記事内には、広告が含まれています。

NHK【小さな旅】歩く人 迎え続けて〜和歌山県 熊野古道〜|おもてなしの心と皆地笠職人・道普請ボランティア|2025年12月14日★

小さな旅
メール購読のご案内

いつも「気になるNHK」をご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、NHKの番組紹介や見どころ、新着情報などをいち早くお届けしています。

スポンサーリンク

歩く人を迎え続ける熊野古道の時間

このページでは『小さな旅「歩く人 迎え続けて 〜和歌山県 熊野古道〜」(2025年12月14日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。
世界遺産『熊野古道』は、ただの山道ではありません。祈りのために歩かれ、支える人に守られ、迎える心によって続いてきた巡礼の道です。番組では、今も熊野古道を歩く人々と、その歩みを陰で支える人たちの姿を通して、熊野に息づく『おもてなしの心』が描かれます。

祈りの道として続いてきた熊野古道の歴史

『熊野古道』は、紀伊半島の山深い自然の中を縫うように伸びる参詣道です。目的地は『熊野三山』である熊野本宮大社熊野速玉大社熊野那智大社。人々は病からの回復、家族の無事、人生の節目など、それぞれの願いを胸にこの道を歩いてきました。
平安時代には、貴族や上皇・法皇が熊野詣を行い、その様子は都の人々の憧れにもなりました。やがて武士や庶民にも広がり、江戸時代には「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど、多くの人が列をなして歩いたと伝えられています。
山道は決して楽ではありませんが、自然の厳しさそのものが祈りの一部でした。歩くことで心を整え、自然と向き合い、神仏に近づく。その積み重ねが、熊野古道を特別な巡礼路にしてきました。
2004年には『紀伊山地の霊場と参詣道』として世界遺産に登録され、信仰と自然、暮らしが一体となった文化的価値が国際的にも評価されています。

今も歩かれる巡礼路と旅人の姿

熊野古道には『中辺路』『伊勢路』など複数のルートがあり、それぞれに異なる景色と歴史があります。石畳の続く坂道、苔むした森、川のせせらぎ。歩くことでしか感じられない空気が、旅人を包み込みます。
現代では、国内だけでなく海外からも多くの人が訪れ、数日かけてゆっくり歩く人、一部の区間を体験する人など歩き方もさまざまです。それでも、道を歩くという行為そのものは昔と変わりません。
宿や案内所、道標が整備されている今も、歩く人の存在があってこそ巡礼の風景は保たれています。旅人が歩くことで道は使われ、使われることで道は生き続けているのです。

雨の熊野を支えてきた皆地笠と職人の手

熊野は雨が多く、巡礼者にとって雨対策は欠かせませんでした。そこで使われてきたのが『皆地笠(みなちがさ)』です。ヒノキの細いひもを丁寧に編み上げて作られ、軽くて丈夫、雨をよくはじく実用的な笠です。
ヒノキに含まれる油分が水を通しにくく、長時間の雨でも頭を守ってくれます。皆地笠は、熊野詣の時代から旅人に寄り添ってきた道具でした。
この伝統を守り続けてきた職人が**芝安雄(芝安男)**さんです。長い歴史の中で受け継がれてきた製法を一人で担い、皆地笠を作り続けてきました。
笠は単なる雨具ではありません。熊野古道を歩いた無数の人々の記憶と、土地の暮らしが形になった存在です。

古道沿いの茶店がもたらす安らぎ

熊野古道の途中には、歩く人のための茶店や休憩所があります。『いきる茶店』では、無農薬やオーガニック食材を使った食事、自家焙煎のコーヒーが提供され、体を内側から整える時間を過ごせます。玄米のおむすびや季節の軽食は、長い道のりを歩く旅人にとって大きな支えになります。
また、『滝尻茶屋むすひ』は熊野古道の入口近くにあり、歩き始める前や歩き終えた後に立ち寄れる場所です。おにぎりや抹茶、コーヒーが用意され、自然と人が集まる空気があります。
かつて峠には茶屋があり、旅人同士が言葉を交わし、情報を分かち合っていました。今の茶店も、その役割を静かに引き継ぎ、歩く人を迎えています。

