めまいの正体を見きわめる一歩へ
めまいは、ある日ふいに私たちの体を揺さぶり、不安にさせる症状です。その裏には、耳の奥の変化やストレス、体のバランスをつかさどる神経のトラブルなど、さまざまな理由が隠れています。自分のめまいがどのタイプなのかを知ることは、正しい治療につながる大切な第一歩です。
このページでは『きょうの健康選 めまいの最前線!治療&リハビリガイド「あなたはどのタイプ?」(1月26日)』の内容を分かりやすくまとめています。自分の体のサインを見逃さず、安心につながるヒントとして活用してみてください。
めまいはなぜ起こるのか
めまいは、日本人の多くが一度は経験するといわれる身近な症状ですが、その正体はとても複雑です。耳の奥にある平衡感覚の異常、ストレス、血圧の変化、脳のトラブルなど、原因は幅広く、同じ「めまい」という言葉でもタイプごとに特徴がまったく違います。番組では、五島史行医師がめまいを整理するためのフローチャートを紹介し、自分の症状の手がかりをつかむ方法を丁寧に説明していました。自分の体の変化を知ることは、不安を減らし、治療へ進む大切なステップになります。
フローチャートで見えるめまいのタイプ
番組の中心にあったのが、症状の流れをたどって原因を推測するフローチャートです。めまいが起きるきっかけ、続く時間、揺れ方、耳鳴りや頭痛の有無などを順番に整理していくことで、どのタイプに近いのかが分かりやすくなります。
たとえば、数秒だけぐるぐるするのか、数時間続くのか、ふわふわ揺れるのかなど、発作の特徴はとても重要です。このフローチャートは病名を決めるためではなく、医師への説明をスムーズにするための“準備”として役立ちます。自分のめまいの記録を作ることが、診断への近道になると強調されていました。
良性発作性頭位めまい症の特徴
頭を動かした瞬間に一気にぐるぐる回るようなめまいが出る場合は、良性発作性頭位めまい症が代表です。寝返りや起き上がり、上を向いたときなど、特定の動きで発作が誘発され、数秒〜数十秒でおさまる点が特徴です。耳鳴りや難聴を伴わないことも大きなポイントで、耳の奥にある耳石が三半規管に入り込むことで発生します。
治療では、耳石を元の場所に戻すための耳石置換法が行われ、自宅でできる前庭リハビリも重要になります。命に関わるものではありませんが、夜間の転倒などには注意が必要だと番組で伝えられていました。
メニエール病と前庭性片頭痛のめまい
ぐるぐるするめまいが数十分〜数時間続き、耳鳴りや耳のつまりが繰り返し起こる場合は、メニエール病が疑われます。内耳にリンパ液がたまりすぎることで平衡が乱れ、めまいと耳症状がセットで出るのが特徴です。忙しさやストレスがきっかけになることも多いと説明されていました。
また、片頭痛の一種である前庭性片頭痛では、頭痛よりもめまいが強く出ることがあります。頭痛の家族歴がある場合や光・音に敏感な体質も判断材料になります。治療には薬だけでなく、睡眠やストレス管理など生活全体の改善が重要と紹介されていました。
長く続くふわふわ感…前庭神経炎とPPPD
突然起こる強烈なめまいで歩けなくなり、その後もふらつきが続く場合は、前庭神経炎の可能性があります。風邪の後に起こることが多く、めまいが丸1日以上続くケースも珍しくありません。耳鳴りや難聴を伴わない点が特徴で、治療では安静と前庭リハビリが中心になります。
そして、近年注目されているのがPPPD(持続性知覚性姿勢誘発めまい)です。ふわふわ揺れる感じが3か月以上続き、人混みや画面を見る動作で悪化しやすいという特徴があります。従来のめまい止めだけでは改善しづらく、リハビリや必要に応じた薬、心身のトレーニングなどを組み合わせる治療が一般的です。
危険なめまいと受診の目安
めまいの多くは耳のトラブルですが、中には命に関わるタイプも存在します。ろれつが回らない、片側の手足が動かない、強烈な頭痛が一気に現れるなどの症状は、脳梗塞や脳出血のサインであり、すぐに救急対応が必要です。また、立ち上がったときに真っ白になるタイプは血圧の問題が関わることもあり、内科の受診がすすめられます。
番組では、症状の内容やきっかけを細かく記録し、耳鼻咽喉科・神経内科・循環器内科など、必要な診療科へ早めに相談する重要性が繰り返し語られていました。めまいは、自分の体のサインに気づく大切なチャンスでもあります。怖がるだけでなく、正しい知識で向き合うことで、安心へと一歩近づける内容でした。
まとめ
めまいは、発作の長さやきっかけ、耳鳴りやふらつきの有無によってタイプが大きく分かれます。良性発作性頭位めまい症のように頭の動きで起きるもの、メニエール病のように耳の症状が重なるもの、長く続くPPPDや急に強く出る前庭神経炎など、その背景にはさまざまな仕組みがあります。自分の症状を整理し、医師へ正確に伝えることが改善への近道です。
この内容は実際の放送と異なる場合があります。
Eテレ【きょうの健康】年のせいじゃない!薬の副作用で起こるめまい・ふらつき・便秘とは?“薬が効きすぎる体”を守る新常識|2025年11月6日
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