【秒で激変!淡い野菜】|2025年4月7日放送
2025年4月7日(月)21時30分からNHK Eテレで放送される『明日から使える プロの食材術(2)秒で激変!淡い野菜』では、家庭でよく使われる淡色野菜をテーマに、プロの料理人と食物学の専門家が驚きの下ごしらえテクニックを伝授します。見た目も味もワンランクアップする技が次々と登場予定で、特に白菜・ナス・きゅうりに関する調理の悩みを解決するヒントが満載です。
白菜を包丁と手で割るときれいに仕上がる理由と具体的な手順
白菜は一玉が大きく、丸ごと使うときには半分に割ってから調理するのが一般的です。しかし、包丁だけで切ろうとすると、葉の部分がバラバラになったり、芯が固くて刃が滑ったりすることがあります。その結果、断面がガタガタになってしまい、見た目が悪くなってしまいます。こうした悩みを解決する方法として、「包丁で切れ目を入れてから手で割る」技術が注目されています。
この技術のポイントは以下の通りです。
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白菜の芯の部分に、包丁で15cmほどの切り込みを入れる
このとき、葉の方まで一気に切らずに、あくまで芯の部分だけに深めの切れ目を入れることがコツです。切れ目が浅いと、手でうまく裂けなくなるため注意が必要です。 -
切れ目に両手の親指を入れ、葉先に向かってゆっくりと引き裂く
葉の向きに沿って左右に力をかけながら、下から上に向かって丁寧に裂くことで、葉がバラバラにならず、芯から葉先まで自然な形で分かれます。
この方法を使うと、断面が滑らかで整い、断ち切られた葉の断裂が目立ちません。とくに鍋料理や浅漬けなどで見た目が大切な料理をつくる際に重宝します。
また、包丁で強く押し込んで切った場合、まな板の上で白菜が広がってしまい、葉がこぼれたり水分が流れたりして、調理台が汚れやすくなります。一方、手で裂く方法を使えば、まな板や作業台をきれいに保てるというメリットもあります。
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切断面が自然な形に仕上がり、料理の仕上がりも美しくなる
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作業台が散らからないため、後片付けがラクになる
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包丁を力任せに使わないので、ケガのリスクも減る
この方法は、料理初心者にも扱いやすく、特別な技術がなくても誰でも実践できます。手と包丁を使ったシンプルな工夫ですが、日常の調理に大きな変化をもたらす技術です。特に白菜を丸ごと買う機会が多い冬場には、覚えておきたい便利なテクニックです。
油を吸いやすいナスをヘルシーに調理するための具体的な工夫
ナスは火を通すとトロッと柔らかくなり、煮物や炒め物にするととても美味しい食材です。ただ、その美味しさの裏で、油をぐんぐん吸い込んでしまう性質があることが悩みでもあります。表面だけでなく中まで油が入り込みやすく、たとえ少量の油で調理したつもりでも、思った以上にカロリーが高くなってしまいます。そこで役立つのが、調理前にひと工夫加えるだけで、油の吸収をぐっと抑える方法です。
いくつかの具体的な方法をご紹介します。
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塩水に3分ほど浸ける
ナスを輪切りや縦半分など好みの形にカットし、塩分1%程度の塩水に浸します。3分ほど漬けてから取り出し、水気をしっかりふき取ることで、ナスの中にある余分な水分が抜け、繊維が引き締まります。この状態で炒めると、スポンジのように油を吸い込むのを防げます。 -
少量の油でコーティングし、電子レンジで加熱
塩水処理をしたナスにサラダ油を少量(大さじ1/2ほど)まぶし、全体にうすく油が行きわたるように手でなじませます。その後、耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで2〜3分加熱します。この方法では、油が最小限でもナスがトロトロになり、揚げたような食感に近づきます。炒めたり煮たりする前の下ごしらえとしても使えます。 -
塩を直接ふって脱水させる
カットしたナスの表面に塩をまんべんなくふりかけ、5分ほど置いておくと、表面から水分が浮き出てきます。その水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取ることで、繊維が締まり、油の通り道が少なくなります。この状態で焼くと、焼き目はしっかりつきつつ、内側はジューシーに仕上がります。
これらの方法はどれも簡単で、特別な道具もいらず家庭で手軽に実践できます。塩水に浸す方法と塩をふる方法を組み合わせたり、電子レンジ加熱を取り入れたりと、自分の料理スタイルに合わせて工夫ができます。
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油を使う量を減らせるので、ヘルシー志向の方におすすめ
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子どもや高齢者にも安心して食べてもらえる
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見た目も味も損なわずに、軽やかな仕上がりになる
