別な出来事が起きるわけではありません。ただ、同じ景色を見て、同じリズムで過ごす。その静かな時間が、夫婦の間にやわらかい空気をつくっています。番組は、その変化を誇張せず、ありのままに映します。
働き方が変わり、時間を持て余す人
働き方改革の影響で、これまでより自由な時間が増えたサラリーマンも登場します。
忙しさに追われていた日々から一転し、突然生まれた空白の時間。その使い方が分からず、釣り堀に足を運びます。
金魚を釣る1時間は、成果を求められる時間ではありません。ただ池を見て、待つ時間です。その中で、自分のこれからや、今の生活について考える余裕が生まれます。番組は、社会の変化が個人の時間の過ごし方にどう影響しているのかを、静かに映し出します。
1日で100匹近く釣る女性の存在
この釣り堀には、1日で100匹近くの金魚を釣り上げる女性もいます。
慣れた手つきで、次々と金魚を釣る姿からは、この場所に長く通ってきた経験が感じられます。金魚の動きを読み、糸を操る様子は、まさに達人のようです。
同じ池でも、楽しみ方は人それぞれです。ぼんやり眺める人がいる一方で、技術を磨き、数を重ねる人もいます。その幅の広さが、この釣り堀が多くの人を受け入れてきた理由の一つです。
金魚の池を前に、人は何を思うのか
番組が投げかける問いは、とてもシンプルです。金魚が泳ぐ池を前に、人は何を思うのか。
ここでは、大きな事件も劇的な展開も起きません。人が来て、竿を垂らし、時間が過ぎて帰っていきます。その繰り返しの中で、それぞれが違う思いを胸に抱えています。
都会の真ん中にあるこの金魚専門の釣り堀は、立ち止まり、考えたり、何も考えなかったりする場所です。番組は、その何気ない時間こそが、人にとって大切なものだと、静かに伝えています。
まとめ
ドキュメント72時間「東京・阿佐ヶ谷 金魚の池のほとりには」は、阿佐ヶ谷の駅前にある金魚専門の釣り堀を通して、人と時間の関係を描いた回です。
50年以上通う常連、会話が生まれる夫婦、時間を持て余す人、金魚釣りを極めた女性。同じ池の前で、それぞれが違う時間を過ごします。
派手さはありませんが、都会の中に残る静かな居場所の存在が、じんわりと心に残ります。
なお、この記事は放送前の内容整理として書いています。放送後、具体的な描写が分かり次第、内容を書き直します。
【ドキュメント72時間】愛媛「10円プール」の夏物語〜半世紀続く真夏の楽園〜2025年8月29日放送
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