体と心をいたわる「ご自愛スープ」特集
体調がすぐれないとき、食事がなかなか喉を通らないとき。
そんな日でも、湯気の立つスープなら不思議と体が受け入れてくれることがあります。
2026年3月11日放送のあさイチでは、今注目されているご自愛スープを特集。
料理研究家や和食の料理人など、長年レシピを生み出してきたプロたちが、体と心を整えるスープを紹介しました。
登場したのは、アイデア料理で知られる料理愛好家の平野レミ、和食の名料理人野崎洋光、スープ作家有賀薫、料理研究家ワタナベマキ、家庭料理で人気の小林まさる、そして日本料理研究家の斉藤辰夫。
それぞれの料理人が「体調が落ちたときに自分が作るスープ」を紹介しながら、
スープが持つやさしさと、食事としての力を改めて伝える内容になりました。
温かいスープの湯気の向こうには、料理人たちの長年の知恵がありました。
番組の内容を、順を追って見ていきます。
ご自愛スープがいま注目される理由
最近、料理の世界ではご自愛スープという言葉がよく聞かれるようになりました。
体調がすぐれないときや、疲れがたまったときに、
体に負担をかけず、やさしく栄養をとれる食事としてスープが見直されているのです。
スープは古くから世界中で体を整える料理として親しまれてきました。
例えば日本では味噌汁、ヨーロッパではブイヨンやポタージュ、中国では薬膳スープなどがあります。
液体に近い料理は消化の負担が少なく、
体温を上げやすいという特徴があります。
人の体は温かいものを食べると内臓の働きが活発になります。
そのため体調が落ちたときほど、スープが体にしみわたるのです。
今回のあさイチでは、そんなスープを「自分をいたわる料理」として紹介しました。
平野レミの元気が出るスープ
料理愛好家の平野レミが紹介したのは、
その名も「元気が出るスープ」。
平野レミは、家庭料理を自由な発想で作ることで知られています。
テレビや料理本でも、楽しく作れるレシピを数多く発信してきました。
今回のスープも、特別な材料を使うものではありません。
家庭の台所にある食材を使い、体が温まり、食欲がなくても飲みやすい味に仕上げることがポイントです。
平野レミの料理の特徴は、
「料理は楽しくていい」という考え方です。
体調が悪いときほど、
料理が難しくなると食べる気持ちも遠のいてしまいます。
だからこそ、シンプルで、
作る人も食べる人も元気になれる料理を大切にしているのです。
スープはまさに、その考え方を体現する料理でした。
野崎洋光の究極の1分スープ
東京・南青山の日本料理店「分とく山」の総料理長として知られる野崎洋光。
和食の世界で長く活躍してきた料理人ですが、
今回紹介したのは意外なほどシンプルな料理でした。
その名も究極の1分スープ。
火を使う時間も短く、
材料も最小限。
それでも、和食の基本である「だし」のうま味を使うことで、
体にしみる味になるのです。
和食では、だしを使うことで油や濃い味付けを減らすことができます。
昆布やかつお節に含まれるうま味成分グルタミン酸やイノシン酸は、
食欲を引き出す働きがあることも知られています。
そのため、体調が落ちているときでも、
だしのスープは自然と飲めることが多いのです。
野崎洋光のスープは、
和食の知恵をそのまま家庭料理に落とし込んだ一杯でした。
スープ作家・有賀薫の毎日のスープ習慣
スープ作家として知られる有賀薫も登場しました。
有賀薫は「365日のスープ」という活動でも知られ、
日々の食卓にスープを取り入れる楽しさを伝えています。
有賀薫のスープの考え方はとてもシンプルです。
具材を1つか2つに絞る。
味付けも最低限。
そうすることで、素材の味がよく分かるスープになります。
スープは料理の中でも、
素材のうま味が最も感じやすい料理です。
水に食材を入れて加熱するだけでも、
野菜や肉のうま味が自然とスープに溶け出します。
そのため、料理が苦手な人でも作りやすい料理として
スープは人気が高まっているのです。
ワタナベマキと小林まさるのやさしい家庭スープ
料理研究家のワタナベマキと小林まさるも、
家庭で作りやすいスープを紹介しました。
ワタナベマキは、素材の味を生かした料理で知られています。
野菜を中心にした、体にやさしい料理が人気です。
一方、小林まさるは家庭料理の達人として知られ、
素朴で温かみのある料理を数多く紹介しています。
2人のスープに共通しているのは、
「無理をしない料理」という考え方でした。
体調が悪いときは、
料理もがんばりすぎないことが大切です。
野菜を煮るだけでもいい。
冷蔵庫の残り物でもいい。
そんな気持ちで作れる料理こそ、
体をいたわる食事になるのです。
斉藤辰夫が語るスープとごはんの関係
番組では、日本料理研究家の斉藤辰夫が
スープとごはんの関係についても解説しました。
日本の食卓では、
味噌汁が食事の中心になることが多くあります。
味噌汁は単なる汁物ではなく、
野菜や豆腐、海藻などを入れることで栄養のバランスが整う料理です。
実際、日本の食文化では
「一汁三菜」という食事の形があります。
これはご飯と汁物、そして3つのおかずを組み合わせる食事です。
その中心にあるのが、
温かい汁物でした。
つまり、日本の食卓は昔から
スープ文化の中で育ってきたとも言えるのです。
今回のご自愛スープ特集は、
そんな日本の食文化を改めて見つめ直す内容でもありました。
心まで温まるご自愛スープ
今回のあさイチで紹介されたスープには、
共通する考え方がありました。
それは「体調が悪いときほど、料理はやさしく」ということです。
豪華な料理でなくてもいい。
難しい技術も必要ありません。
温かくて飲みやすい一杯のスープが、
体を整え、気持ちまでほっとさせてくれます。
忙しい毎日の中で、
自分の体をいたわる時間はつい後回しになりがちです。
そんなときこそ、
湯気の立つスープをゆっくり飲んでみる。
それだけでも、
体は少しずつ元気を取り戻していくのかもしれません。
今回の特集は、
料理というより「体を思いやる食事」を考える回でした。
そして、その中心にあったのが
温かくやさしいご自愛スープだったのです。
まとめ
体調がすぐれないときでも体にやさしくしみわたる料理として、ご自愛スープ がいま注目されています。今回の あさイチ では、平野レミや野崎洋光など料理のプロたちが、手軽に作れて体を整えるスープの工夫や考え方を紹介しました。温かい一杯のスープが、食事としてだけでなく心を落ち着かせる時間にもつながることが伝えられた特集でした。なお、この記事は番組情報をもとに整理しているため、実際の放送内容と異なる場合があります。放送後に確認し、必要に応じて追記します。
NHK 【あさイチ】魔法のソースで味変 具たくさんスープ|材料・作り方・太刀魚ソテーまで分かる簡単レシピ 2026年2月25日
世界にある体調回復スープ文化

体調がすぐれないとき、温かいスープを飲むという習慣は日本だけのものではありません。実は世界の多くの国で、体を整える料理としてスープが食べられてきました。番組ではご自愛スープの魅力が紹介されましたが、ここでは筆者からの追加情報として、日本と世界にある体調回復スープの文化を紹介します。
昔から人は、体が弱ったときこそ温かい汁物を口にしてきました。やさしく体に入っていき、ゆっくりと力を取り戻していく。そんな食文化が世界中に残っています。
日本の体調回復スープ
日本で体調がすぐれないときに食べられてきた代表的な料理が 味噌汁 や雑炊です。味噌汁は昆布やかつお節のだしを使い、野菜や豆腐、海藻などを入れて作ります。だしのうま味があるため、食欲がないときでも飲みやすいのが特徴です。さらに味噌には大豆由来のたんぱく質や発酵による栄養が含まれており、日本では昔から体を整える汁物として食卓に並んできました。雑炊も同じく体調が悪いときに作られる料理で、ご飯をだしでやわらかく煮ることで消化しやすくなります。日本の家庭では風邪をひいたときや疲れているとき、まず温かい汁物を用意するという習慣が今も残っています。
韓国の参鶏湯
韓国で体を元気にする料理として知られているのが 参鶏湯 です。若い鶏の中にもち米や高麗人参、にんにく、ナツメなどを詰めて長時間煮込むスープ料理で、滋養強壮の料理として広く知られています。韓国では特に夏の暑い時期に食べる習慣があり、体力を回復させる料理として親しまれてきました。鶏のうま味がしっかり出たスープはとてもやさしい味で、体が弱っているときでも食べやすいのが特徴です。薬膳の考え方にもつながる料理で、体を温めながら栄養を補う料理として今も多くの人に愛されています。
欧米のチキンスープ
欧米では体調がすぐれないときの定番料理として チキンスープ がよく知られています。家庭で作る料理として古くから親しまれ、風邪をひいたときに食べる料理として多くの家庭に伝わっています。鶏肉と野菜をじっくり煮込んで作るスープは、やさしい味で体に入りやすい料理です。温かいスープは体を内側から温め、水分と栄養を同時にとることができます。そのため欧米では「風邪のときはチキンスープ」と言われるほど、体調回復の料理として広く知られています。世界の食文化を見ていくと、体調が悪いときには温かいスープを食べるという知恵が共通していることが分かります。温かい一杯のスープが体を整えるという考え方は、国や文化が違っても変わらない食の知恵なのです。
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