ナスの美味しさをそのままに、油っこさだけを減らせるこうした調理法は、日常の料理にすぐ取り入れられる便利な知恵です。焼きナス、煮びたし、マリネなど、さまざまな料理で活用できます。カロリーが気になる方も、ナス料理を我慢せずに楽しめるようになるのがうれしいポイントです。
きゅうりは冷凍と下茹でで驚くほどおいしくなる
きゅうりはサラダや漬物など、生で使うことが多い野菜ですが、冷凍や下茹でという意外な方法でおいしさが大きく変化します。水分が多くシャキシャキした食感が特徴のきゅうりですが、ちょっとした工夫で味しみがよくなり、調理の幅が広がります。
まずは冷凍方法についてです。
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きゅうりを1本ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れて密封
このとき、しっかりと水気をふき取ることがポイントです。水分が残っていると霜がつきやすく、食感が悪くなります。 -
冷凍庫で保存すれば約1か月は美味しく使えます
そのまま保存しておいて、使いたいときに流水で半解凍すればOKです。完全に解凍せず、半解凍の状態で切ることで、シャキッとした食感が残ります。 -
カットしたあとは水分をしっかり絞ると、酢の物や和え物にぴったり
冷凍することで細胞が壊れ、味が短時間でよく染み込むようになるのが特徴です。冷やし中華の具や即席のピクルスなどにも応用できます。
この冷凍きゅうりは、暑い季節に冷たくて味がしみた一品を作りたいときにとても便利です。買いすぎたときの保存にも役立ちます。
次に、下茹での方法とその効果についてです。
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板ずりをしてから、沸騰したお湯で30〜50秒さっと茹でる
板ずりとは、きゅうりの表面に塩をまぶして手で転がすことで、表皮をやわらかくし、青臭さを抑える効果があります。 -
茹でたあとはすぐに冷水にとって色止めする
この作業を忘れると、せっかくの鮮やかな緑色がくすんでしまいます。
下茹でしたきゅうりは、以下のような変化が見られます。
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独特の青臭さが減って食べやすくなる
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鮮やかな緑色になり、見た目も良くなる
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パリッとした弾力が出て、食感が楽しくなる
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表面の雑菌が減って、日持ちしやすくなる
この方法は、浅漬けやサラダの前処理として特におすすめです。すぐに食べられるだけでなく、見た目や風味、保存性までアップするのが魅力です。
冷凍も下茹でも、ほんの一手間で、いつものきゅうりがまったく違う美味しさに変わります。生でしか使えないと思われがちなきゅうりも、調理の幅がぐんと広がる便利な食材になります。どちらの方法も簡単なので、毎日の食卓にすぐ取り入れることができます。
佐藤秀美先生が教える野菜の下ごしらえ術と浅漬けレシピ
料理研究家の佐藤秀美先生による「野菜をおいしくよみがえらせる方法」や、ゆできゅうりを使った浅漬けレシピが番組で紹介されました。どれも家庭ですぐ試せる内容で、野菜をムダなく活かす知恵が詰まっています。
まずは野菜の下処理テクニックからご紹介します。
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しなびたもやしは、冷たいフライパンで30秒ほど軽く煎る
強火ではなく、あくまで冷たい状態から加熱するのがポイントです。焦がさずに温めることで、もやしの繊維が元のシャキッとした状態に近づきます。 -
煎ったもやしを50℃ほどのお湯に入れてゆでる
この温度が重要で、熱すぎると逆に傷みやすくなるため注意が必要です。お湯につけることで水分が入り、もやしがシャキシャキに復活します。 -
大根は両端をあらかじめ切っておくことで日持ちが良くなる
切らないで保存すると、水分が端から抜けやすくなり、スが入りやすくなってしまいます。 -
いちょう切りにした大根は、米のとぎ汁でゆでてアクを抜く
この工程を入れることで、大根の辛みや苦みが和らぎ、やさしい味に仕上がります。 -
ゆでたあと鍋ごと冷ましてから、水を張った保存容器に移す
冷ますことで味が落ち着き、保存中も傷みにくくなります。毎日の味噌汁や煮物にすぐ使える状態で保存できる便利な方法です。
つづいて、きゅうりを使った浅漬けのレシピをご紹介します。下茹でしたきゅうりを冷たい出汁に漬けることで、パリッとした食感と味わい深さが楽しめます。
【材料(2人分)】
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きゅうり…2本
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かつおと昆布のだし…カップ1
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うす口しょうゆ…大さじ1
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赤とうがらし(種を抜いたもの)…1本
【作り方】
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かつおと昆布のだしにうす口しょうゆを加えて一度沸騰させる
このとき、調味液をしっかり煮立たせてから冷やすことで、味に深みが出て雑味が減ります。 -
赤とうがらしを入れて、鍋ごと氷水で急冷する
冷却はしっかり行うのがコツです。温かいままだと、きゅうりを漬けたときに食感が損なわれます。 -
きゅうりは食べやすい大きさにカットし、種の部分を包丁で取り除く
種を取ることで、漬けた後に水っぽくなりにくく、しっかり味が入ります。 -
きゅうりを沸騰したお湯でさっとゆでる(目安は緑が鮮やかになったタイミング)
ゆで過ぎると食感が失われるため、短時間で引き上げます。 -
冷やしておいた調味液にゆでたきゅうりを漬け、2時間以上冷蔵庫で冷やす
一晩漬けると、だしと調味料の風味がきゅうり全体にしっかり染み込みます。
このレシピは、さっぱりとした味わいで箸休めにぴったりです。冷たくして食べることで、きゅうりのシャキッとした食感が際立ち、暑い季節にもおすすめの一品になります。きゅうりがたくさん手に入ったときや、いつもの漬物に飽きたときにも役立つレシピです。
なすの揚げびたしとそうめん|夏にぴったりの冷たい和風レシピ
揚げたなすがだしをじんわり吸い込み、冷たいそうめんと一緒に味わうこの一品は、暑い季節にぴったりのさっぱりレシピです。なすのとろっとした食感と、しっかり冷えただしの風味がよく合い、見た目も涼しげで食欲をそそります。
【材料(2人分)】
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ナス…2本
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サラダ油…400ml(揚げ用)
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かつおと昆布のだし…カップ1と1/2
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しょうゆ…25ml
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うすくちしょうゆ…大さじ1弱
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しょうが(すりおろし)…少々
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ねぎ(小口切り)…少々
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そうめん…200g
【作り方】
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かつおと昆布のだしに、しょうゆとうすくちしょうゆを加えて一煮立ちさせる
煮立たせることで、だしの香りがしっかり引き立ち、調味料の味もまろやかになります。煮立てたら鍋ごと氷水につけ、しっかり冷やしておくのが大切です。 -
ナスはガクを鉛筆を削るようにむき、反対側の先端には竹串で空気穴を開ける
ガクを取り除くことで、見た目がきれいになり、揚げたあとも皮が縮まず整った形になります。さらに竹串で空気穴を開けると、揚げるときの破裂を防ぎ、安全に調理できます。 -
油を160℃に熱し、ナスをゆっくりと油に入れて菜箸で回しながら揚げる
このとき油の温度が高すぎないことがポイント。160℃程度に保つことで、中までじっくり火が通り、皮の色も美しく揚がります。表面が少しずつ色づき、空気穴から泡が勢いよく出てきたら中まで火が通った合図です。 -
揚げたナスは油をよく切って、冷やしておいただしにすぐに漬ける
熱いうちに漬けることで、ナスがだしをしっかり吸い込み、内側まで味がしみ込みます。油が表面に残らないよう、キッチンペーパーなどで油切りをしっかり行うことが大事です。 -
ナスを漬けただしごと冷蔵庫で3時間以上冷やす
この時間でナスに味がしっかり入り、全体が冷たくなって食感も引き締まります。急いで食べたいときも、最低でも2時間は冷やすとより美味しくなります。 -
ゆでて冷やしたそうめんを器に盛り、その上にナスをのせてだしを注ぐ
仕上げに、すりおろしたしょうがと小口切りのねぎを添えることで、香りと爽やかさが加わり、全体の味が引き締まります。
このレシピは、手間をかけることで素材の味が際立ち、涼を感じられる一品に仕上がります。ナスが主役のごちそうそうめんは、家庭でも簡単に作れて、特別な日のごはんにもぴったりです。しっかり冷やすことが一番のポイントなので、ぜひ時間に余裕をもって作ってみてください。
まとめ|放送を見て家庭の料理がワンランクアップ!
『明日から使える プロの食材術(2)』は、ほんの少しの工夫でいつもの料理が劇的に変わるヒントをたっぷり紹介してくれる番組です。今回の放送では、普段何気なく扱っている「淡い色の野菜」たちに注目し、料理初心者でもすぐに取り入れられる技がたくさん披露されます。
放送は2025年4月7日(月)21:30〜22:00、NHK Eテレで予定されています。録画予約して、明日からの料理に役立つアイデアをしっかりチェックしましょう。
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