道を守り続けるボランティアと道普請

熊野古道は自然の中にあるため、雨や台風の影響を受けやすい道です。土が流れ、石畳がずれることも少なくありません。重機が入れない場所が多く、補修は人の手によって行われます。
こうした作業は『道普請(みちぶしん)』と呼ばれ、和歌山県や世界遺産センターが中心となって実施されています。地域の人々だけでなく、全国から集まるボランティアが参加し、土を運び、石を整え、歩きやすい道を保っています。
番組では、かつて世界遺産登録に尽力し、その後も変わらず熊野古道を支え続けてきた男性の姿も紹介される予定です。目立たない作業の積み重ねが、今の巡礼路を形作っています。

熊野古道に流れ続ける「おもてなしの心」

熊野古道に息づく『おもてなし』は、派手なものではありません。歩く人を気づかい、困っていれば声をかけ、自然と手を差し伸べる。そんな当たり前の行動の積み重ねです。
皆地笠を作る職人、道を直すボランティア、茶店で迎える人々。それぞれが自分の役割を果たしながら、巡礼の道を支えています。
熊野古道は、歩く人と迎える人が出会い、思いを重ねることで続いてきました。『小さな旅』は、その静かで確かな時間を見つめる番組です。放送後は、実際に描かれた場面や人物を反映し、記事を更新します。

【あさイチ】梅雨の食中毒対策と和歌山の家庭用品が話題!熊野古道やティーソーダも登場|2025年6月19日放送

現代の巡礼者が感じる「歩く意味」と、昔の熊野詣との共通点

しげゆき
しげゆき

ここでは、熊野古道を歩く人たちが今どのような思いで道に向き合っているのか、そしてそれが昔の『熊野詣』とどのようにつながっているのかを、事実と描写をもとに紹介します。時代は変わっても、熊野古道を歩くという行為の根っこにある感覚は、大きく変わっていません。

現代の巡礼者が熊野古道を歩く理由

現在の熊野古道は、世界遺産 熊野古道として知られ、歴史や自然を体で感じたいと考える人が多く訪れています。歩く人たちの目的は、名所を次々に巡ることではなく、山道を一歩ずつ進みながら、森の匂いや空気の重さ、足元の石畳の感触を感じ取ることにあります。
静かな時間の中で自然と向き合い、自分の足で道を進むことで、頭の中が整理されていく感覚を大切にする人も少なくありません。歴史のある場所に立ち、かつて多くの人が歩いた道を同じように踏みしめること自体が、今を生きる人にとって大きな意味を持っています。

観光ではなく体験としての「歩く旅」

現代の巡礼者の多くは、国内外を問わず、熊野古道を観光地として消費するのではなく、体験の場として歩いています。自然の中を長時間歩くことで、便利さから少し離れた時間を過ごし、心と体の変化を感じ取ることを目的にしています。
案内板や宿泊施設が整った今でも、歩く距離や道の厳しさは変わりません。だからこそ、歩き終えたときの達成感や、静かな満足感が強く心に残ります。歩くことそのものが旅の中心にある点は、現代ならではの価値観でありながら、熊野古道の本質とも重なっています。

昔の熊野詣に共通する精神

熊野古道はもともと『熊野詣』として、熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)へ祈りを捧げるための道でした。平安時代から、多くの人々が願いを胸に山道を越え、険しい自然と向き合いながら歩いてきました。
当時の巡礼も決して楽なものではなく、長い距離と厳しい環境を受け入れる覚悟が必要でした。歩くことそのものが祈りであり、苦しさを乗り越える過程に意味があったのです。

歩く行為が持つ変わらない価値

現代の巡礼者と昔の熊野詣に共通しているのは、歩くという行為そのものが体験の中心になっている点です。道を進む中で自然と向き合い、自分自身と向き合う時間が生まれます。
祈りの形は時代によって変わりましたが、心を整え、自然の中で自分の存在を感じるという感覚は、今も昔も変わっていません。熊野古道は、歩く人に多くを語りかける道であり、その静かな力が、現代の巡礼者にも確かに受け継がれています。


気になるNHKをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました